新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

アベノミクスは喜劇か悲劇か

2014年12月31日 | 経済
  大冒険の結末の確認を                          2015年1月1日    総選挙の圧勝で、安倍政権はあと4年の任期を続けるチャンスを手にしました。わたしは、冗談としていえば、10年以上の超長期政権を目指してもらいたいと思います。デフレ脱却のための異次元金融緩和の成果を見届け、怒涛のようにつぎ込んだ前代未聞の規模の日銀資金を回収し、大冒険を総括する「後書き . . . 本文を読む

理化研と朝日は不正の相似形

2014年12月29日 | 社会
  自作自演の芝居に多くの教訓                      2014年12月29日    年末のある日、理化学研のSTAP細胞の不正研究事件、朝日新聞の慰安婦報道の捏造事件の結末が並んで報道されました。この二つを見比べていると、あまりにも構造が似ているなあと、思いました。日本の科学界のトップをいく理化学研、日本の「リーディング・ペーパー」と胸を張ってきた朝日新聞におけ . . . 本文を読む

政策で反対されても首相が信任される不思議

2014年12月26日 | 政治
  世論調査が示す民意のねじれ                        2014年12月26日    新聞の世論調査をみますと、安倍政権の主要な政策のほとんどに国民は反対しながら、安倍首相には反対していないのです。民意のねじれどいうのでしょうか。選挙で圧勝した自民党政権は不思議な政権です。そこにもろさがあり、野党に弱い横腹をみせているのです。    総選挙後の主要政策であ . . . 本文を読む

ギャラップ調査 急落する新聞の信頼性

2014年12月24日 | メディア論
  自壊作用も目立つ                        2014年12月24日    日米同時世論調査によると、日本で新聞に対する信頼度が急落しているとの記事を読みました。新聞界で長年、働いてきたわたしにとって、残念なことです。インターネットの影響ばかりでなく、新聞自らが招き寄せている点、つまり自己責任によるところも大いにあると、思っています。    読売 . . . 本文を読む

STAP細胞はシェーン事件に酷似

2014年12月20日 | 社会
  不正を防げない科学界の体質                       2014年12月20日    理化学研究所がSTAP細胞の検証実験の打ち切りを発表しました。「まったく新しい万能細胞の作製。ノーベル賞級の世界的な大発見」は、研究上の不正どころか、研究の名に値する研究でさえなかったという批判がでるほどです。ノーベル物理学賞の日本人3人の受賞で科学の素晴らしさを知った一方で、 . . . 本文を読む

「格差社会」が野党再編の対抗軸になる

2014年12月17日 | 政治
  新しい社会モデルを作れ                       2014年12月17日    安倍政権の圧勝に終わった選挙後の世論調査をみると、「自民党の獲得議席は少ないほうがよかった」(55%)、「圧勝は、他の党よりましだと思われたため」(65%)、「民主党はもっと多いほうがよかった」(45%)、「自民党に対抗できる野党が必要だ」(82%)などで、どの調査も似たような傾向 . . . 本文を読む

やはり「何のための総選挙」だったのか

2014年12月15日 | 政治
  安倍首相はもう逃げるな                       2014年12月15日    衆院選が14日、投開票され、自公が圧勝しました。不思議な選挙でしたね。何が変わったというのでしょうか。自公が325議席で、定数の3分の2以上を維持し、自民は290議席で公示前の293議席とほとんど変わらず、24日に発足する第三次安倍内閣では、全閣僚が再任されるそうです。選挙の争点は . . . 本文を読む

ノーベル賞授賞式に見た希望の星

2014年12月13日 | 海外
  期待したい人間の意志と知性                        2014年12月13日    今年のノーベル賞授賞式から、何かいつもの年とは違う何かが伝わってくるような気がして、それは何だろうとしばらく考えていました。ふと心に浮かんできたのが、混沌とし、失望や怒りばかりを感じることが多い現代史の中に、「人類、人間にはまだまだ期待できる希望の星がある」ということでした。 . . . 本文を読む

爆笑、恩師を囲む忘年会

2014年12月11日 | 社会
  長生きのコツがいっぱい                       2014年12月11日    60年前に机を並べた中学校の同窓生が集まり、恒例の忘年会を昨晩、駅前の居酒屋で開きました。毎年、ゲストとしてお招きする84歳の恩師もお元気な姿(写真)を見せてくださり、出席者は30数人、男女半々、盛会でした。1年前にも、ブログ「恩師の力、教育の力」で、先生のことを紹介しま . . . 本文を読む

麻生失言「産まないのが問題」の意味

2014年12月09日 | 社会
  人工中絶40万人という実態                      2014年12月9日    衆院戦のさ中、麻生副総理がまた舌足らずの失言をしました。「高齢者が悪いというイメージを作っている人はいっぱいるけれども、子どもを産まないのが問題だ」と、おっしゃいました。趣味の漫画のイメージで、重大な問題をかいつまんで、短絡的に話してしまったのでしょう。人口減少、少子高齢化が日本の . . . 本文を読む

円安激進、アベノミクスの副作用

2014年12月05日 | 経済
  迷路にはまった黒田総裁                         2014年12月5日    急激に円安が進み、黒田日銀総裁が胸を張る異次元緩和の副作用が心配になってきました。異次元緩和はアベノミクス(安倍政権の経済政策)の主役ですから、この先どうなるか、どうするかで、安倍首相も気が気でないでしょう。総選挙で圧勝できても、景気回復も圧勝とはいきません。   . . . 本文を読む

安倍首相が語らない本当の争点

2014年12月03日 | 政治
   長期政権の確立で何をする                 2014年12月3日    衆院選は14日の投開票に向け、街は候補者の舌戦でにわかに騒がしくなりました。安倍首相は「この道しかない。アベノミクスへの信を問う」と、大声を上げるものの、相変わらず解散・総選挙に踏み込んだことの真意を隠したままです。アベノミクスを最大の争点にするものですから、野党も対抗上 . . . 本文を読む