落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

チベット争乱

2008年03月17日 | 政治・外交
 14日に起きたチベット争乱は各地に広がっている。
 宇宙衛星観測から一万人の死者が出ているという説もある。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」  平成20年(2008年)3月17日(月曜日)通巻第2127号
血の弾圧、チベット侵略に世界中で怒りの抗議行動が広がる
甘粛、四川、青海三省でも大抗議行動、死傷者が多数でている


 餃子毒入りは日本の所為だ、ラサの暴動はダライラマ一味の陰謀だ。
 このような態度を目撃するにつけても、中華思想、その体質が内包する無反省、傲慢、責任の転嫁という四千年の、破綻した性格が如実に出ている。
 明らかな武力弾圧に対して、かの朝日新聞も昨日の論調は違った。もちろんNHKも。
 NYタイムズは連日一面トップにチベット情報を配信している。
日頃、ダライラマにつめたい左翼新聞も、こういう事件ともなると、ダライ・ラマ猊下のほうが生ぬるいという姿勢に早変わりする。
 猊下は徹底した非暴力を訴えてきた。
 半世紀にわたるチベット抑圧と独自の文化を無造作に破壊して、中華民族主義教育を押しつけてきた北京の政策が、末端のチベット民衆からは怒りを買っていた事実が明確に浮かび上がった。
 チベット自治区に隣接する四川省、青海省、そして甘粛省にチベット民衆の怒りが飛び火して、抗議活動は止みそうにない。
 インドでネパールで、そして昨日は東京でも抗議集会が開催された。ワシントンやニューヨークでもチベット人を中心に支援グループが立ち上がっている。
 ウィグル自治区のイスラム教徒らは、これをどう見ているのだろうか。
先週はウィグル独立をもとめる女性が、飛行機の中でガソリンに点火し飛行機ごと爆発させるテロを狙ったが未遂に終わった。
 北京五輪に向けて、テロの蔓延が中国を襲うことになる可能性が高まった。
◎◎み△や◎ざ◎き◎◎◎ま◎さ△ひ◎ろ◎◎◎


ダライ・ラマ会見 「五輪開催国の対応を」 チベット騒乱 国際社会に訴え 2008年3月17日(月)03:33 産経
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/m20080317003.html
 【シンガポール=藤本欣也】チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世(72)は16日、インド北部ヒマチャルプラデシュ州ダラムサラでの会見で、チベット騒乱をめぐる中国当局の対応を激しく非難した。米欧などの政府関係者や国際的文化人との交流が深いダライ・ラマ14世だけに、今後、チベット問題をめぐって対中批判の波が国際社会からわき起こる可能性もある。
 ダラムサラからの報道によると、ダライ・ラマ14世は寺院で行われた会見で、チベット自治区ではチベット人が「2級市民」として扱われており、その結果、「文化的虐殺が起きている」と中国を非難。北京オリンピックについては、国際社会は中国に対し五輪ホスト国にふさわしい対応を取るよう促す「道義的責任がある」と強調した。
 ダライ・ラマ14世はチベット騒乱が起きた14日に「深く憂慮している」との声明を発表、中国当局に「チベットの人々の怒りに対話で応じるよう求める」と呼び掛けていたが、記者会見を行うのは騒乱後初めてだ。
 中国当局が「(騒乱はダライ・ラマ14世側による)組織的な破壊活動だ」と主張しているのに対し、ダライ・ラマ14世自身がカメラの前で真っ向から否定し、国際社会に改めてチベット問題を提起する狙いがある。
 ダライ・ラマ14世は1959年、チベットの独立運動が中国に武力鎮圧された後、インドに亡命。ダラムサラの亡命政府の事実上のトップとして、また仏教指導者としてチベットの高度の自治権獲得を訴えてきた。89年にはノーベル平和賞を受賞、影響力を増した。
 最近では2007年9月にドイツのメルケル首相と会談したほか、同年10月には米議会の名誉黄金章を受章しブッシュ大統領と会談。中国政府は「僧衣を着た国家分裂主義者」と反発してきた。
 ダライ・ラマ14世は政治指導者だけでなく、世界の王族や米ハリウッド界、国際的文化人とも交流がある。英国のチャールズ皇太子が北京五輪の開幕式を欠席予定なのもチベット問題が理由といわれている。高齢でもあるダライ・ラマ14世の今回の訴えに対し国際社会がどのように反応するのか、中国政府が注視しているのは間違いない。

