快風丸

俺の船に乗らないか。

きしや

2014-06-07 21:18:11 | Weblog

 きしめんってほんとはもっとおいしいはず。

名古屋の人が求める味覚は少し独特。

もちろん個人に落とし込めば千差万別ではあるが、たとえばきしめんの有名老舗も試したが、

少し塩辛くて酸味の強いスープになじめなかった。

しかし、麺類に関してはカンが働くのだ。どこかにもっとおいしいきしめんが。

いつしか、それを福岡や関西のともだちにも自信を持って勧める、そんな日を夢見ていた。

 で、池下の「きしや」。

部下の紹介で、職場の4人で。

小ぢんまりとした店は、日本酒、焼酎も各種あり、飲みを伴う条件で予約もOK。

鯛の昆布じめから。

 感じの良い和風のインテリアも心地よい。

ゴーヤサラダ。

盛り付けも美しい。

さて、フラッグシップメニュー、「牛すじ白きしめん(塩)

塩味。この芸術的な景色を堪能していただきたい。

スープの透明度、各具材の色、配置、牛すじの油の光沢感。

レンコンは太陽、牛すじは大地、そしてネギは地上の豊かな実りを表現したのであろう。

一杯の芸術、なるほど和食は世界遺産なのであった。

意外と幅狭い麺は、コシがあってなめらか。

あんかけきしめん。

枯葉舞う秋の鶴舞公園、椎茸は木肌の茶色、かまぼこは十月桜の花の色、2匹のエビは、木枯らしの中を

寄り添い歩く若い恋人同士である。

このまま、名古屋市美術館に常設展示してはどうだろうか。

 そして、イチ押し、「かけラーメン白」

このスープの透明度は前代未聞の摩周湖クラス。

白濁スープの国で生まれ育った男が今日、邪道外道とさげすんできた透明スープに初めてひれ伏し、のたうちまわる。

ああ、今、とうとう禁を破り、戒律に背いて、それでも箸を持つ手の震えが止まらない。

 さあ、君も胸のクルスを外して、一緒にゴルゴダの丘を下りて行こう。

東山線池下駅から徒歩5分のパライソへようこそ。


お針仕事

2014-06-07 01:10:16 | Weblog

 サンダルの新しいの買うぐらいワケゃあ無いのですよ。

でも、ふつうなら捨てるとこを修理して使うというところに意味を見出すのです。

これもまた、お金で買えない価値だととらえています。

新しいものをつくるのも大したものですが、修理というのもなかなかクリエイティブな作業です。

サンダルの作り方に従えば、サンダルは完成しますが、ベルトの切れかかったサンダルを

修理するとなると、まず現状把握、そして、どうするのか案を練って、実際に施工してみて、

実用で検証してという中々にステップの多い、知的な作業になります。楽しい。

 金で買えるものなんて、大した価値はないのです。

だから、捨てない。