21:00、電話の主は、学生時代の友人。
特に用事は無いとのことで、近況を報告しあう。
10数年、うつ病であると聞いた。少し驚いた。今も病院に通っているという。
会社でも、1年のうちに、3人が精神疾患で職場を去った。
昨年、厚生労働省は、精神疾患を、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病と合わせて
「5大疾病」と位置づけ、重点対策を行うことを決めたそうである。
精神疾患は、西原理恵子に言葉を借りると
「病気としての位が低い」のだそうである。病気扱いされにくいというのだ。
たしかに、自覚症状、客観的判断とも素人では分かりづらい。しかし、顕在化している
患者数だけでも、他の4疾病よりもかなり上回っている。2008年時点で、323万人、潜在数を
含めると、国民の数パーセントが罹患しているという状況である。
入院などで、時間の損失、そして、生命をおびやかすという病気としての重さも、他の4疾病に
ひけをとるものではない。
忌野清志郎の ラクにいこうぜ は、TVコマーシャルで流れていた。
「幸せになりたいけど頑張りたくない」
そう、がんばっちゃダメ。頑張らなくてもできるように考えないと。
人間が、ガンバって、できることなんて、タカが知れているのだ。
久しぶりに、楽しかった学生時代がよみがえった。何度もありがとうと言って受話器を置いた。