暮らしの差し色

慢性腎臓病の夫と二人、静かな生活です

高齢者

2013-02-18 19:12:30 | 日記

老後にひとり暮らしになったとき、マンションでずっと健康に生活していかれるか不安です。
何歳になるかはわかりませんが、一人では暮らせなくなる日が来るのは確実です。


10年以上前、公団の賃貸住宅に住んでいたとき、上の5階のおばあさんが訪ねてきて、

「明日から入院するので、今度の階段当番を代わっていただけませんか」

と、頼まれました。

おばあさんはひとり暮らしで、髪を淡い紫に染めたおとなしい上品な方でした。

5階建てで、一つの階段に10世帯が入る団地でした。

半年ずつ持ち回りで階段当番が回ってきて、回覧板を回したり、自治会費を集金したり、
団地の事務所からくるチラシを各戸に配ったりするのが仕事です。

もちろん頼まれた階段当番は快くお引き受けいたしました。

ところが、入院されたおばあさんは、その後9日ほどで、亡くなったと聞き、驚きました。

ご病気はがんで、それまで、通院していたとのことです。

アメリカに住むお嬢さんが帰国して、しばらく5階のおばあさんの部屋を訪れて、
遺品の整理をしていたようでした。


今夜の夕方のニュースで、高齢者住宅を特集していました。

高齢者住宅と言っても様々で、介護度が要介護2までなら居られるというものがあったり、
地域にある介護グループの高齢者施設間を介護レベルにより病状に合わせて、転居できて、
その入居金は、最初の180万円を払うだけで、転居した施設ごとに入居金を必要としないように
なっているものがあったり、いろいろあるようでした。

しかし、1LDKの室料と管理費や食費など、毎月かかる費用は大きく、遺族年金を
受けるようになったときでも、年金の大半をそこにつぎ込んでしまっては、経済的に
余力がなさすぎると思うような金額でした。


また、新聞によれば、

「厚生労働省は18日、2035年に65歳以上の高齢者が1人で暮らす独居老人世帯が全世帯の
 15.3%に達するとの推計を発表した。10年の1.5倍になり、家族による高齢者の介護を
 社会が請け負う度合いが高まる見通しを示した」

とのことです。

2035年といえば、私も当然65歳以上の高齢者で、一人で暮らす独居老人のうちの
一人になっているかもしれません。

そこまで、独居老人が増えたなら、そのときの政府は、もっと高齢者への社会保障に力を
入れて、介護施設で介護を担う職員の待遇も、よほど改善されたものにしなければ、
高齢者介護は成り立たないようになるでしょう。


まだ50代の私でも、将来のことを考えると、心配です。


団地の5階のおばあさんのような最期を迎えられたら一番いいですが、と言っても、
私たち夫婦には子供がいませんから、親戚の若い人たちに面倒をかけるのではないかと
思います。


老後のことはテレビでどれを見ても、うちはそれは無理だわ、とか、こうはなりたくない、
とか、高齢者としての自分の将来像は暗いことばかりを想像してしまいます。


私どもの住む街の小都会に出ると、電車の中でも、街中でも、本当に高齢者が多くなったと
目につきますが、それでも街に出てきて買い物をしたり、レストランで食事をしていらっしゃる方は、
お元気だということを意味しているわけで、その陰に何倍もの施設や家庭で伏している方が
たくさんおられるのですよね。


夫のように、ようやく仕事を辞めて、年金暮らしで余生を楽しもうとした途端、腎臓病を
宣告され、旅に出るなどで数日立て続けに外食を摂るというわけにはいかない体になっている方も
たくさんおられると思うのです。


長年働いてきたことが報われない老後・・・。


もっと高齢者の生活が明るい未来であってほしいと願うのです。





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