★ 公立中学で夜間、大手塾の講師による授業が計画されており、今後論議を呼びそうだ。
★ 教育再生会議では塾禁止論が飛び出したが、今度は公立学校で「塾」を開講するといった、これまたサプライズなニュースだ。それも公立学校の教員や地域の住民による非営利な「塾」ではなく、大手学習塾と提携して半ば「営利」を目的とした「塾」の開講は、波紋を呼ぶだろう。
★ 夜間「塾」を計画しているのは「民間校長」として「よのなか科」で注目を浴びた藤原校長の杉並区立和田中学校。
★ PTAが中心となり校舎を使って「塾」を運営すると言う。授業を行う大手塾の選定も終わっているようだ。
★ 今回の計画に当たってはいろいろと論議があって、その経緯はいずれ明らかになるであろうが、いくつか感じることがある。
★ まず、学校で「塾」を開くことの意味である。学校は学力の向上を塾に託すと言うことか。ならば昼間の学習の意味はどうなるのだろう。学校の目的、目標、あり方が問われる問題である。公設民営やチャータースクールといった発想もあるが、そこまで考えての企画か。
★ 学校の主体性はどうなるのか。学校が主体的に対応するのか。学校と塾がパートナーシップを結ぶのか、それとも学校がまったく関与せず父母の運営で行うのか。変にパートナーシップを結ぶと学校と塾の癒着も心配だ。
★ 「学校」といった既成概念を崩してしまおうという意図も見れるが、実験ならともかく継続し、日本の教育、学校のあり方自体を変えていこうとするなら、より慎重な対応が必要だろう。
★ 授業料は半額といっても有料であることには変わりはない。経済的なハンディキャップをどう克服するのか。もちろん、現実に経済的な格差が教育機会の格差を生んでいるという現実はあるが。
★ 公費によって設立された公立学校で「営利」を目的とした活動を行うことの整合性をどうつけるか。
★ 学校の塾化が進められようとしている中、いっそ塾を学校に取り込んでしまえと言う発想は画期的だ。また大手塾にとっては過当競争の中、絶好のビジネスチャンスの到来と言うことだろう。
★ 塾は学校の補完機関として生まれた。学校で行わない私立・国立学校への受験対策を請け負い、最近は学校の授業で取り残された生徒の底上げのための利用も増えている。学校があればこそ塾の存在意義もある。ちょうど光と影のようなものだと思う。
★ 学校が塾化し、塾が学校に入り込むことは慎重であるべきだと思う。共倒れの危険性もあるし、それぞれの良さが生かされないようにも思う。1校や数校の改革意識の高い経営者やスタッフに恵まれ、また財政的な支援をうけられる学校ではある程度成功するかもしれない。ただそれが全国的な普遍的な動きになるとは思えない。
★ 学校が主体性をもち、塾をはじめとする社会の資源を活用するのはよいだろう。それが公立の教員の手に余るようであれば経営手腕に優れた民間人や公務員を活用すればよい。方法はいろいろあろうが学校が主体性を失ってしまっては、教育そのものが霧散してしまうように思う。
★ 教育再生会議では塾禁止論が飛び出したが、今度は公立学校で「塾」を開講するといった、これまたサプライズなニュースだ。それも公立学校の教員や地域の住民による非営利な「塾」ではなく、大手学習塾と提携して半ば「営利」を目的とした「塾」の開講は、波紋を呼ぶだろう。
★ 夜間「塾」を計画しているのは「民間校長」として「よのなか科」で注目を浴びた藤原校長の杉並区立和田中学校。
★ PTAが中心となり校舎を使って「塾」を運営すると言う。授業を行う大手塾の選定も終わっているようだ。
★ 今回の計画に当たってはいろいろと論議があって、その経緯はいずれ明らかになるであろうが、いくつか感じることがある。
★ まず、学校で「塾」を開くことの意味である。学校は学力の向上を塾に託すと言うことか。ならば昼間の学習の意味はどうなるのだろう。学校の目的、目標、あり方が問われる問題である。公設民営やチャータースクールといった発想もあるが、そこまで考えての企画か。
★ 学校の主体性はどうなるのか。学校が主体的に対応するのか。学校と塾がパートナーシップを結ぶのか、それとも学校がまったく関与せず父母の運営で行うのか。変にパートナーシップを結ぶと学校と塾の癒着も心配だ。
★ 「学校」といった既成概念を崩してしまおうという意図も見れるが、実験ならともかく継続し、日本の教育、学校のあり方自体を変えていこうとするなら、より慎重な対応が必要だろう。
★ 授業料は半額といっても有料であることには変わりはない。経済的なハンディキャップをどう克服するのか。もちろん、現実に経済的な格差が教育機会の格差を生んでいるという現実はあるが。
★ 公費によって設立された公立学校で「営利」を目的とした活動を行うことの整合性をどうつけるか。
★ 学校の塾化が進められようとしている中、いっそ塾を学校に取り込んでしまえと言う発想は画期的だ。また大手塾にとっては過当競争の中、絶好のビジネスチャンスの到来と言うことだろう。
★ 塾は学校の補完機関として生まれた。学校で行わない私立・国立学校への受験対策を請け負い、最近は学校の授業で取り残された生徒の底上げのための利用も増えている。学校があればこそ塾の存在意義もある。ちょうど光と影のようなものだと思う。
★ 学校が塾化し、塾が学校に入り込むことは慎重であるべきだと思う。共倒れの危険性もあるし、それぞれの良さが生かされないようにも思う。1校や数校の改革意識の高い経営者やスタッフに恵まれ、また財政的な支援をうけられる学校ではある程度成功するかもしれない。ただそれが全国的な普遍的な動きになるとは思えない。
★ 学校が主体性をもち、塾をはじめとする社会の資源を活用するのはよいだろう。それが公立の教員の手に余るようであれば経営手腕に優れた民間人や公務員を活用すればよい。方法はいろいろあろうが学校が主体性を失ってしまっては、教育そのものが霧散してしまうように思う。