物価上昇は金融政策の成果ではない
2023年4月29日
植田新総裁を迎えた日銀は大規模金融緩和を維持しつつ、1999年以来、25年間続いている緩和策の検証を決めました。植田氏は98年から2005年まで日銀審議委員を務め、ゼロ金利政策のスタート(99年)に関与していたので、2013年からの異次元緩和(アベノミクス)に先行する期間を外すわけにはいかなかったのでしょう。
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金融不安対策で大展開の紙面
23年4月24日
「米著名投資家」、「投資の神様」と様々な尊称を欲しいままにしているウォーレン・バフェット氏が11日に12年ぶりに来日しました。日経新聞は1面トップで単独インタビュー記事を掲載し、「日本株投資を拡大」、「金融不安は買いの好機」の見出しで大展開しました。
同氏の投資会社バークシャー・ハザウェイは、円建てでこれまで1兆円を超え . . . 本文を読む
学生の関心事の如実な推移
2023年4月15日
日経新聞とマイナビ(就職情報)が24年3月卒業予定の大卒者を対象にした就職希望調査をしたところ、ニトリ(家具、インテリア)が第1位に躍りでました。上位の常連だった生損保、メガバンク、商社を抑えてのトップです。ニトリは前年も3位でしたから、実力でしょう(以下、文系男女総合)。
4位にはユニクロ(衣料品)が昨年の13位から . . . 本文を読む
再び先進国の最下位の経済成長率
2023年4月8日
黒田日銀総裁の退任は異例づくめになりました。先進国最長の異次元金融緩和、10年という在任期間の長さ、実質経済成長率の先進国最下位転落、他国に例をみない桁違いの国債保有残高、出口政策に背を向けた去り際といい、これほど議論を呼んだ総裁は日銀初でしょう。
花束を手に日銀本店を去る映像を拝見していますと、手を振り、満面の笑 . . . 本文を読む
核心を外した国会審議と新聞社説
2023年4月4日
総務省が2014-15年に作成した放送法に関する行政文書を巡り、政治的公平性の解釈が変更されたのか、政治的圧力がかかったのか、文書は捏造だったのかなどが曖昧のまま、国会は後半に入りました。
岸田首相や総務省が「解釈の変更ではなく、補充的な説明だ」というのも、妙な表現です。放送法第4条の運用が変わり、放送局に対する新 . . . 本文を読む