三者三様のミステーク
2025年2月15日
日米首脳会談では、日本製鉄(世界4位)によるUSスチール(同24位)の買収計画も大きなテーマとなりました。トランプ大統領、石破首相、日本製鉄の三者のいづれもが大きなミスを犯したように思います。最も困惑しているのは日鉄のはずで、右往左往しているに違いありません。今週末までにトランプ氏は日鉄トップと招いて会談し、方向性を固めるはずだったのに、その . . . 本文を読む
政治権力批判に及び腰の日本
2024年3月17日
米ハリウッドで10日に行われたアカデミー賞受賞式で、著名な司会者のキンメル氏がトランプ前大統領を痛烈に皮肉る一撃を放ちました。「そこまで言っていいんかい」「そこまで言うのが米国メディアか」と思いました。
同時に、米国の政治、社会環境、メディア環境は日本と大きく違い、比較は難しいにしても、「日本のメディアは政治権力に対 . . . 本文を読む
ひたすらゼロリスクの日本人
2023年7月2日
西大西洋で沈没したタイタニック号の見学ツアーに向った米オーシャン・ゲート社の潜水艇「タイタン」が深海で水圧につぶされ、5人全員が死亡しました。米当局が「水圧で破壊。主要部分の破片を発見」と発表すると、「なぜ大金をはたいて、危険なツアーに参加するのだろう」と、多くの日本人は息をのんだことでしょう。
このツアーには、潜水艇 . . . 本文を読む
橋元批判などより大事なこと
2022年4月5日
ロシアのウクライナ侵略の残虐ぶりは目を覆うばかりです。首都キーウ近郊で地元住民ら何百人もの遺体がみつかり、地雷を仕掛けられていた遺体もあった。次々に流れてくる映像が示すのは、歯止めがかからず人間とはいえなくなった独裁者の恐ろしさです。
プーチン大統領によるウクライナ併合というより、正気を失った独裁者個人の集団虐殺(ジェ . . . 本文を読む
申告敬遠は二塁打の扱いにせよ
2021年10月5日
米メジャーリーグで大活躍の大谷翔平選手は、手の届きそうだった本塁打王を逃しました。断トツに多い申告敬遠(事前申告による故意四球)でバットを振らせてもらえなかったことが大きな原因でしょう。
日本のプロ野球は、間延びさせ、相手をはぐらかす。米国メジャーの先発投手は100球目安に降板する規則があり、ムダな球数は投げず、真 . . . 本文を読む
だから活字離れが進む
2020年3月21日
五輪の選手側や複数の国の五輪委員会から「東京五輪の夏開催はもう無理」という声がどんどん発せられています。新型コロナの感染が衛生環境の悪いアフリカに拡大し、株暴落の中心的舞台のニューヨークでは従業員は出勤禁止(自宅勤務)です。
ニューヨーク・タイムズ紙は「五輪中止を(キャンセル・ザ・オリンピック)」という見出しの社説を掲載しま . . . 本文を読む
だから活字離れが進む
2020年3月21日
五輪の選手側や複数の国の五輪委員会から「東京五輪の夏開催はもう無理」という声がどんどん大きくなっています。新型コロナの感染がアフリカに拡大し、株暴落の中心的舞台、ニューヨークでは従業員は出勤禁止(自宅勤務)です。ニューヨーク・タイムズ紙は「五輪中止を(キャンセル・ザ・オリンピック)という見出しの論評を掲載しました。
他国で開 . . . 本文を読む
誰に向け発信しているのか
2017年9月16日
北朝鮮がまた弾道ミサイルを発射し、日本の新聞、テレビは実験のたびに大展開の報道です。北朝鮮が絶対的に悪く、その挑発を厳しく批判しなければなりません。同時に、北の挑発に乗せられない冷静さが必要です。北の狙いは、日本を初めとする国際社会に対する挑発です。過剰報道はその狙いにはまる懸念があります。
誤解のないように申し上 . . . 本文を読む
争点は外して舞台裏に回す
2017年2月12日
トランプ政権の発足後、初の日米首相会談が行われました。米メディアからは「大統領にこんなにおべっかを使う外国の首脳は見たことがない」と、皮肉っぽい評価も聞かれます。どこか見下しているのですね。今回の訪米は、トランプタワーの新ビル落成記念のお祝いに駆け付けたようなものですから、これはこれでよく、辛口の言葉を双方が本音でぶ . . . 本文を読む
切り札か、ババ抜きのババか
2016年2月8日
「トランプ米大統領が誕生」と聞いて、「まあ珍しい。あのトランプのトランプさん?」と、思った日本人は少なくないでしょう。実は、日本語と英語とでは、トランプ(Trump)の意味が異なります。日本語のトランプは、ゲームで使う「トランプ」であるのに対し、英語のトランプの意味は「切り札」です。日本語の「トランプ」を英語でいう時 . . . 本文を読む
北方領土交渉は当分、棚上げに
2016年7月21日
国際社会を代表する無法国家はロシアと中国です。無法、不法行為を働いて、謝罪するどころか、国際機関の判決、判定を無視し、居直りを続けています。ロシアは国家主導でドーピングを行っていたことが分かり、国際オリンピック委員会(IOC)、世界反ドーピング機関(WADA)が五輪の参加停止を検討しています。聞く耳を持とうとしない無法国家と . . . 本文を読む
シャルリ事件からの重大な問い
2015年2月7日
ソ連崩壊、米国発の金融危機などの予言で評価を上げた仏のエマニュエル・トッド氏が、新書で「シャルリとは誰か」(文春)を出版しました。イスラム系によるパリ同時テロ、風刺週刊誌「シャルリー・エブド」銃撃事件の構造的な原因、背景を掘り下げています。表面的なレベルの過剰反応を戒め、「テロ犯を生んだのは仏社会だ。移民2世らを経済システムに取り込む . . . 本文を読む
歯がゆすぎる神経戦に失望
2016年1月10日
北朝鮮の核実験に対し、関係国は口先では激しく非難しています。今にも厳しい制裁がとられそうだと思っているとそうではないのですね。神経戦ばかりが続きそうですね。しびれをきらして、金独裁体制の打倒が不可避という主張があちこちから上がってくるかもしれません。
後見人とでもいえる中国が包囲網に本気ではなさそうですね。朝鮮半島に金 . . . 本文を読む
短篇=米中首脳会談の陰の収穫
2015年9月27日
米中首脳会談(9月25日)がワシントンで開かれた同じ時期に、ローマ法王が訪米するという鉢合せが関心を集めました。偶然の一致なのか、オバマ政権が仕組んだのか。中国はこのタイミングを嫌がったといいます。ニューヨークで国連総会が開かれ、両者が演説するとすれば、時期が重なることははじめからありえたと思います。 . . . 本文を読む
したたかさに翻弄
2015年7月7日
日本の外交は甘いですね。日本人拉致被害者をめぐる北朝鮮の外交のしたたかさ、というかずるさ、さらにユネスコの世界資産登録をめぐる韓国外交のしたたかさ、というかずるさに、日本は翻弄されました。先週は北朝鮮がまたか、と思ったら、今週は韓国がまたか、日本の失点は立て続けですよ。
メディアは「不誠実極まりない」とか「極め . . . 本文を読む