巨額の国債が詰まっている
2024年12月9日
三菱UFJ銀行で行員が4年半にわたって、貸金貨から顧客の現金や貴金属を盗んでいた事件が起きました。被害総額は時価10数億円だそうです。60人分の資産で、減っていることに気づいた顧客の問い合わせで発覚しました。まあ、盗まれていることに気が付かない富裕な利用客が大勢いるのに驚きます。
その後、続報らしい続報がないところをみ . . . 本文を読む
市場にサプライズするのは日銀
2024年8月24日
植田・日銀総裁は23日、国会の閉会中審査に出席し、「市場は引き続き不安定な状況で、極めて高い緊張感を持って注視する」と述べました。「高い緊張感」は言わずもがなの表現で、ほとんど意味がない。日銀は常時「高い緊張感」を持っていてくれなければ困るのです。日銀は異次元緩和の「負の遺産」で身動きが取れず、そうでもいうしかないのでしょう。
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市場機能を封印してきたつけ
2024年8月11日
7月末の日銀の利上げ、植田・日銀総裁の「さらなる利上げ」示唆、それが契機になったような株価の大暴落、慌てた内田・副総裁の火消し発言と、続きました。日銀史上、まれにみる「日銀執行部の動揺」です。黒田・前総裁の時は、相次ぐサプライズで市場をきりきり舞いさせました。
今度は、日銀が市場にきりきり舞いさせられ . . . 本文を読む
日銀が最大の株主の異常
2024年8月6日
史上最大の暴落となった株価は、6日に若干戻したものの、しばらく方向感覚が定まらないでしょう。欧米の株価の下落幅(2-3%)に対し、日本株の下落は12%、先月の最高値からは25%という大幅な下げです。日本が突出しており、日本固有の原因がありそうです。
日本株は世界市場で最も「仮装相場」の色彩が強いと、私は思ってきました。20 . . . 本文を読む
グランドデザインを書き直せ
2024年7月26日
日銀は30、31日に金融政策会合を開きます。日経新聞は「追加利上げを会合は支持する。政策金利の0・25%上げが有力」と強気な書き方をしています。読売新聞は「そうした見方がある一方、賃金や個人消費の動向の見極めが必要との声もある」と、曖昧で自信のない表現をとっています。
7月の利上げは、日銀がやりたくても、先送りされる . . . 本文を読む
投機を呼ぶのは政府・日銀側
2024年7月2日
1㌦=160円が防衛ラインだと思っていたら、あれよあれよと、161円台まで円安が進みました。市場関係者から「1㌦=200円もありうる」という声まで聞かれます。プラザ合意(1985年)の時の235円のレベルに言及する人もおります。
林官房長官は1日、「為替市場はしっかり注視し、過度な変動には適切な対応をとる」と発言しまし . . . 本文を読む
国債減額は出口の入り口
2024年6月16日
日銀は金融政策決定会合で、長期国債の買い入れを減らしていく方針を決め、7月に規模を決めることにしました。その規模は「市場参加者の意見を確認しながら計画を作る」、「1-2年程度の減額計画を決める」と、植田総裁は述べるにとどめました。慎重というか、市場への地ならしというか、自信がないのでしょう。
新聞は「マイナス金利の解除 . . . 本文を読む
「新しい資本主義」は空念仏
2024年4月25日
円安が止まらず25日、1㌦=155円台後半にまで下落、株価も3万8000円割れの大幅安になりました。日銀が25、26日の金融政策会合で0・25%程度、緊急に金利を引き上げ、財務省が為替介入(円買い・ドル売り)すれば、一時的に円安は止まるとしても、その効果は限定的でしょう。
あまりにも長期にわたる金融緩和・財政拡充策の . . . 本文を読む
「断固たる措置」は口先だけ
2024年4月19日
円安が進むたびに、財務省は「行き過ぎた投機的動きには断固たる措置をとる」と強調してきました。財務省所管の為替介入というげんこつ(断固たる措置)を振り上げたものの振り下ろさないのです。
政府がけん制する「投機的動き」を誘っているのは、日本の超低金利です。日本で資金を調達して海外など運用すれば、儲けることはたやすい。自国 . . . 本文を読む
市場は疑心暗鬼の状態がよい
2024年3月28日
日銀が異次元金融緩和の枠組みを転換したのを、あざ笑うかのように円相場は27日、1㌦=152円目前まで下落(28日は寄り付き151円30銭)し、34年ぶりの円安水準を記録しました。
鈴木財務相は「行き過ぎた動きにはあらゆる手段を排除せずに断固たる措置をとる」と発言し、政府関係者も「投機的な動きがある」と指摘しています。 . . . 本文を読む
たどり着いたのは出口の入り口
2024年3月20日
日銀は、2013年から始めた大規模金融緩和政策の骨格を修正しました。植田総裁は「大規模な金融緩和は役割を果たした」としつつ、「緩和的な環境は維持する」と、矛盾するような発言をしました。
アベノミクス、黒田・前総裁の金融政策の遺産があまりにも大きく、一気に正常化できない。そう言いたかったのです。「自分がやる金融政策は . . . 本文を読む
政治リスクの懸念を軽視
2024年3月15日
日本鉄鋼メーカー、日鉄による米国のシンボルともいえるUSスチールの買収は案の定、トランプ、バイデン両氏の反対で暗礁に乗り上げました。日鉄の経営陣が政治問題化のリスクを甘くみた結果でしょう。
日鉄が2兆円という巨費を投入するというので驚きました。今の流れからすると、すでに政治問題化しており、買収が成功するか否か、大統領選の影響を . . . 本文を読む
筆頭株主が日銀という奇形な市場
2024年2月23日
株価が3万9000円台をつけ、34年ぶりに最高値を更新しました。4万円超えの強気論も浮上しています。全国紙はどこも1面トップの扱いで、日経新聞の1面は紙面のほぼ全部を占める「全段ぶち抜き」、関連記事に何ページも割く力の入れようです。
日経は「ついに天井を突き抜けた。もはや『バブル後』ではない。株価は上がらないもの . . . 本文を読む
3万8900円の実質価値は2万700円
2024年2月16日
日本の株価が34年前につけた史上最高値3万8915円の圏内にまで高騰しました。過去34年間の平均インフレ率0・6%を加味すると、実質的な最高値は5万7000円になるはずです。チャットGTPに質問しましたら、そういう回答でした。そこまで高騰しないと、通貨価値が同等にならない。
株価は景気動向、インフレ率、企 . . . 本文を読む
証券業界紙的な体質の修正を
2024年1月11日
日本の株価が9日に33年ぶりの高値、終値は3万3763円をつけました。11日も3万5000円の高値でした。年内には1989年12月のバブル期の史上最高値3万8915円を更新すると、はやす声も聞かれます。
能登の大地震災害、羽田空港の航空機衝突事故、国会議員の相次ぐ逮捕と、暗いスタートを切った2024年にとって、株高は . . . 本文を読む