
淡々とした映画だった。
なんのエンターテイメントもなく、そこには、マーク・デイヴィッド・チャップマンがいた。
ただそれだけの映画。しかし、リアリティー。
ハワイで育って、家庭環境に追い込まれ、自分の殻に閉じこもった末、誇大妄想に取りつかれ、ニューヨークへ行き、ジョンレノンを撃った。
ただそれだけの映画。
その犯罪は、彼の作り上げたインナーワールドで起こったのだと理解した。
思いこみ、被害妄想、思考破綻。
平たく言えば、キチガイ。
毎年、この日、ジョンレノンを聞いている。
今、ダブルファンタジーが終わった。
長年、マーク・デイヴィッド・チャップマンのインタビューを読むべきか迷っていた。
そんなキチガイのことにかまうより、ジョンレノンの歌を聞こう。
しかし、どうしても、無視できない。キチガイなんかに関わりたくはないというのに。
なんなんだろう、このモヤモヤとした気持ちがもう30年も続いている。