平成徒然草

衛星通信つれづれなるままに…。 JE1CVL Kuge Fumio
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衛星通信記録8月16日(月)

2021-08-16 06:57:43 | アマチュア無線

本日午前7時雨19.7℃ 涼しい 雨5日目(この間日照なし) 藪入り お盆送り火

 【衛星への太陽の当たり具合】「RS-44」9月17日までは全日照です。夜でも衛星に太陽が当たっていることになります。この衛星は軌道高度が高いので、地球の陰になりにくいことを表しています。昨日示したとおり、AO-91やAO-92は軌道高度が低いので地球の陰になりやすく、日常的に日照不足となれば、内蔵バッテリーの充電状態が悪くなることになります。CubeSatを中心とする低軌道衛星は、日照不足による内蔵電源事情悪化は宿命と言えます。

【衛星と食】衛星と云えば「月」も地球の衛星ですが、私たちが日ごろ追っているのは「人工衛星」月には、常に太陽光が当たっています。満ち欠けがあるのは、地球から見ている角度によるものです。新月の時でも太陽光が当たっていない訳ではありません。でも、地球が陰になって、月に太陽光が届かない時があります「月蝕」です人工衛星では、気象や通信の静止衛星が、赤道上高度36,000kmで一番高いところを飛んでいる衛星ですが、やはり時々地球が陰になることがあるようです。

【Linar衛星の押さえるべきポイント】   逆ヘテロダイン リバースドップラー  ループ取り 二点間ドップラー差異  受信固定/送信固定/衛星固定

↑ FM衛星の場合は、これらのことは、ほぼ関係なくQSO出来ます。

Linear衛星の場合は、少し配慮が必要です。

  逆ヘテロダインについては、なぜそうするのかについて当blogで何度も記事を書いています。

 リバースドップラーは、逆ヘテロダインになっていることによる対応です。

 ループ取り FM衛星の場合は、たとえば周波数が1~2kHzズレたとしても了解度に影響ありませんが、Linar衛星ではそうは行きません。SSBの場合では500Hzもズレるとモゴモゴ言って、何を話しているか分からなくなります。そう言う意味でLinar衛星は「シビア」なのです。衛星はアップダウンの周波数関係が予め設定されていますが、どの衛星もピタリ合っている訳ではありません。そこで微調整が必要な訳です基本的には、自分のアップした信号が聞こえるように合わせるのが「ループ取り」です。

 二点間ドップラー差異 一つの衛星が飛来し、沖縄でも北海道でもその衛星が可視範囲に入っていたとします。この場合どうでしょう沖縄の局と北海道の局で追っている衛星のドップラー量は同じでしょうか。地上距離が2500km以上離れているので、追っている衛星のドップラー量は違うはずです。これが二点間ドップラー差異です。これによって何が起こるかと言いますと、例えば沖縄でRS-44のダウン中心周波数「435.640MHz」で自局のダウン(USB)が聞こえたとしても、北海道の局はその周波数435.640MHzでは聞こえないのです。なぜならドップラーに差異があるからです。これは極端な例ですが、現状関東と沖縄では、沖縄の各局は当局の周波数にピタリ合わせて呼んで来てくれています。そして支障なく交信出来ているので、二点間ドップラー差異を感じていません。これにはいつも疑問を持ちつつもなぜなのか明快な答えを持ち合わせていません。 

 衛星追尾ソフトでドップラーを含めたリグ自動コントロールしている場合 ①送信固定:送信する周波数を一定にしておいて、聞こえてくる自分のダウン信号を探しに行く ②受信固定:受信する周波数を一定にしておいて、そこに自分のダウン信号が聞こえてくるように、送信周波数を動かす ③衛星固定:ドップラーに対応したアップダウン周波数を両方動かす

【永遠の課題】私は衛星通信、この10月が来ると始めてから16年になりますが、送信固定/受信固定は永遠の課題になっているようです。私は、理にかなっているので「受信固定」ですが「送信固定だ」と主張される方も居ます。未だ混在で衛星通信が行われています。理にかなっていると思う点は、たとえばある周波数で当局がCQを出して、それを相手局が聞いたとしたら、当局が「受信固定」で運用していれば、相手局はずっとその周波数を動かさずに聞こえるはずです。それと、バンド幅内を動いて他の局の信号を探しに行く場合も聞こえたところで止めれば、自局の信号は動かずに相手局と交信出来るはずです。ややこしいでしょうかね。双方が受信固定で、双方の距離が200㎞以内なら、お互いダイアルに一切触ることなくずっと同じ周波数でQSOが可能です。もちろん双方が「送信固定」でも同じことが言えますが、この場合受信周波数は下へ動いて行っているはずで、同じところで聞こえない訳ですし、受信固定で運用している局の周波数を横切ることになります。

【Meteor-M N2】06:36 & 08:17 ロシアの気象衛星「メテオ エム エヌツー」メテオは「流星」の意 受信周波数137.100MHz SDR#1331 2回のパスの合成画像 相変わらず、厚い雲に覆われている日本列島

【去年の8月16日日本列島雲の様子】去年の同じ日の画像がありました。

【AO-27】07:34 V/U  FM ■交信 JH6QOK JL1MZP JE0KBP JA6EGM 混信度数「120」⇐普通は100でしょうが、余りに酷いという意味で120としています。

【AO-92】10:13 U/V ■交信(FM:Tone67.0Hz)JE0KBP JG1MPG JA2NLT 混信度数「100」後半OFFになりました。衛星の電源事情によるものでしょう。

【JO-97】11:18 U/V Linear -870Hz(SSB)良好なパスでした。

【PO-101】「DIWATA-2」フィリピンズオスカーワンオーワン 14:46 U/V ■交信(FM:Tone141.3Hz)JA4GVA JR6DI BA7LAE/6 JH6QOK JK4DHT ■受信 JH6MLB JR6RMK 混信度数「0」地上違法局の混信は、殆んどなし。正規局同士の重複呼び出しが混信と言えば混信

【RS-44】18:09 V/U Linear ■交信(SSB)JA3IKC JA2NLT JH1MKU JI0VWL/0(0903:上田市) JR6UEK ■受信(SSB)JL1MZP(CW)J○7MJB JO4JKL 7L1ETP/1 JR5FGP  

【AO-27】18:49 V/U FM ■交信 JA3IKC JE0KBP JR6DI UA0SUN BA7LAE/6 混信度数「20」 ON予測より19秒遅くONになりました。誤差補正値を修正する必要が出て来ました。 

コメント (2)
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