快風丸

俺の船に乗らないか。

印象 日の出

2009-01-12 23:15:33 | Weblog
 名古屋市美術館へ行ってきました。
「モネ 印象日の出展」。

 なんとなく、きれいな絵を描く人だなという程度の認識でした。
印象派って、なんか退屈な絵だなって思ってました。

 狭い了見であったと反省しました。その単純化された大胆な筆致は、1874当時、
「壁紙のほうがマシだ。」と酷評されたそうである。

 改めてじっくり見てみると、その風景画には、奥行きがあり、広がりがあり、ときに風が吹き、においがする。
水面は揺らめき、人は動き、温度と湿気を感じる。

 もっと激しい絵が好きだ。もっと荒々しいタッチが好きだ。奔放な絵の具の重ね方、破壊する力漲る絵が見たいのだ。
僕の美術観はあまりにも稚拙であった。たいして、絵を見たこともないのに、先入観で憶測していたにすぎない。

 このモネの絵はなんと激しいことか。壮大であることか。ただ綺麗なだけではない。
近づいてみると波間に漂う小舟など、「すっ」と横に筆を滑らせただけだ。

 印象派というのは、日の出を表現した「印象日の出」という画のタイトルから付いた名前だそうだ。
表現主義というのはここからスタートしたということらしい。
 写実から表現へ、芸術としての絵画がここからスタートしたのだな。

 衝撃でした。