聖書には、ヤコブは授乳中の家畜や子供たちに合わせた歩きをする、優しい気遣いを示しました。ヤコブは義なる人であったことが分ります。さて聖書は何を記しているでしょうか。ヤコブの娘ディナに生じた出来事を次のように記されています。
「ヤコブとレアの間に生まれた娘ディナは、地元の娘たちと一緒にいようとしてよく出掛けていった。ある時、地元の長であるヒビ人ハモルの子シェケムがディナを見掛け、つかまえて犯した(性的暴力を加えた)。シェケムはディナに心を引かれるようになった。若いディナを好きになり、優しく語りかけた。やがてシェケムは父ハモルに言った。「この女性(ディナ)が私の妻になるゆ取り計らってください」。
ヤコブは、娘ディナがシェケムによって汚されたことを聞いた。その時、息子たちは家畜の群れと一緒に野原に出ていたので、ヤコブは息子たちが帰ってくるまで黙っていた。シェケムの父ハモルが、ヤコブと話そうとしてやって来た。ところが、ヤコブの息子たちが起きたことを聞き、野原からすぐに戻って来た。彼らは不快に思い、憤慨していた。シェケムがヤコブの娘(ディナ)と寝てイスラエルを辱めたからである。それはしてはならないことだった。
ハモルが彼らに言った。「私の息子シェケムが、お嬢さんを慕っています。息子の妻にさせていただけませんか。私たちと結婚による同盟を結んでください。私たちが皆さんの娘(ディナ)を迎え、皆さんが私たちの娘を迎えるのです。そうすれば、皆さんは私たちと一緒に住めますし、土地を自由に使っていただけます。そこに住んで商売をし、定住なさってください」。それからシェケムがディナの父と兄たちに言った。「どうか私の願いを聞いてください。ご希望の物があれば、何でも差し上げます。どうぞ高額の花嫁領と贈り物をお申し付けください。言って下されば、何でも喜んで差し上げます。ぜひとも娘さん(ディナ)と一緒にならせてください」」(創世34:1~12)。
ヤコブの娘ディナは、地元の長ハモルの子シェケムによって性的な暴行を受けました。シェケムは性的暴行を加えた後に、父ハモルに、ディナが自分の妻になるように取り計らいを願い出ています。このように、シェケムは手順を間違えています。この事例は地元の有力者の子供であっても、自制心に欠け、不道徳を犯す危険があることを教えています。この出来事は女性たちが地位の高い人たち子供たちだから安心と思い、むやみに近づかないことの教えとなっています。
シェケムの父ハモルは息子の願いを聞いて、謝罪することなく、高額の花嫁領と贈り物をするので、息子の妻になって欲しいことを願い出ています。
果たしてシェケムの思惑通り、ことは運ぶでしょうか。ヤコブの息子たちはどのように反応するでしょうか。次回に引き続き紹介致します。
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ニガウリや 不義の行為に 謝罪なき 今日の一句
宇和島市和霊公園の噴水