世界中で暮らす人の数は昨年10月でおよそ69億人だという。日本は人口が減っている国なので、まだまだ世界の人口は猛烈な勢いで増える一方だという実感は無い。あと10年もするとさらに10億人近く増えてしまいそうな勢いだ、ということを実感はしなくとも認識しておいたほうがいい。
人の数が増えると、当然ながら食べ物や水がたくさん必要になる。これは誰しも十分理解していることだ。ところが忘れてしまいがちなのが、今起きているのは単に「人が増える」というだけの現象ではなく「裕福な人が増える」という現象が起きている、ということだ。一方で貧しい人も増え、一歩で裕福な人も増えている。世界的に裕福な人が増加すると、必要な食料の量は、人口が増加したことで考えられる量をはるかに超える。しかも、とんでもないことに、多少高くてもおいしい物、良い物を手に入れたいという、私たちの気持ちがそのまま食料の値段に反映されていく。そもそも世界の食料は全世界の人が食べて腹いっぱいになるだけ十分生産されているかどうかわからない。おそらく不足しているのだろう。そういう観測が常識としてあり、その中でより良い物を手に入れたいとなれば、それは十分もうかる話として成立する。人が欲しがる物を生産現場から仕入れて、欲しいと言っている人に高く売る。そんなものはどこに行ったって安く手に入る、という常識があればそういう商売は成り立たないが、世界の「食料は不足している」という一般的な共通認識がある。だから商売になる。人口が増え、裕福な人が増えれば増えるほど、この商売は成功する。
昨年このブログでも書いたが、夏の暑さが尋常でなかったロシアが干ばつ被害のため自国の食料を確保するために穀物輸出を規制したことは記憶に新しい。似たような状況で穀物輸出を制限ないし禁止している国はウクライナ、インド、パキスタン、エジプト、カザフスタンなどかなりの数に上っているらしい。オーストラリアも豪雨やサイクロンにやられて農業は大きな打撃を受けている。高度に発達したネットワークから得られる情報の心理的操作を差し引いても現実的に食料原料になる穀物は手に入りにくくなっているのだろうと思う。
穀物の値段が急速に上がっている。当然加工品の値段も上がるだろう。この傾向はいつまで続くのか。簡単には終わらない。人口増加が緩やかになり、農業生産性が人口増加を上回り、世界中が裕福になって裕福な人が急速に増加する傾向がおさまってきたら、落ち着くだろう。つまり、今世紀前半は少なくとも継続的に食料価格は上昇し、エスカレートすると価格の高騰となりやがて食料危機が発生する可能性もある。
食料危機への対応はかなり前から各国ですでに始まっている。それがランドラッシュという現象を生んでいる。自国の農業耕作エリアだけでは国民の生活が危険にさらされると考えている先進国や原油輸出国は、競って世界の広大な農地の買い占めに走っている。ロシアの日本海に面した東海岸地方一帯は、すでに韓国の買い占めた広大な農地に変貌しつつある。中部ヨーロッパの農業生産中心諸国には、原油生産国のいわゆるオイルマネーが買い占めた地図には載らない雇用兵たちが守るオイルマネー農業国がいくつも誕生している。日本は、国家としては大きく出遅れた。国内の農業問題はTPPで火がついたように騒がしいだけで話しが先に進まないし、世界との戦いでもまったく歯が立っていない。
あれだけ高くなったタバコの値段が安く思えるぐらいまで、日本でも食料品の値段は上がって行くだろう。日本の政治家たちも、チュニジア、エジプトのデモが遠い所の関係ない話と見ていると、え、日本も、という日が遠からず来るかもしれない。緩やかなインフレであっても生活には厳しい波となるだろうが、急激なインフレとなれば、年金だけで暮らしている老人世帯や、収入の少ない若者層は必要な栄養をまかなう食料を購入できない事態になる。
自分だけ良ければいいという気持ちを持ち続けると自分自身が破滅することが鮮明な時代に入った、ということだろう。助け合って協力し合いながら、数少ない資源をうまく融通する気持ちと仕組みを育てなければ、生き残れない。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
