異形の政策に苦悩が滲む
2022年6月25日
黒田東彦氏と中曾宏氏は13年2月、日銀の正副総裁に就任し、アベノミクス・異次元金融緩和政策を推進しました。中曾氏は18年3月、5年の任期が切れて退任しました。同氏による回顧録「最後の防衛線/危機と日本銀行」(日経出版)が出版されました。
バブル崩壊(1990)後の金融危機対策から書き始め、異次元金融緩和の出口論に至る700頁もの大 . . . 本文を読む
パニックが起きるまで待ちの姿勢
2022年6月19日
世界がインフレ防止で一斉に金利を引き上げている中で、日本だけ一国が動かず、円安が1㌦=150円程度まで進むとの観測です。景気後退を覚悟しても引き締めにかかっている欧米とは真逆のスタンスです。
異次元の金融緩和と財政出動を続けてきた日本は、「進むも地獄、退くも地獄」という出口のない泥沼に陥っています。黒田総裁の記者 . . . 本文を読む
日銀史上で最大のミステークになる恐れ
2022年6月14日
NYダウの1000㌦下落に続き、14日の東京市場は寄り付きで500円安、2万6500円という波乱の展開です。米国は金利引き上げ路線を走っているのに対し、日本は日銀総裁、官房長官、政策担当機関は「急速な円安を憂慮する」との発言を繰り返しているだけです。そのことこそ憂慮します。
欧米は金融緩和の出口戦略を展開し . . . 本文を読む
主要国は設立し政治を監視
2022年6月9日
政府は経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)と、「新しい資本主義」の実行計画を閣議決定しました。「骨太」とはよくいったもので、その中身に対しては「野放図な財政支出」(読売新聞社説)、「歳出拡大の圧力が増大」(日経社説」の悪評が聞こえてきます。
中央銀行が独立性を失い、財政と一体化してしまいました。主だった国ならどこで . . . 本文を読む
「費用対効果比」を黙殺する世紀
2022年6月5日
どの程度の費用をかけ、どの程度の効果(成果)を得ようとするのか。この「費用対効果比」の原則を守らない企業は倒産、淘汰されます。それが国家予算・社会保障、安全保障・防衛、地球環境・脱炭素など、国家や社会全体の問題になると、「費用対効果比」の原則が黙殺される時代です。
必要な金額(コスト)だけが算出され、財源をどう調達 . . . 本文を読む