今日は、ワタクシらしくない、ちょっとシリアスなおはなし。
第二次世界大戦に絡む重い内容の本なので、メンタルバランスが崩れている時には、読まないほうがいいかなぁ、と思ったのですが・・・そういうときに、こういった本が手元に届くのは、これも『本の神様』の巡りあわせかしら。
須賀 しのぶ作の『また、桜の国で』
この本を原作にした、NHKのオーディオドラマでの紹介文によると・・・
日本とポーランドとの絆を心の原点にもつ若き外交官、棚倉 慎は、1938年秋、ワルシャワの日本大使館に赴任。
ナチスドイツ台頭による戦争の危機が忍び寄る中、大使館の職員マジェナ、ユダヤ系青年ヤンネ、アメリカ人記者レイらと出会いの中で、国際関係の改善に奔走する。
しかし翌年9月1日、ドイツのポーランド侵攻で第二次世界大戦が勃発。人々の運命は、巨大な歴史の渦に呑まれてゆく。
第二次世界大戦当時の日本人外交官というと、ユダヤ人の国外逃亡のために奔走した『日本のシンドラー』と呼ばれる杉原 千畦さんがよく知られていますが、この作品の主人公も、日本人でありながら、ポーランドやユダヤ人のために、抵抗運動に身を投じる外交官(実在の人物ではない、と思いますが)の姿に涙します。
須賀 しのぶさんの作品には、ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツを舞台に日本人留学生を描いた『革命前夜』があるのですが、これが抜群におもしろかったので、須賀さんがまた東欧を題材に書いた本ということで読んでみました。
世界がきな臭い方向に進んでいるいま、こういう本を読むことが大事だと、自分に言い聞かせる。