人の数が増えると、当然ながら食べ物や水がたくさん必要になる。これは誰しも十分理解していることだ。ところが忘れてしまいがちなのが、今起きているのは単に「人が増える」というだけの現象ではなく「裕福な人が増える」という現象が起きている、ということだ。一方で貧しい人も増え、一歩で裕福な人も増えている。世界的に裕福な人が増加すると、必要な食料の量は、人口が増加したことで考えられる量をはるかに超える。しかも、とんでもないことに、多少高くてもおいしい物、良い物を手に入れたいという、私たちの気持ちがそのまま食料の値段に反映されていく。そもそも世界の食料は全世界の人が食べて腹いっぱいになるだけ十分生産されているかどうかわからない。おそらく不足しているのだろう。そういう観測が常識としてあり、その中でより良い物を手に入れたいとなれば、それは十分もうかる話として成立する。人が欲しがる物を生産現場から仕入れて、欲しいと言っている人に高く売る。そんなものはどこに行ったって安く手に入る、という常識があればそういう商売は成り立たないが、世界の「食料は不足している」という一般的な共通認識がある。だから商売になる。人口が増え、裕福な人が増えれば増えるほど、この商売は成功する。
昨年このブログでも書いたが、夏の暑さが尋常でなかったロシアが干ばつ被害のため自国の食料を確保するために穀物輸出を規制したことは記憶に新しい。似たような状況で穀物輸出を制限ないし禁止している国はウクライナ、インド、パキスタン、エジプト、カザフスタンなどかなりの数に上っているらしい。オーストラリアも豪雨やサイクロンにやられて農業は大きな打撃を受けている。高度に発達したネットワークから得られる情報の心理的操作を差し引いても現実的に食料原料になる穀物は手に入りにくくなっているのだろうと思う。
穀物の値段が急速に上がっている。当然加工品の値段も上がるだろう。この傾向はいつまで続くのか。簡単には終わらない。人口増加が緩やかになり、農業生産性が人口増加を上回り、世界中が裕福になって裕福な人が急速に増加する傾向がおさまってきたら、落ち着くだろう。つまり、今世紀前半は少なくとも継続的に食料価格は上昇し、エスカレートすると価格の高騰となりやがて食料危機が発生する可能性もある。
食料危機への対応はかなり前から各国ですでに始まっている。それがランドラッシュという現象を生んでいる。自国の農業耕作エリアだけでは国民の生活が危険にさらされると考えている先進国や原油輸出国は、競って世界の広大な農地の買い占めに走っている。ロシアの日本海に面した東海岸地方一帯は、すでに韓国の買い占めた広大な農地に変貌しつつある。中部ヨーロッパの農業生産中心諸国には、原油生産国のいわゆるオイルマネーが買い占めた地図には載らない雇用兵たちが守るオイルマネー農業国がいくつも誕生している。日本は、国家としては大きく出遅れた。国内の農業問題はTPPで火がついたように騒がしいだけで話しが先に進まないし、世界との戦いでもまったく歯が立っていない。
あれだけ高くなったタバコの値段が安く思えるぐらいまで、日本でも食料品の値段は上がって行くだろう。日本の政治家たちも、チュニジア、エジプトのデモが遠い所の関係ない話と見ていると、え、日本も、という日が遠からず来るかもしれない。緩やかなインフレであっても生活には厳しい波となるだろうが、急激なインフレとなれば、年金だけで暮らしている老人世帯や、収入の少ない若者層は必要な栄養をまかなう食料を購入できない事態になる。
自分だけ良ければいいという気持ちを持ち続けると自分自身が破滅することが鮮明な時代に入った、ということだろう。助け合って協力し合いながら、数少ない資源をうまく融通する気持ちと仕組みを育てなければ、生き残れない。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業