G7は存在感もなし
2019年6月30日
大阪で開かれた主要20か国首脳会議(G20)が終わりました。世界人口(75億人)の6割、GDP(85㌦)の9割を占めるとあって、首脳が勢ぞろいして記念写真を撮ると、会場は所狭しでした。世界を主導した時期もあった米日欧・先進7か国首脳会議(G7)の存在感は薄くなりました。
それでは10年前から開かれているG20の時代がきたのかというと、そ . . . 本文を読む
月刊誌編集の難しさ増す
2019年6月25日
月刊文芸春秋の7月号を読んでいましたら、2つの大ニュースで「誤報同然の記事」を載せていました。企画の決定、執筆のテンポが政治や経済の素早い動きに追いつかないのです。間違った情報を書いてしまった新聞などによる誤報と違うとはいえ、月刊誌編集は難しさが増しています。
一つは解散・総選挙が必至かどうかの読み間違い、もう一つは日産とルノーの企 . . . 本文を読む
社長候補の座を返上?
2019年6月20日
大阪吹田市の交番で起きた拳銃強奪事件の犯人は33歳の男でした。定職に就かず、心療内科にも通っており、両親は日々の生活や行動に頭を悩ましていたに違いありません。成人した息子が凶悪事件を起こした場合、親はどう責任を果たせばよいのか、果たせるのか、はらはらしている親は少なくないはずです。
父親は関西テレビの常務(63)で、社長候補だったそう . . . 本文を読む
全世代社会保障はどこに
2019年6月18日
連日のように、むごたらしい殺人事件、暴走車による交通事故死が相次いでいます。鬼でも涙を流すだろう悲惨な児童虐待死も次々に起き、一方、介護施設・病院では老人の不審死が続発し、冷酷な犯罪が社会全体に広がっているようです。全世代型殺人の時代です。
安倍政権は、高齢者が優遇されていた社会保障制度を、子育てや教育支援にも目を向け、「19年は全 . . . 本文を読む
超党派での制度設計を望む
2019年6月13日
老後の生活設計に欠かせない年金問題について、極めて正直、的確な報告書を金融審議会がまとめたのに、政権与党は撤回するという。野党は選挙対策で追及できる失点が浮上したと大喜びです。ともに国民不在です。与党も与党、野党も野党です。
このような問題こそ、選挙の争点にせずに、超党派で対策を練るべきです。揚げ足取 . . . 本文を読む
純粋理論より経済政治学が必要
2019年6月11日
選挙対策、世論対策を政治が最優先するため、経済理論の都合のいい部分だけがつまみ食いされる傾向が強まっています。あるいは、政治に都合の悪い経済理論に、政治は乗ってこない。経済に対する政治の関与に問題意識を持つ「経済政治学」を踏まえて、経済理論を構築することこそ必要です。
最近では、金融政策が限界にきたため、財政赤字に柔軟な態度を . . . 本文を読む
殺した親に甘すぎる処罰
2019年6月8日
また児童虐待死です。18年6月7日にブログ「子を虐待死させた親は死刑相当」を書いたところ、多くのアクセスがあり、「そのくらいの厳罰で臨むべきだ」とのコメントが殺到しました。それからちょうど1年です。札幌で悲惨な児童虐待死事件が起きたためか、1年前のブログにアクセスが急に増えました。
今度の被害者は2歳の長女で、名前は詩梨ちゃんです。「 . . . 本文を読む
メーカーは安全装備の宣伝を
2019年6月6日
高齢者が運転する自動車による死亡事故が相次いでいます。福岡市では81歳の男性の車が逆走し、6台の車に次々と激突、同乗の76歳の妻の2人が死亡し、他に男女7人が負傷しました。高齢化が進み、類似の事故は今後も多発するでしょう。道路交通法を改正し、80歳以上の高齢者の車には、自動ブレーキ、アクセル踏み間違い防止などの装備を義務付けし、それ以外は . . . 本文を読む
他者の研究成果を棄損するな
2019年6月1日
池上彰氏は「フリージャーナリスト」として、多くのテレビ局に登場し、多数の出版社からおびただしい数の著作物を出版しています。分かりやすく要点をついた新書などはベストセラーになり、増刷(重版)を重ねています。単独で森羅万象に取り組む活躍には感心します。
その一方で、池上氏は他の著作者の成果に対する「フリーライダー」(タダ乗り)との指摘 . . . 本文を読む