新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

コロナ死者数の推移を示す恐怖のグラフ

2020年04月04日 | 書評
統計学を欠いた実数比較の限界 2020年4月4日  下のグラフは、新型コロナの感染死について、恐ろしいことを物語っています。私の知人で、半導体の開発、生産、品質管理のプロだった企業人で、工学博士号の持ち主の作成です。現役時代に駆使した統計学の手法で、コロナ感染に伴う死者数の推移を独自にグラフ化してみました。    通常メモリでなく、対数目盛(指数関数グラフ)という統計処理でよく使 . . . 本文を読む

東京五輪の1年延期だと中止の恐れも

2020年04月01日 | 書評
医学的根拠を欠いた決定 2020年4月1日  東京五輪を来年7月23日に開催することで国際リンピック委員会(IOC)と日本側が合意しました。新型コロナ拡散が終息していない可能性のあるリスクの高い決定です。来年の今ころ「やはり無理」となれば、もう中止しかありません。政治的な動機が優先され、医学的根拠が不明の時期確定は拙速だったと思います。    今夏開催の延期は正しくても、来夏 . . . 本文を読む

新型コロナとの共存しかない現代社会

2020年03月29日 | 書評
政治家の大言壮語に踊るな 2020年3月29日  新型コロナの感染者が世界全体で60万人を突破、死者は3万人となりました。トランプ米大統領は「自分は新型コロナと闘う戦時の大統領と思っている」と、また安倍首相は「経済対策はかつてない規模にする。経済をV字型に回復させる」と、大げさな言い方をしました。    誇大な表現は政治家の習性であり、それが職業になっている人たちです。有権者 . . . 本文を読む

首相の毎晩の私的会食は公表不要

2020年03月03日 | 書評
メディアは誘われても自粛を 2020年3月3日  共産党の赤旗新聞が首相の会食回数を数えたら「2月は25日までで11回」です。新聞の「首相動静」欄に毎朝、載っていますから簡単な作業です。コロナ対策で「国民にいろいろ自粛を求めているのに、宴席とは」と野党がかみつけば、首相は「様々な人と意見交換をしている。宴会ではない」と。    国会では、もっとまともな議論をしてもらいたい。首 . . . 本文を読む

池上彰氏は著作物でも不可思議な行為

2018年09月13日 | 書評
   参考文献、引用部分が不明 2018年9月13日 論客のブロガー、八幡和郎氏(元通産官僚)が人気絶頂のジャーナリスト、池上彰氏を厳しく批判しています。池上氏は多くのテレビでジャーナリズム番組を持ち、一方でおびただしい数の著書も出版しています。パクリに当たることもしているのではないかとの批判が聞かれます。NHK出身で経験豊富だとしても、なぜこんな超人的な活躍ができるのだろうかと、 . . . 本文を読む

非核化費用を日本はどう捻出するか

2018年06月29日 | 書評
  財政赤字の拡大抑止には増税 2018年6月29日  米朝首脳会談でトランプ大統領と金委員長が、朝鮮半島の非核化を確認するとの共同声明を発表しました。非核化が本当に実現するのか評価が割れています。実現できなければ、膨大な非核化費用を日韓が引き受ける必要はなくなります。一方、安倍政権が本気で非核化を実現したいと思っているのなら、財源確保のために、増税の覚悟までしておくことが必要です。 . . . 本文を読む

ソ連の亡命ピアニストの告白

2016年09月29日 | 書評
  音楽論を通じ痛烈な批判 2016年9月29日  ベートーベン、シューベルトなどの演奏で国際的に名高く、魂の音楽家といわれるV.アファナシエフが「ピアニストは語る」(講談社現代新書)を出版しました。40年前のソ連から亡命して自由を得て、演奏活動の花が開きました。読んでみますと、全体の3分の1が亡命の動機、亡命の行動計画、実施に割かれています。今、なぜ。そこに出版の大きな狙いが置か . . . 本文を読む

「138億年の音楽史」には驚いた

2016年08月19日 | 書評
  ビッグバンが音楽の始まり 2016年8月19日  地球誕生から何十億年とか、想像を超えた尺度で歴史を考える本が時々、刊行されます。そんな時、近著「138億年の音楽史」(現代新書、浦久俊彦著)を書店で見つけ、思わず手に取りました。宇宙や地球の起源を何十億年前、100億年前までたどるというのならともかく、「音楽史」に限り「138億年前」から書き始めるとは驚きました。  巻末に . . . 本文を読む