中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,137話 グループ討議で得られるもの

2022年10月12日 | 研修

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「自分にはない視点や発想を知ることができた」、「意見が異なった際の、軌道修正をすることの重要性がわかった」

これは、弊社が担当させていただいた研修の終了後に行ったアンケートでの、グループ討議に関する感想の一部です。弊社では、研修やセミナーを担当させていただく際には、オンラインであっても、対面であっても必ず4~6名くらいのグループに分かれて、様々な演習に取り組んでいただくようにしています。それは、グループワークのように複数の人数で1つのテーマについて話しあい、最終的にグループとしての答えを出していくことに、たくさんのメリットがあると考えているからです。

具体的には、個々人の考え方や知識を互いに引き出し合うことができるため、たくさんの気づきを得ることができます。また、時間の制約がある中で、コミュニケーションを取りながら様々なテーマに取り組むことによって、実践的なスキルを得ることもできる考えています。

このように様々なメリットがあるグループ演習であるため、そのメンバー構成は受講者の研修への満足感や研修全体の成否に大きな影響があります。そのため、多くの場合研修のご担当者はメンバー編成の際は時間をかけていらっしゃいます。例として、所属部署、性別、年齢等の属性を考慮し、さらに組織の規模にもよりますが、個々の性格やタイプも踏まえ編成してされているのです。

その結果、メンバーの組み合わせが良いと、仕事のときより積極的にコミュニケーションをとる人がいたり、普段はどちらかというと目立たないと思われている人が思いがけずリーダーシップを発揮したり、発言しない人に気配りをしたりするなど、新たな面を発見できることもあります。また、普段とは異なる力を発揮できることは、何より本人の自信につながり、その後の仕事の上でも様々なプラスの効果を得ることができます。そのように考えると、研修におけるグループ演習のメンバー編成はとても大切なことだと言えるのではないでしょうか。

一方で、様々なメンバーが集まるグループ演習の場だからこそ、失敗を含め様々な経験をしてほしいという思いから、名簿順やくじ引きでメンバー編成を決める組織もあります。メンバーの組み合わせの結果、積極的に発言する人があまりいないグループでは演習がなかなか進まないケースもありますが、そういう経験からも得られるメリットはたくさんあるとの考えから、あえてそのようにされるわけです。

しかしながら、私がこれまでたくさんのグループ演習を見てきた中で改めて思うのは、研修で日常の仕事の中ではなかなか関わることのないメンバーが意見を出し合い、一つの目標に向かって進んでいくという機会は限られたものであり、その中でグループ全体の満足感を高めるためにも、やはりメンバーの編成はとても大切だということです。

以上のことから研修担当者からグループのメンバー編成について相談を受けた際には、今後もそのように伝えるつもりです。

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