現在のLEDテールランプはLEDを直列に5個繋ぎ、それをいくつか並列に繋いだもの。一直列につき20[mA]流して、それが15並列とかになってる。
ストップランプ部は12[V]で20[mA]が15並列だから、総消費電力は
12x0.02x15=3.6[W]
これに常時点灯するテールランプ部が0.96[W]とかだから、合計4.56[W]になる。純正の電球が23/8[W](だったよな?)なので、合計31[W]。消費電力は15[%]程度に抑えられていることになる。
でもLED群を一様に点灯させず、ドットマトリクスをドライブするように、LED5直列を1バンクとしてスキャンしたらどうなるだろう?
つまり、同時に点灯するのが5x15個だったものを5個のみにするということだ。
この場合、当然消費電力は12x0.02(+駆動回路の消費電力)で済むことになる。3.6[W]が0.24[W]に減るということだ。ただし、スキャン回路をBCD to Decimal Decoderで組んでしまったために、扱えるバンクは10までになる。点灯個数が75個から50個に減ることだ。もちろんこれは100個にする事も出来るし、いくらでも拡張は出来るのだが、まずは基本的なところで考えよう。
全部C-MOSで組む
従来の回路と異なるのは、スキャンさせるために駆動回路が必要なこと。また、PWMで明るさを制御することが出来そうもないので、スイッチとしてPower MOS FETが必要になる(扱う電流からするとI
Dが100[mA]も流せれば良いのだが、ON抵抗がミリΩというのはやっぱパワーMOSでしょう)。
NOTバッファーとANDゲートがそれぞれIC一つずつ、BCDカウンターとBCD to Decimal Decorderでそれぞれ一つのロジックICが必要になる。BCDto10デコーダーじゃなくて、BCDto16デコーダーってのがあれば、16バンク扱えてなおかつANDゲートで作るリセット回路が不要になるので、ICを一つ減らせる。ちょと調べが足りなくてそういうロジックがあるかどうか不明だ。
テールランプは電流制限抵抗を二段構えとし、ブレーキランプラインにB電源がかかるとFETスイッチがONになり、抵抗を一つショートする。これで輝度が増すわけだ。
現状の回路では簡易にするため、テールランプは点きっぱなしで、ブレーキランプのラインをそのままブレーキランプ用LEDに繋いでいる。これで輝度変化と面積変化が実現出来ている。
スキャンタイプだと発光面積は同じだが、輝度を変えようということだ。
問題はBCD to Decimal DecorderとLEDの間に付けるバッファ。これも10[mA]程度ならICで済ませられる(なおかつ駆動回路が5[V]でLEDに12[V]という技も使える)のだが、30[mA]とか50[mA]流そうとするとトランジスタのスイッチにせざるを得ないね。トランジスタアレイを使うにしろ、ディスクリートで組むにしろ、結構手間になりそう。
もう一つはスキャン周波数の問題。
一応10[KHz]でどうかなと思うんだけど、LEDを点灯する時間が0.1[msec]になっちゃうんだなぁ。これは1[KHz]とか数百[Hz]で良いのかもしれない。点灯時間が短いとパルス駆動になるのでより大電流を流して輝度を稼ぐことも出来るけど、あんまり短くてもダメかも。
目が点灯を認識して、かつ車体のぶれでストロボ感がでない周波数にしないといけない。これはやってみないと解らないなぁ。数百[Hz]あたりからためすのが良いかな?
今は新たにLEDアレイを組む余裕がないけど、もしこれが成功すれば大幅な電力削減が可能なので、いずれ試してみたい。制御回路が結構大きくなるので、ブレーキランプのレンズ無いには収まらないかもね。