izumishのBody & Soul

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ギャラリーナユタでコワカワイイ作品鑑賞後、さらにすっごい万華鏡に出会う!

2020-01-19 13:57:07 | アート・文化

銀座・奥野ビルにある「Gyalley Nayuta」は毎年新年には個性的で目出度い立体作品の個展を企画する。

今年の始まりは、ヌイグルミ系造形作家の「ミヤタケイコ展」。

ヌイグルミと言ってもアートであるから、一筋縄の作品ではない。異素材をミックスしたり、動物をモチーフとしながらも、自在にデフォルメしたり、布や色を多彩に使ったりしながら、その表情はユーモラスでカワイイ&どこか怖さもあってユニークだ。今回の展示では、ヌイグルミ系や陶器の焼き物系による異形の動物達(ネコ?キツネザル?ミーアキャット?)などの作品が、小さなスペースに目出度くも賑やかに並んでいる。

ギャラリーナユタ https://www.gallerynayuta.com 

 ミヤタケイコ展は1月26日まで。

 

奥野ビルは、個性的な小さな画廊がいくつもあって、ギャラリーナユタの佐藤香織さんから「2階のこの下にあるところでいいのやってますよ」と聞いて、帰り際に覗いたのが「銀座ウミモリソラ」で開かれている「游ーたえなるあらわれ 東千賀作品展」。これが素晴らしかった!

長い間活動をしてきている方で、桑沢デザイン研究所で専任教授をしていらしたそうだが、力強い肉太のデッサンや、ブロンズ色の和紙の上にデッサンや文字が描かれた作品(夢十夜-こんるいの涙)は美しくダイナミック。。。片隅の古タンスの上に小さな平たい四角の筒状のものが並んでいて、何かな??

「それ、万華鏡です。覗いてみてください」との声に手に取って覗いてみると、これが凄〜い!!万華鏡なのだが、こんなの観たことないっ!!てくらいに素晴らしく美しい、面白い!

銀色のハンダ付けされた二つか三つのパートに分かれた筒の一番先(?)には、半透明のガラスの中にとろ〜りとした流体に小さないろいろな断片が入っていて、覗いているとそれがゆらゆらゆら〜りと動き、それが様々な形と色に変化していく。まるでアラブの世界の文様のようだったり、暗い中にいきなり黄金色に輝く光や、ある時は星が現れたり、直線的な形状の上に描かれる宇宙のよう。。なんともいえず深くて抑えられた色合いで、ひっそりと謎めいて床しい世界なのだ。

一般的な万華鏡と違うのは、その形と作りそのものがアート作品になっているところ。覗き口も円じゃなくて不規則な三角形だったりしてその形自体も素敵なのだ。そのまま置いておくだけでも、そこが何か特別な空間になるような存在感。。

いくつか置かれたそれらを「わぁ〜!すっご〜い!!」と言いながら観ていたら、偶然、作家の東千賀さんが入ってきた。80代(!)の方らしいが、とても何気なく普通で品の良い方。出来たばかりの新作の万華鏡「ちょっと派手なの」といって見せてくれたそれもまた素晴らしい!

聞けば中に入っているのは「そこらにある何でも。落ちている金属の破片とか、片方だけのイヤリングとか、いつも歩きながら拾ってる」と(!?)。「ハンダ付けだけ習って、あとはいろいろ自分で」あれやこれや作っているらしい。「一つ作るのにどれくらいかかるのですか?」と聞くと、「今は自宅と別に、ステンドグラスの工房を借りてそこで制作するだけ。家でやるとキリなくやってしまうから」。あ、分かる気がする!創作活動も、年と共に自分自身との折り合いで生まれてくるのだろうなぁ〜。

その奥に煌めいて深遠な世界を魅せてくれるいぶし銀のような仕上がりの万華鏡は、「華麗洞」という雅な名前(カレイドスコープの漢字表記、かな?)。興奮しながら観ていたのでちゃんと覚えていなかったが(年取るとこれだ!)、ちゃんと調べました。まさに華麗で宇宙の洞穴を覗くような奥深い作品。

あ〜欲しいなぁ〜、あの万華鏡。。。後ろ髪を引かれる思いで奥野ビルを後にした。

■銀座ウミモリソラ「游ーたえなるあらわれ 東千賀作品展」2月1日(土)まで。木・金・土曜開催。

https://www.ginzaumimorisora.com/exhibition/ 

 

 

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