北京五輪への影響
IOCは五輪ボイコット反対 チベット騒乱 2008.3.16 22:26 産経
http://sankei.jp.msn.com/sports/other/080316/oth0803162225022-n1.htm
 【北京=川越一】中国西部のチベット自治区ラサで起きた大規模な騒乱に関し、国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長は15日、「北京五輪のボイコットは何も問題を解決しない」と述べ、騒乱を理由にボイコットの機運が高まることを牽制(けんせい)した。
 AP通信によるとロゲ会長は、歴訪中のカリブ海の島国セントクリストファー・ネビスの首都バステールで記者会見し、事態の早急な沈静化を求めるとともに、「(ボイコットは)無実の選手を傷つけ、組織が価値ある行動をすることを妨害する」と述べた。
 すでに欧米では中国がスーダン・ダルフールでの大量虐殺を阻むために十分な努力をしていないなどとして、北京五輪ボイコットを訴える声があがっていた。最近も、米映画監督スティーブン・スピルバーグ氏がダルフール問題に絡み、北京五輪の芸術顧問を辞退した。
 これらの流れに対して、中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)外相は、12日の記者会見で「五輪を政治化しようとしているのは、中国に極めて大きな偏見を持つ勢力だ」と、五輪を政治問題化する風潮を批判したばかりだ。だが、フランス通信(AFP)によると米人気俳優のリチャード・ギアさんは、今回の騒乱に対する中国政府の対応によっては、それでも五輪をボイコットするべきだと主張。騒乱がボイコット支持に勢いを与えそうな状況だ。
 過去には1968年メキシコ五輪直前に、競技場建設などを巡る政治腐敗への抗議行動を行った学生らが鎮圧され、数百人の死者が出たのにも関わらず大会が開催された例がある。逆に1980年モスクワ五輪、84年ロサンゼルス五輪のボイコットでは、日本を含む多くの選手が出場の夢がかなわず泣いた。以来、「IOCは常に五輪ボイコットの要求に抵抗してきた」(ロゲ会長)。
 しかし、騒乱が長期化して死者数が増加した場合、中国での五輪開催についてIOC内部からも再考を求める声が出ないとはかぎらない。

 台湾、スペインなど各国から中共政府に対する非難声明が出されている。
 日本の媚中政府は相変わらず奥歯に物の挟まったような見解だ。

チベットは、清や中華民国政府が中国大陸を支配していた1940年代までは独立国家であった。
1950年に中華人民共和国の軍事侵略を受け、現在は上記領域の大部分(チベット民族の伝統的分布範囲とほぼ一致)を中華人民共和国が占領支配している。占領者側は二つの省級の自治体と、隣接する3省に分属する4つの自治州などに行政区画し、現在もその統治占領は続いている。
1955年 - 1959年に「中華人民共和国政府による占領、併合」に抗議するチベット動乱が勃発して十数万人のチベット難民が発生、チベット亡命政府のもと、異議申し立てが行われている。 Wikipediaより


太平洋分割、支那のタチの悪い冗談

2008年03月14日 | 政治・外交
 「米中で太平洋を二分して管理してはどうか」-中国軍幹部が米軍にこんな提案をしていたという。以前にもこの話は聞いたことがある。支那はペンタゴンが支那の軍事力について台湾侵攻能力を超えると予測するほど軍拡著しいらしい。
 あながち冗談とは思えない、頭の隅にこういうことも考えているのであろう。

 支那は毒入り食品をまき散らしておきながら白を切り、もはやウヤムヤ状態ではないのか。
 日銀総裁人事は紛糾し英エコノミスト誌から「日本の政治の質が劣悪だ」という趣旨の記事を書かれたそうだ。
 衆参ねじれ現象でますます日本沈没の様相だ。
【主張】 太平洋分割提案 中国戦略の監視を怠るな 2008.3.14 02:47 産経
 「米中で太平洋を二分して管理してはどうか」-中国軍幹部が米軍にこんな提案をしていたことが、キーティング米太平洋軍司令官の米議会証言で明らかにされた。昨年5月に訪中した際の話で、中国が航空母艦を保有してハワイ以西の太平洋をとり、ハワイ以東は米国がとるという構想だ。
 同司令官は「冗談としても、人民解放軍の戦略構想を示すものだ」との解釈を示している。日本にとっても、冗談ですませられる内容ではない。
 太平洋の分割支配構想は、戦略用語で「コンドミニアム(共同管理)」体制とも呼ばれ、少なくとも1990年代末以降、中国側が折に触れて米国側に持ちかけていたという。太平洋の秩序を米中で分割支配し、覇権を共有する戦略的狙いが根底にある。今回の提案はその海軍版ともいえそうだ。
 中国の長期戦略としてみれば目新しいとはいえない。だが、問題は90年代と現在とで軍事力に格段の違いがあることだ。中国国防費は89年度から20年連続で2ケタ上昇を記録、08年度は公表額だけでフランスを上回り、推定額では世界2位となる見通しだ。
 とくに海軍力に関しては、原潜を含む潜水艦戦力が米軍をしのぐ勢いになり、米国防総省の年次報告「中国の軍事力」でも再三にわたって懸念が示されてきたのが実情だ。
 もともとアジア太平洋の平和秩序は第二次大戦以後、日米安保条約を通じて日米両国の協力と協調を軸に築かれてきた歴史がある。日米同盟は、シーレーンの安全や海難救助、災害救援も含めた地域の平和、安全、繁栄を守る「公共財」として東南アジア諸国などからの信頼も積み重ねてきた。
 今回の「ハワイ以西をとる」という線引きには、中国の従来の防衛圏とみられてきた沖縄以西を大きく踏み出そうとする野心もみてとれる。そうなれば台湾有事など周辺事態への対応も含めて、日本自身の安全保障にもかかわる重要な問題となる。
 中国が「平和的台頭」を掲げ、米国が期待する「責任ある大国」として認められたいのなら、まずは既存の秩序を尊重し、自らの軍事的透明性の向上に努めるべきだろう。日米両国は中国の軍事・対外戦略を一層注意深く監視し、説明を求めていく必要がある。

