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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

新・思い出ダイバー 10(Road to 石狩 EP.2)

2017-02-28 08:30:00 | 日記
前回の続き。

称号「保有者(ホルダー)」が新たに付加されたのかどうかを確認するために、(照)は地元の病院へ向かうのであった。
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昼過ぎの横浜駅は夏の駅ホーム特有の風も手伝い、明らかに不快指数を上昇させていた。

程よく空席が目立つ下りの東海道線の車内は、これからお客様のところへ向かう様子のビジネスマン、赤いバラが描かれた紙袋を携えたマダム、アレ?学校もう終わったの?制服姿の高校生、明らかに体の一部が痛そうな採用担当者等、バラエティに富んだ乗客で構成されていた。

運良くシートに座ることができた(照)であったが、だからと言って何かが好転するわけではない。そう、午前中から継続中のfffの痛みが体力を徐々に減らしているのだ。前回も特徴を述べたが、①「とにかく痛い」②「どんな体勢になっても痛い」③「強(f)弱(p)の波が無く、強一択(fff)」なのである。誰しも経験があると思うが、人は痛みを逃がすために立ったり座ったり寝転んだり、色々な体勢を取る。だが、特徴②のために小休止すらさせてもらえず、目を深く閉じて痛みに耐えるしかない。

これは神に「痛みを取らなくてもいいので、ルーラが使えるようになりたいです」と祈らざるを得ない。これほどまでに神に祈ったのは腹痛のために途中下車した駅のトイレが「残り1枠でいいから空いていますように」と願ったことと、小学生の時にクリスマス前に兄弟で親にスゴイ怒られたために、サンタからのプレゼントがもらえないかもしれないという恐怖から「僕の分は無くなってもいいので弟にはサンタさんからのプレゼントがもらえますように(※)」という願いをした時ぐらいである。

要するにたかだか20分程度の乗車であっても、痛みのレベルが酷いとおかしなことを考える羽目になるということだ。

調べた泌尿器科は駅から徒歩1分、隣にはコンビニもある。ここで水を買って病院に向かおうと、最寄り駅に到着したのは14時頃。車内の冷房で程よく冷えた体が熱波と言っていいレベルの風を浴びたことで、一気に毛穴が開く。あっという間にシャツとズボンが体にへばり付く。痛みと暑さと不快さでいつもより重い足取りでコンビニへ向かい、病院へ歩を進めた。

【午後の診察 15:00~】

「(な、何ぃぃぃいいい!?おいおい、あと40分以上あるじゃあないか!どこでこの痛みに耐えていればいいんだ?こんなお預けを食った経験は無いぞ!チラリ(スマホを取り出して時計を見る)やっぱりあと40分以上も待つのか?どうしたらいいんだ!?)すみませーん、ちょっとお腹?背中?が痛いので診てもらいたいんですけど、、、ここで待ってたらダメですか?」
この非常時にどこかで時間を潰すなんてムリ!喫茶店なんてムリ!マックなんてムリ!ブックオフは、、、やっぱりムリ!ここで断られたらどうしようなんて思っていたら、

受付「いいですよ。お待ちください。」

あぁ、良かった、、、まだ世の中も捨てたもんじゃあない。

待っている間も痛みは続いている。だが専門医に診てもらえるという安心感と、すぐに痛みを取る治療をしてもらえるかもしれない、という期待感から、水と一緒に不安を飲み込んでいたのも事実だ。少しフライングしてもらい10分前には医師の前に座ることができた。

照「かくかくしかじか」
医「なるほど、じゃエコー取ろう。横になって。」

うつ伏せになり、左右の腎臓付近にエコーを当てながら体内で何が起きているのかを説明してもらった。右側の腎臓は全く問題無いらしいが、左側の腎臓が超腫れている。明らかに大きさが左右で異なっている。水腎症らしく、原因は「尿路結石だね」と。

照「痛みをすぐに取ってもらうことはできませんか?」
医「うん?ムリだね。水飲んで運動して、それでも痛みが引かなかったら座薬を入れて様子見て。薬を出しておくから様子を見よう。ただし、、、」

とおもむろに医師が自分の手のひらを握りこみ「グー」の体勢を取った。ヤバイ!やられる!またあのグーパンチを食らうのか!?

医「ちょっと痛いかもしれないけど、こうやってグーでグリグリしたり指で強く押さえてやると一時的に痛みが引くから、座薬が効いてくるまでそれで凌いでね」

おぉ!!確かにちょっとだけ痛みが引くぞ!あれだけ痛みに悩まされていた腎臓が、一瞬ではあるが平穏さを取り戻す。お礼を述べ病院を後にし、駅から徒歩で帰宅する途中、何度も左手の親指を腎臓にめり込むんじゃないかってくらい押さえたが、それでも通常20分ほどで自宅に着く道のりが1時間もかかってしまった。帰宅後、「主食は何ですか?」と聞かれたら迷うことなく「水です」と答えられるくらい水を摂取した。そして素晴らしいことに座薬のおかげで痛みがウソのように引いていく―――コレはすごい。ちなみに「ボルタレンサポ」というこの薬は医者が処方する鎮痛剤の中で一番強いという。あの痛みに対してはなるほど、納得がいく。

遂に「保有者(ホルダー)」の称号を得てしまった。食生活を変えて、(上下)運動を続ける必要があるが、この痛みが無くなったのは本当に良かった(薬が効いているだけ)。だが、この選択が間違いであったことに気づくのは1年以上先のことになる。

ちなみに神への祈りが足りなかったのか、まだルーラは使えない。

---続く

※本当はそんなことしていないが、良い兄を演出するため脚色をした。


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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