新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ

全国紙の元記者・中村仁がジャーナリストの経験を生かしたブログ
政治、経済、社会問題、メディア論などのニュースをえぐる

米大統領の弾劾はかなり奇妙な裁判

2020年01月26日 | 国際
「議員が陪審員」は利益相反 2020年1月26日  トランプ米大統領の弾劾裁判が始まります。世界の主要リスクのトップは「誰が米大統領なるか」(政治リスクの米調査会社)です。「外交の私物化の表れ」「米国内の深まる分断」「同盟関係の黙殺」を加速するトランプ氏は、常識的に考えれば、大統領にふさわしくありません。    こうした常識がもう通用しない。トランプ氏の弾劾はまずない状況です。良 . . . 本文を読む

中国経済の減速を歓迎するのが正解

2020年01月19日 | 経済
  懸念するエコノミストを懸念する 2020年1月19日  中国経済の減速を懸念する声が圧倒的に多いようです。共産党独裁の習近平政権にとっては、国民の不満が高まるので、懸念するのは当然でしょう。中国は巨大市場ですから、世界経済への影響も大きく、日本を含め諸外国も懸念しています。私はその逆で、懸念はせず、中国経済の減速を歓迎します。  中国経済が減速すると、対中輸出が減り、特に日本への影 . . . 本文を読む

ゴーン逃亡で暗躍の支援組織の違法性を追え

2020年01月13日 | 社会
  人質救出もする民間軍事警備会社 2010年1月13日  日産の前会長のゴーン被告事件のハイライトは海外逃亡であり、被告のレバノン人脈の警備会社が関与したと、伝えられています。この海外逃亡が密出国で違法なら、支援した組織も違法な犯罪に荷担したことになる。とにかく穴だらけの危機管理網が国際的に知れわたりました。多数の外国人が夏の東京五輪で来日することだし、日本は危機管理網を急ぎ洗い直す時です . . . 本文を読む

ゴーン被告の独演会見は無実を示す新事実なし

2020年01月09日 | 社会
  意気軒高ぶりには目を見張る 2020年1月9日    ゴーン被告が役者であることは間違いありません。レバノン・ベイルートの会見場には、被告の裁判や逃亡劇が国際的な注目を集め、12か国、60社、100人もの取材陣が押し掛けました。英語、仏語、アラビア語を操り、身振り手振りも交えた独演会となり、「無実だ」と訴えました。実際には、それを証明する新事実は持ち出さず、記者団は拍子抜けしたことでしょ . . . 本文を読む

国家主権の侵害を許したのは危機管理網の甘さ

2020年01月07日 | 社会
  逃亡支援のプロ組織の周到な準備 2020年1月7日  元日産会長のゴーン被告は逃亡劇を通じて、日本の危機管理網が隙だらけであることを教えてくれました。ゴーン被告の功績というのか、日本にとっての教訓というのか、そう絶句するしかありません。血で血を洗う国際紛争の現場から遠く離れた極東の島国だからか、考え方が甘すぎるのです。  まず森法相です。年末に逃亡事件が発生し、奇々怪々、虚虚実々の . . . 本文を読む

奇々怪々のゴーン逃亡劇を司法は無警戒

2020年01月03日 | 社会
  政府は早急に声明を出せ 2020年1月3日  元日産会長のゴーン被告の大逃亡劇について、様々な情報が飛び交い、攪乱が目的の情報、ねつ造したらしい情報も入り混じり、奇々怪々です。テレビの定時ニュースや印刷時間が決まっている新聞に先行して、ネット情報が拡散され、何が真実を巡り、われわれは想像力のレベルを試されています。  はっきりしてきたのは、世界中で日本のぶざまな危機管理の失態が話題 . . . 本文を読む

ゴーン被告逃亡に多すぎる的外れの反応

2020年01月01日 | 社会
  レバノンから高笑いが聞こえてくる 2020年1月1日  話題が乏しくなる年末や正月が、元日産会長のゴーン被告の逃亡劇で俄然、盛り上がっています。メディアの報道、関係者の反応を拝見していますと、的外れが多すぎますね。ゴーン被告はベイルートで、アリババやシンドバットの千夜一夜物語を読み返し、高笑いをしているに違いありません。  冗談から先に申し上げます。弁護団の弘中淳一郎氏は「無罪請負 . . . 本文を読む