(2020,09,06から続く)
前回から4ヶ月も経ってしまった😅
前回は「白鶴亮翅から搂膝拗步に入って「上勢の「白鶴亮翅」は体然たる開勁の本勢で、本勢の「搂膝拗步」は合勁である。上勢は即ち下勢の前半勢であり、下勢は上勢の後半勢に相当し、一開一合で一勢となす」まで。
この続きであるが、原本に付け合わせてみると、どうも翻訳に抜けてる箇所があるようだ。省略されている箇所は太極拳をやっていないと分かりにくい部分でもあり、易(方向)に関する説明もある様だが、中国語辞書と首っ引きで調べてもよく分からない。。。
辛うじて前回からの続きの頭部分だけ訳してみたのが💦以下。その後、また省略があり、第七勢に続く。
前の「白鶴亮翅」の動きは停止するところで“静”である。“静”であるけれどここでは“動”の中の“静”である。後の「搂膝拗步」は動である。けれど停止するところでは”静“である。合に見えるのはこれすなわち一動一静である。前の静は前半勢の結果であり、客(主ではない)に属する:後の”静“は全ての勢の終わったところであり、故に主である。・・・・一部省略あり・・
で、今回は以下の箇所から。
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長短句俚語
拳勢はもともと規則的ではない。別に大きく開き、大きく合わせたりする必要はない。右手を西北に左手を東南に、左足は西南に右足は東北に置き、胯を開き肱を伸ばし、一歩進んで停止する。両手を平に持って両側に落とし、いっせいに膝を抱いて右手は胸に落とし左手は背後に隠す。両足は西に向けると威風堂々の勢となり、吉祥の光を放つ。別に古い規則に捉われる必要はない。続けていくと変化無藭(止まるところはない。極まることはない)であることを悟り、楽しいものである。
腎の入出は、纏糸勁は身体を正く保ち、揺れをなくし、足下が穏やかに安定し、胯が円襠に開き、硬気が柔らかに沈むために必要である。全て欠けるところがなく、元気が満ち、合致している。
〜〜〜〜〜〜一部省略あり〜〜〜〜〜
第七勢 初収
左肘を沈め、左手を左頬下の側へ持っていく。左腋を開き、右手甲側を向け手首を内側へ向ける。
① 眼は指腹を見据え
② 頭を起こし、身体を引き締め全身に精気が漲るようにする。精神を統一し、些かも気を散らしてはならない。気が散れば身法はますます小さくなり、敵を御すことは難しい。精神が集中してはじめて前後左右を防御することができる。これを収引来進の勢という。
③ 右肘を落とした右手を右乳の中位(乳から七、八寸)はなれたところへ持っていき、手甲を外に向け、両手の間隔は約一尺位。
④ 左膝を曲げて身体を支え、勁は内側に向かって合わせる。硬くてもいけないが、あまり柔らかくてもいけない。中間を取るよう。
⑤ 右足を左足の側に納め、両足は4、5寸の間隔をとる。足指を地につけるのは虚足で下勢の伏脈となす。
⑥ 右膝を曲げ、足指を西に向け、股は開ける程まるく勁を含む。下腹を据え、胸を前に合わせ、腰の勁を下に引きつける。軟は不可。
左手指は斜めに右肩に向け、手甲も外に向け、これも左手は右手に従う。敵の右肘を引いて前進させて我に近づけ我を撃とうとさせると敵は勢を得たものと思って我を撃つ。我は両手を引いて敵に落空(ふいになる。だめになる)を与える。これは先んずる者勝ち目にあう理で、左足は右に置き、足先は地につき埋伏の勢を整える。これは上に向ければ敵を打撃し、また下勢に進む準備姿勢でもあり、もっとも優勢な形である。初収の形勢は小さいようだが、胸襟は広大で大空の如く、又、大地の様に果てしない。しかも頭上勁は濁気を導いて下降させ、精気を丹田に入れ込むので、姿勢は小さいが気はおおらかで、他人の目からは推測できないものである。即ち動中に静あり、静中又動ありで、形勢の小規模のみでこれを軽んじてはならない。
四言俚語
初収の象は大気の転回に似て猫がネズミに躍りかかる如く、虎が人を襲撃し、獅子が象と奮闘する姿に似ている。動作こそは小さいが縮小しても一心の霊は妙を得、手と眼は相随い放つの一声で放ち、強敵に手向かうことができる。屈してこそ伸ばすことができる。その意を解すれば拳術も自ずと会得できよう。
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