新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

米国の新経済理論にすぐ飛びつく日本

2017年01月29日 | 経済
  金融政策は失敗、次は財政赤字の拡大策か 2017年1月29日  日本を振り回わすのは、トランプ新大統領ばかりではありません。米国発の金融理論の影響を受けた異次元金融緩和策が成果を上げられず、困り果てていたところ、今度は米国発の財政赤字の膨張論を賞賛する学者がでてきてきました。金融政策が手詰まりとなり、今度は財政赤字の拡大を認める根拠を探し求めているのでしょう。  米国発の . . . 本文を読む

ノーベル経済学賞受賞者は反トランプで結束せよ

2017年01月26日 | 国際
  経済原則に逆行する「米国第一」 2017年1月26日  トランプ氏が新大統領に就任し、米国の政治、外交、経済の大転換を図ろうとしています。特に保護貿易主義への傾斜は劇薬で、これまでの世界経済の原理、原則に逆行します。米国人でほとんどを占められるノーベル経済学賞の受賞者は今こそ結束して、経済原理の基本を守るようトランプ氏に訴えるべきでしょう。    日本でも、民主党 . . . 本文を読む

蓮舫対小池に見るネット世論への対応の差

2017年01月22日 | メディア論
  政治の風を左右する力量 2017年1月22日  トランプ氏が米大統領に就任し、既存メディアを飛び越えて、ネットなどで直接、国民に思いを投げつける情報作戦が効果をあげたようです。情報戦術の巧みさが既存メディアを上回るケースも増え、新聞、テレビはうかうかしていられなくなりました。日本のネット社会の潮流はどうなっているのでしょうか。  ネット世論を形成する場になっている言論プラ . . . 本文を読む

天下り斡旋は形を変えた贈収賄か

2017年01月20日 | 社会
  大學は見返りに交付金、助成金を期待 2017年1月20日  文部科学省が元高等教育局長を早大教授に天下りの斡旋をしていたことが発覚しました。他に30件前後の疑わしい事例があるとかで、文科省次官が辞任というか、退任させられました。人材は官界にも多く、天下りすべてがすべて悪ということではなくても、今回は次官以下の組織ぐるみの行為で、国家公務員法の再就職斡旋の規則に触れる集団就職のよ . . . 本文を読む

ポピュリズム報道にみるメディアの誤用

2017年01月17日 | メディア論
  大衆迎合主義は誤解を生む訳語 2017年1月17日  日本のメディアに「ポピュリズム」が登場しない日はまずないでしょう。ポピュリズムは歴史的にも、地域的にも大きな広がりを持ち、政策目的も多岐にわたり、民主主義との関係もプラス面、マイナス面があり多面的です。にもかかわらず、日本では、メディアがひとくちで「大衆迎合主義」と訳して報道することが多いので、気がかりです。メディア論として . . . 本文を読む

製造業の回帰では米国の赤字は減らない

2017年01月15日 | 経済
  トランプ新大統領の大いなる錯覚 2017年1月15日  製造業のメキシコへの移転阻止などで、トランプ次期大統領は米国の貿易赤字を減らし、国内の雇用を増やそうと叫んでいます。製造業が国内回帰するか海外移転を断念するかすれば、米国の貿易赤字が減るかというと、逆に赤字は増えるとの指摘がなされています。不動産王のトランプ氏は不動産業に詳しくても、経済全体のメカニズムには疎いようです。 . . . 本文を読む

朴氏の早期退陣、新大統領に潘基文氏を期待

2017年01月12日 | 国際
  韓国の地政学的位置を重視する 2017年1月12日  トランプ氏の大統領就任が象徴するように、世界は不確定要素が増し、動乱の時代に入った気配です。中国、北朝鮮がアジア情勢に波乱をもたらすことも警戒しなければならない状況です。そんな時、韓国で政治空白が生じ、慰安婦問題が蒸し返され、日韓関係は再び緊張しています。恐らく中国、北朝鮮にとっては、喜ぶべき状況に違いありません。  結論を先に . . . 本文を読む

老人ホームを優遇、保育園は冷遇する日本

2017年01月08日 | 社会
  老人ホームに保育所の付置義務を 2017年1月8日  ある日の新聞が日本の縮図を描いていました。一面トップと別面の特集で「子どもの声がうるさい。保育所の開設中止、延期が次々」(8日の読売新聞)という記事が載っていました。その前日、同じ新聞に「入居者募集中。高齢者とその家族のための安全、安心な施設」と、老人ホームの大々的な全面広告を2社が2ページ、掲載していました。  チェ . . . 本文を読む

安倍首相はなぜ家庭料理を食べない

2017年01月05日 | 政治
  町中での会食相手も選り好み 2017年1月5日  多くの新聞が内政面に、「首相の動静」、「首相の一日」などタイトルで、前夜に会食した人の実名、レストラン、料理屋の名称などの記録まで載せています。目を通していると、見えてくるものがあります。  女性尊重の時代といいつつ、自宅で夫人の家庭料理を食べる回数がこれほど少ない首相は珍しいですね。不思議です。いかに多忙な首相とはいえ、 . . . 本文を読む