宍粟市 長水山(584m)

2008年03月12日 | 散歩・山歩き
 前日(11日)黒尾山に登った後、この日歩く長水山麓の「生谷温泉伊沢の里」に宿泊した。
 温泉に入った後、22時頃にはベッドの入った。午前2時ごろ一度目が覚めた。カーテン越しに星が瞬いており、明日の天気も良さそうと安心し、また眠りに入ってしまった。

 この日は前日よりさらに暖かくなり、うららかな好天になった。
 長水山は宿から北西の方向にある。そこからこの宿の北側の山まで400~500m前後の峰が連なりハイキングコースとなっている。つまり終点はこの宿に帰ってきて午後もう一度温泉に入ってから帰るつもりでいる。
 伊沢川沿いの県道を山崎町宇野まで2km余りを歩くと登山口がある。山頂には長水城跡がある。今は信徳寺というお寺になっていた。登山路は丸太の階段が延々と続いた。傍らに丁石があり、一番麓にはこれより一六丁とあった。
 途中、早くも降りてくる年輩の方に出会った。「長水山に登りよってですか」「はい」と会釈。毎日登山の方だろう、足取りもさすがにしっかりしている。播州訛りもなつかしい。

 長水山上には一軒の家があり、住職の住居と思われる。さらに城跡と思われる石垣の上に信徳寺お堂があった。
 少し南側に熊笹を刈り込んだ小山(二の丸らしい)がある。見晴らしもよく春霞の中に付近の山々が横たわっていた。ときおり鳶がのどかに「ピーヒョロロ」と鳴いていた。

 長水山から南西に延びる尾根歩きは、コナラやあべまきの林、杉林、松林と変化がある。日射しも穏やか、昨日の黒尾山とは大違いであった。雪でびしょ濡れになった登山靴はすっかり乾いてしまった。

 いつまでも歩いていたいような山道も終わりに近づき、尾根の東端になった。展望台からは山崎町の町並みや揖保川の流れが見え、その先には亡父のふるさと龍野があるが霞んでいた。





HPにも掲載しました 2008/03/15

宍粟市 黒尾山(1025m)

2008年03月11日 | 散歩・山歩き
 だいぶん暖かくなり、天気予報はここ2日はよい天気と報じていた。思い切って「ふるさと兵庫50山」の黒尾山、長水山を登ることにして出かけた。黒尾山は1000mを越す山では兵庫県内では一番南に位置しており、雪の心配はもうないだろうという自分の判断だった。

 例によってバイクで朝6時半に神戸を出発、社町、加西市を一路西に向かって走った。前夜の放射冷却で社町に入ると加古川水系やため池の濃い朝霧が発生していた。ヘルメットや上着にびっしりと露がつき始め、冷え込みもまだまだ強く二重につけたグローブでも指先が凍えてくる。姫路にはいるとすっかり霧は晴れて、日が射してきた。

 29号線(因播街道)西安積から左折し乗取の黒尾山登山口に入った。林道の第二駐車場まで乗り入れたがその先は雪に覆われ二輪車は進めなかった。ウィークデーで他の登山者は見あたらない。
 山肌には雪が見える。雪解け水で谷川は勢いを増し、早春の雰囲気で「よーし頑張るぞ」と自分に気合いを入れる。
 登山コースは3本あり、その起点に案内板がある。登りやすいとされる右側コースへと10時に出発した。

 途中2つの滝を通過する。それを過ぎると雪が深くなった。溶け始めた雪は地面に近い方にスができ、足がずぼずぼと膝までめりこむ状態になった。途中コースから外れてしまい1時間ほどロスをする。1,2日前と見られる足跡に合わせたのだが、登山者ではなかったのかも知れない。既知のコースにとって返し注意深く標識を探すと見つかった。はっきりと大きな標識であるにもかかわらず、下ばっかり見ていたためだろう見落としていたのだ。

