じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

ドラマ「負けて、勝つ」

2020-05-03 22:09:36 | Weblog
★ NHKドラマ「負けて、勝つ」(2012年)の第1話と第2話を観た。吉田茂の物語。終戦直後、東久邇宮内閣、幣原喜重郎内閣で外務大臣を務めた吉田茂が自らの内閣を組閣するまでを描いていた。

★ 事実に基づいたフィクションだと銘打っているので、それを念頭に置きつつ、敗戦、GHQによる占領と今までになかった国難に直面する中、政策の中枢にいた人々の動静がよくわかった。

★ まずは、マッカーサーの描き方が厳しいなぁ。吉田茂もカンシャクもちで、付き合いたくないタイプの人物だ。しかし、こういう癖のある人々でなければ、あの時代を切り抜けていくことはできなかったのだろうね。

★ 憲法をめぐる、右往左往。結局は天皇のツルの一声って感じでGHQ案が受け入れられた。憲法をめぐっては施行から70年あまりたっても議論が絶えない。議論し続けることが大切なのだとも思える。

★ コロナ騒動は戦後最大の国難だ。そしてこれは世界的な混乱の入り口に過ぎないのかもしれない。アフターコロナ、世界はどうなっていくのか。楽しみでもあり、不安でもある。
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横山秀夫「鉢植えの女」

2020-05-03 12:06:56 | Weblog
★ 朝日新聞「ニュースワイド」、コロナ給付金をめぐる官邸と与党の抗争が描かれていた。安倍―岸田ラインと二階―公明党ラインの権力闘争も面白かった。条件付きで20万円の給付を30万円に増額したと意気揚々の岸田氏。とんだ道化を演じてしまった。その点、二階幹事長や公明党は世論に敏感だった。10万円の「乱」はポスト安倍の分水嶺となったようだ。

★ さて、ドロドロとした政治劇を横目に、今朝は横山秀夫さんの「臨場」(光文社文庫)から「鉢植えの女」を読んだ。面白かった。

★ まず倉石が担当したのはある心中現場。倉石は検視を部下の一ノ瀬に委ねる。どうやら一ノ瀬に倉石学校卒業の時が来たようだ。しかし、一ノ瀬の見立てに納得できない倉石。そのとき別件のお呼びがかかる。上司にあたる高嶋からだ。高嶋は「終身検視官」と評判の倉石の腕前を試そうという魂胆らしい。

★ 倉石の検視が始まる。高嶋は彼を見つめる。倉石の見立ては高嶋の予想通りで、「終身検視官」の評判もこの程度かと思った矢先、度肝を抜かれる急展開に。

★ エンディングは、先の臨場に帰った倉石が一ノ瀬からの報告を受けるシーン。

★ こうした構成はテレビ番組を見るようだ。背筋が寒くなるほどのパーフェクトな出来だと思った。
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