快風丸

俺の船に乗らないか。

初テニス

2016-01-10 22:40:58 | Weblog

 新年、あけすぎまして、おめでたくもございません。

暖冬だし、ちっとも年を越した実感もない。

今回はローアングルから攻めてみました。

フォームの確認、iphoneの使い方の勉強の意味もあります。

 


6600ボルト

2016-01-10 03:08:08 | Weblog

 山部善次郎のドキュメンタリー映画を見た。

博多の伝説のロッカーで、サンハウス、モッズ、ルースターズ、ロッカーズなど群雄が割拠する

全盛期のシーンを最前線でけん引した存在である。

 

学生のころ、バンドで山善の「スケコマシ」という曲をコピーしたことがある。

重く凄みのある歌で、とても好きな曲だった。

しかし、「伝説の」の冠詞のとおり、商業的に成功した他のバンドマンと違って、京都界隈ではほとんど

情報はなく、コピーバンドの博多出身のボーカリストから聞くエピソードとカセットテープ音源が情報の

すべてだった。

子供のころに感電事故に遭ってからおかしくなったらしい、ヤクザと立ち回った、パトカーを破壊した。

ロック的破天荒とも質の違う、本物の怖くて危ない人なのだろうと思っていた。

 

年末にライブハウス得三でポスターを見かけて、これは絶対に見ておこうと思った。

それほどインパクトの強いポスターはそうそう無い。

今池のシネマテークは怪しい雑居ビルの2階。

 

 終映後に下本地監督の舞台挨拶があるという日を選んだ。

タイトルのとおり、感電した話を本人、ご両親、妹さんにそれぞれインタビューするシーンから物語はスタートした。

やんちゃ坊主だった中学2年の山善は、国鉄の電柱に登り、電線につかまり、感電して瀕死の重傷を負う。

単身東京の病院で50回にも及ぶ顔の形成手術を繰り返すも失った鼻と目の再生はうまくいかず、最終的には

鼻はシリコンで形成してあるそうである。

 

その過酷な治療体験により、躁うつ病を患い、現在も闘病中であるとのこと。

奇行の数々は、躁状態の時に起こしたもので、病気によるものだとわかった。

山善自身は、悪い人でも危ない人でも怖い人でもなかったのだ。

映画は、家族との関係を軸にヒューマンドラマとして、とても面白いものであった。

ご両親、妹さん、そして奥様、それぞれが魅力的であり、言い知れぬ苦労も笑顔で語る強さと優しさ、

そして山善に対する深い愛情を感じた。

 

さて、監督が登場。木曜日の午後10時、客は10数人。

エピソードなど40分ほど、面白い話が聞けた。

山善の57才から60才まで、撮影期間が3年に及んだこと、山善の過剰なサービス精神が

撮影を難しくしていた時期のこと、そしてポスターの件にも触れた。

ポスターに使われているポートレイトは、映画のために撮り下ろしたのではなく、何気ない時に

撮ったもので、この写真を見た時に「山善のドキュメントを撮ろう」と思い立ったので、この写真が

実質のクランクインだったとのこと。

 

山善は躁うつ病の影響で、早朝に目覚めてしまう時期があり、そんなときにfacebookを始めた

のだそうだ。それまでは、本物の伝説のように、ファンの間でも山善の所在や動向は知れておらず、

生きてるかどうかも定かではなかったのが、本人のfacebookではっきりとしたのだそうだ。

下本地監督の言葉を借りれば「濁った水が澄んでいくかのごとく」だったのだそうだ。

 

この映画、伝説のロッカー山善を知っている人には、その伝説を、噂や都市伝説ではなく本人のサイドから

見て正しく知ることができる。

また、山善を知らない人は、挿入されたLIVEシーンで、その圧倒的な歌唱力に驚いてほしい。

ドキュメンタリーが好きな人は、下本地監督の言う「ドキュメンタリー的でないカメラワーク」を用いた

新しい感覚のドキュメンタリーとして見てほしい。

ドキュメンタリーに興味のない人には、ドキュメンタリーってこんなに面白いと知ってほしい。

つまり、山善というとても魅力的な人物と、下本地監督の渾身のフィルムの相乗効果で、とても面白い

映画になっていると言いたいのです。

これから関西方面で上映予定があり、てきるだけ全国を回りたいと監督もおっしゃってました。

スケジュールをチェックして、ぜひ、足を運んでみて下さい。

https://www.facebook.com/6600volt/

 

映画館のフロントで、CD「少しだけ優しく」を買った。かつて発売直前までこぎつけながら、お蔵入り

になったものを、リマスターして再発売とのこと。

下本地監督にサインを頂いて、少し話をする時間が持てたのがとてもうれしかった。

貴重な体験をしました。

CD、音も良いし、演奏、曲も素晴らしい。ボーカルはオーティスレディングみたいだと思った。

 

下本地監督、山善様、そしてシネマテーク様、ありがとうございました。