皆様方の中には、森友、加計学園問題で国会審議の中継放送をご覧になられた方がいらっしゃるかも知れません。それらの国会審議では、道理に外れた答弁を何度もお聞きになられたかも知れません。立場のある人、また国の最高責任者であっても、言葉巧みに道理に外れたことを答弁するケースは珍しくありません。しかし、偉大な創造者エホバ神は、すべて完全に道理にかなっておられ、模範を示して来られました。今日はそのことを聖書からお伝え致します。
神エホバの謙遜さは、別の麗しい特質にも表れています。それは道理にかなっていることです。残念なことに、この特質は、前書きにも書きました通り、人間の社会では、立場のある人たちに、あまり見られなくなりました。一方神エホバは、不完全な人間の願いに快く耳を傾けるだけではなく、公正(義)の原則に抵触しない場合は、快く応じて譲ろうとされます。聖書中で用いられている「道理にかなう」という語には、字義的には「すぐに応じる」という意味があります。この特質も、神エホバの知恵の特徴です。ヤコブ3章17節には、「上から(神エホバから)の知恵は・・・道理にかない」と記されています。全能の神エホバは、どのような意味で道理にかなっているのでしょうか。一つの点として、神エホバは適応性に富んでおられます。神エホバのみ名そのものが、神エホバはご自分の目的を果たすために、必要ないかなるものにもなられます(出エジプト記3:14)。それは、神エホバには公正に調和した適用性があり道理にかなっているという精神を表わすものではないでしょうか。
神エホバの適応性を理解する手掛かりとなる、際立った聖句があります。預言者エゼキエルは、霊の被造物から成る神エホバの天敵な組織に関する幻を与えられました。そして、畏敬の念を抱かせるほどの大きな兵車を見ます。それは、常に神エホバの制御下にある、神エホバご自身の「乗り物」でした。特に興味深いのは、その兵車の移動の仕方です。巨大な車輪には四つの側があり、目がいっぱいついているので、周囲をくまなく見ることができ、停止したり転回したりせず瞬時に方向を変えることもできました。この超特大の兵車は、最新の技術で人間の作ったどんな乗り物も及びません。神エホバの乗り物は、電光石火の速さで移動し、直角に曲がることさえできる制御能力を備えているのです(エゼキエル1:1,14~28)。そうです、神エホバの組織は、乗り物を制御している全能の主権者エホバ神と同様、最高度の適応性を持ち、対処すべき状況や必要が絶えず変化しても、それに公正の原則に沿って対応できるのです。
人間には、そうした完全な適応性に見倣おうと努めることしかできません。むしろ、人間や人間の組織は、正しい適応性があるというよりは、時には保身的で硬直的、すぐにおうじるというより道理にかなわないことが多々あります。例えで考えてみましょう。スーパータンカーや貨物列車は、大きな力の点では、大きな力を発揮します。しかし、急な状況の変化に対応できるでしょうか。貨物列車は、行く手の線路上に障害物があっても、進路を変えることはおろか、急停車もままなりません。重い貨物列車は、ブレ―キをかけても、停車するまでに2キロほど走ってしまいます。同様にスーパータンカーも、エンジン停止後8キロほど惰性で止まりません。エンジンを逆進にしても、波を蹴立てて3キロほど進んでしまいます。硬直的で道理に沿わない傾向を持つ人間の組織も、それに似ています。人間は、しばしば誤った誇りや、自分の考えに固執し、変化してゆく必要や情勢に適応することを拒みます。そうした硬直性が原因で、会社が倒産したり、政府が倒れたりすることがあります(箴言16:18)。私たちにとって本当に幸いなことに、神エホバとその組織にはまったそのようなことはありません。
あなたも神エホバの道理に合った適応性を見倣い、生活に適用をされている方々のお一人であれば幸いです。次回は神エホバは、道理にかなった態度をどのように示しておられるか、ということについてお伝え致します。引き続きお読み下されば嬉しく存じます。
白菜の 半分切りも 高値なり 今日の一句
フェンスに飾られた花々