格差の拡大が社会を分断
2016年6月30日
EU(欧州連合)の分裂危機ほど、無数の問題点の指摘、解説が飛び出していることも珍しく、どれもがもっともらしく聞こえてきます。動揺を始めていた活断層があちこちで動き出した感じです。どれが本震、予震、余震かもはっきりしません。私は、最も本質的な震源は、国民投票を公約したキャメロン首相の失敗、はびこるポピュリズムというより、転換期に入っ . . . 本文を読む
経済連携TPPはご破算も
2016年6月25日EU
欧州連合(EU)からの英国離脱で、「よもや」、「まさか」が現実になりました。予想可能な「連続的な変化の時代」から、予想不可能な「非連続的な変化の時代」に入ったようです。われわれの常識を支えていた世界の枠組みが突然、常識を覆して過去へと逆流してしまう時代になりました。
非連続は、これまで蓄積してきた過去からの断絶を意味 . . . 本文を読む
高齢者を優遇する政治の結末
2016年6月21日
麻生副総理・財務相が「90歳になって老後が心配だとか、わけの分からないことを言っている人がテレビに出ていた」と発言したそうです。この「またか暴言か」には続きがあり、「おい、いつまで生きているつもりだよと、思いながらテレビをみていました」です。麻生さん、高齢者を若い世代をよりずっと優遇してきた社会保障 . . . 本文を読む
出版停止はおとり作戦か
2016年6月18日
首相はもちろん、安倍政権の閣僚が大勢、参加しているのが「日本会議」です。関係する国会議員は260人だそうです。神社系の宗教団体、霊友会、さらに生長の家の元活動家も加わっているとされ、宗教色が濃いようですね。その「日本会議」を題材にした新書「日本会議の研究」(扶桑社)が出版され、重版を重ねています。安倍首相の思想的な背景を知るのに役 . . . 本文を読む
ジャーナリズムの劣化の象徴
2016年6月16日
舛添都知事の辞職は騒ぎのバカバカしさとともに、日本の政治、社会、ジャーナリズムの質の低下を見事に物語りました。バカバカしすぎると思いながらメディアの報道に連日、ついつい引きずり込まれたのは、今の日本を理解する象徴的な事件だったからでしょう。
一言でいえば、まず政治資金規正法が抜け穴だらけのザル法であることが事件の発端 . . . 本文を読む
売り放題の通常兵器をなぜ野放し
2016年6月9日
G7サミット(先進国首脳会議)で来日したおり、オバマ大統領は現職として初めて被爆地、広島を訪れ、多くのメディア、識者は、「核兵器なき世界へ」の歴史的な意義を絶賛しました。そのことにまったく異論は唱えません。異論があるのは、もう一つの深刻な問題が、オバマ・フィーバーの影に隠れてしまっていたことです。
米 . . . 本文を読む
舛添知事の頭の中はオモチャ箱
2016年6月7日
舛添都知事の政治資金の私的流用疑惑について、調査報告書が発表されました。報告書や会見の様子を拝見すると、都知事は外見は大人でも、精神構造は大人になりきっていない子供並みの人物であることがよくわかりました。自発的に辞める気配はありませんから、リコールで退陣に追い込む運動を起こすべきでしょう。
まず、その前に触れたいのは弁 . . . 本文を読む
どこかで聞いた「新しい判断」
2016年6月2日
安倍首相が10%への消費税引き上げを、19年10月まで延期すると表明しました。昨日の記者会見で「再延期はこれまでの約束と異なる新しい判断だ」と語り、参院選で信を問いたいと述べました。「はてな、新しい判断とは、どこかで聞いたことあるような言葉だな」。思い出しました。2年ほど前の話です。
集団的自衛権の行使を限定的に容認す . . . 本文を読む