長崎の端島(軍艦島)は、超有名なので一度は行きたいと思っていた。コロナ過前に、トラピックスツアーに申し込んだことがあるのだが、ツアー直前の台風直撃で桟橋が崩壊し強制キャンセル扱いになってしまったのである。
今回、コロナも一段落付いたので(無くなったわけではないが)、再度トラピックスのバスツアーに申し込んでみました。ただし、上陸は波高によるので必ず上陸できるわけではありません。こればかりは、行ってみないと分かりません。オホーツク海の流氷ツアーみたいなものですね。(4年連続訪問して、やっと見られたという経験あり)
ツアーに参加したのは2023年5月です。ツアー会社の情報によると、上陸率が高いのは4月より5月の方が高いということなので、5月14日
(日)に決定しました。前日の土曜日は雨だたったのですが、当日は晴れなので期待が高まります。博多駅の筑紫口バス専用駐車場が集合場所です。時間前に全員集合したので、定刻15分ほど前に出発できました。
日曜日なので高速道路・一般道路とも空いており、これまた定刻前に長崎に到着です。昼食は付いていないので、中華街で野放し状態になります。
會楽園という中華屋で、昼を取ることにします。(前日に、このブログで紹介済み)
ということで、午後から港に向かって乗船に備えます。端島へ行くツアー会社は5社あり、それぞれ出発地点が違うとのことです。また、上陸は1隻のみで厳格に時間も決められているということです。波高が5mを超えると上陸は不可になるが、前船が上陸できた場合は波高6mまでOKという特例もあるとか。(ガイドさん談)
港は穏やかですが、外海に行くとかなり波が高いことも多いとのことです。当日は、めっちゃ穏やかっぽいのですが、沖の端島近辺は波高4.5mあり、微妙なところだったそうです。船は自由席で、乗船する順番は並んだ順となります。
船は屋根なしの上部デッキと、室内があります。客は120人程度乗っていたので、ほぼ満席といった感じです。行のお勧めは、上部デッキのの右側です。三菱のドックと、海自の戦艦などが見られます。上部デッキの方から席は埋まっていきます。
ズームレンズがあると、こういう写真が撮れます。拡声器によりガイドが流れていますが、上部デッキでは騒音が大きく内容は理解しがたいです。内容を聞くには、船内の方がいいです。
まず、有人島の高島に寄ります。席取りはNGなので、荷物は全部持って下船します。ここでは端島の模型や、当時使われていたトロッコの展示があり、ガイドさんが説明をしてくれます。
島には地域猫さん達がたくさんいて、出迎えてくれます。人に慣れている猫が多いのですが、中にはビビり猫もいて逃げていく場合もあります。モデルになってくれる猫は人気で、猫好きさんたちが撮影しています。
猫が溶けています(笑)たくさんのツアー客が通り過ぎますが、全く動じません。
ここで、建物の説明や端島の歴史が学べます。元々は、中央にあるおおきな岩礁のみの島だったのですが、この地下に石炭が眠っているということが判明した後は、三菱石炭鉱業が島を開発し、ズリ(石炭を取る時に出る岩石)は埋め立てに使い、こういう人口の島が出来上がりました。石炭採掘に特化した世界一人口密度の高い町で、生活に必要なものはあるものを除いてすべてあったとのことです。
①水 元々、岩石なので水は出ません。当初は会社が海水を真水に変える機械を使っていましたが、需要が多くなると長崎市内から船で水を運ぶようになります。各家庭は、貯水槽へ毎日水を汲みに行くという重労働に悩まされます。その後海底水道の敷設により、潤沢な水供給が可能になり、毎日の水汲みから解放されることになります。
②火葬場 端島には作られず、他の島で火葬にしたということです。
当時のトロッコなどが展示されています。
ガイドさんの説明が終わると多少の自由時間があるので、無料の展示館がお勧めです。ここでも、歴史や装備などの展示があります。
あ、採掘中でしたか。おじゃましました。
しかし、多くの人は展示館に寄らず速攻で船に向かいます。上部デッキの席を確保するためです。展示館を見学すると、上部デッキに座るのは無理と思った方がいいでしょう。
もう当初から無理と諦めていたので、船内に座ります。端島上陸前に島を一周するので、上部デッキの方が見晴らしがいいのは事実です。また、上陸する時間も決められているので、それまでは海上で待機します。船が止まると、揺れが大きくなります。港では穏やかな波でしたが、ここのまで来るとかなり揺れます。
船内じゃ写真は無理か~と思ったら、席を立って前後のスペースで写真を撮ってもいいということなので、揺れる船内から何枚か撮れました。無理して上部デッキに座らなくても、写真撮影は可能です。
いよいよ上陸です。コンクリート製の桟橋は狭いので、1捜接岸するのがせいいっぱいです。
ここは封鎖されていますが、当時は船から降りたら、このトンネルを通って島の主要部に通っていました。
島では勝手な行動は厳禁です。歩ける場所は限られており、ほぼ立ち入り禁止です。一部の建物は、崩壊防止の対策がなされているものももあります。
ガイドさんの指示に従って、島内を移動します。一通り説明が終わると、自由時間となります。端島は厳しい環境の島なので、建物はだんだんと崩壊していっています。2基ある立坑の鉄塔も崩壊しています。10年もしたら、この景観も変わっているかもしれません。
自由時間があるのですが、皆さんは席取りのためか早々に船に戻ります。帰りは疲れているのと、もう景色は見たからいいということなのか、船室内の席から埋まっていきます。ここでも出遅れたN村は、残った上部デッキの席になりました。(見晴らしがいいので、全然いいのです)
帰りは逆光ですが、いい感じで軍艦みたいに見えますね。左が船首部分です。
運よく端島(軍艦島)に上陸できましたが、いつも上陸できるとは限りません。もし上陸が不可だった場合、ツアー料金から見学施設料金は返金されます。
【教訓】
①渡船は上部デッキが見晴らしがいいが、席が確保できなくても落胆することはない。
②行は上部デッキ、帰りは船内席が人気のようだ。
③上陸の可否は運しだい。