 時間はすでに正午を過ぎている。高度は800m位あり14時を下山の時刻と決め、もう少し頑張ることにした。
 積雪で見えない倒木に足を取られたり、悪戦苦闘をしながら頂上にたどり着いたのは14時半だった。

 ベンチを覆う雪を払いのけて腰を下ろし、やれやれと一息つく。
 眺望は、案内書には瀬戸内海まで見通せるとあったが残念ながら春霞で見えなかった。比較的近い峰山高原、北側の氷ノ山など冠雪した周囲の山々が望まれた。

 もう少しゆっくりとしたかったが周囲をカメラに撮って下山を始めた。下山の中央コースは急斜面が延々と続くが、雪は比較的少なく地肌が見える道である。膝を痛めないよう根気よく降りていった。元の駐車場には17時ごろ到着し、今晩の宿泊地、明日歩く予定の長水山近くの生谷温泉に向かった。
(写真上=右コース起点  下=黒尾山頂上 廃無線施設)

春の陽気

2008年03月09日 | 日常・身辺
 ようやく暖かくなり、尼崎の老母(91)を訪ねた。
 電車の中は、午後の日射しでポカポカ、ウトウトしながらゆられていった。
 1月ほど前に母の好きな啄木歌集や父の書き残した句集を印刷し簡易製本して郵送した。返信ハガキも同封しておいたのに反応がない。いよいよボケが進行しているのではないかと気になってでかけた。

 3ヶ月ぶりに見る母は元気そうだった。
 「お正月はだれか来てくれた?」ときくと「いいや、だれも来なかったよ」と答えた。
 実は倅達が寄ったはずなのだ。「近頃、よう忘れてなぁ」と申し訳なさそうな顔をしている。
 「そうか、しょうがないなぁ、まぁ、僕も同じようなものや、元気なのがなによりやで」と慰める。
 昔のことはよく覚えているので思い出話に興じたが、おかしくもあり哀しくもある。

 帰りに三宮の古本屋によってみた。駅前には街頭音楽士が見事なペルーの音楽を聴かせていた。ここは若者達の待ち合わせ場所でもある。日曜日とあって実入りもよさそうだった。
 庭先のしだれ梅


 ストリート・ミュージシャン

支那の軍拡

2008年03月04日 | 政治・外交
 支那の軍拡は着々と進んでいる。日本円で6兆600億円、その伸びも17%という。実額はその2~3倍ともいわれる。台湾に向けられているミサイルも1000基を越える。
中国国防費 2けたの伸び続く 3月4日 19時35分 NHK
中国の全人代=全国人民代表大会の開幕を5日に控え、全人代の姜恩柱報道官は4日、ことしの国防予算の総額を発表しました。
それによりますと、ことしの国防費は、去年よりも17.6%増加の4177億元、日本円にしておよそ6兆600億円で、20年連続で2けたの高い伸びになります。その理由として姜報道官は、兵士の給与引き上げや装備のハイテク化などをあげるとともに、中国の国防費がGDP・国内総生産に占める割合は1.4%に過ぎず、アメリカの4.6%に比べるとまだ低い水準だと説明しました。
また、急増する国防費が台湾有事に備えたものかという質問に対して、姜報道官は「われわれは平和的な解決に向けて最大限努力しているが、同時に台湾独立を阻止するため、あらゆる準備を怠るわけにはいかない」と述べました。
中国の国防予算は、外国からの兵器の購入や開発費などが含まれておらず、実際は公表されている額よりもはるかに多いと指摘されているほか、公表額だけでもすでに去年、日本を抜いてアジア最大になっており、さらなる国防費の増大は、アメリカや日本など周辺国の警戒感をいっそう強めることになりそうです。

中国の国防費17・6%増、20年連続で2ケタの伸び  2008年3月4日(火)13:36 読売
 【北京=佐伯聡士】中国の全国人民代表大会(全人代=国会)の姜恩柱報道官は4日午前、北京の人民大会堂で記者会見し、2008年の中国の国防予算が前年実績比17・6%増の4177億6900万元(約6兆744億円)になると明らかにした。
  中国の国防費は1989年以来、20年連続で2ケタの伸びとなり、ハイペースの軍備増強に国際社会の懸念が一段と強まりそうだ。
 国防費を含む国家予算案は、北京で5日開幕する第11期全人代第1回会議に提出される。
 姜報道官は、国防費増加分の使途として、<1>人件費など待遇の向上<2>物価上昇に伴う適切な食費の上昇<3>訓練・教育条件の改善費用<4>情報技術(IT)化に伴う防衛作戦能力の向上--などを挙げた。
 その上で、報道官は「近年、国防費の伸びは財政収入の伸びを下回っている」と強調し、「中国脅威論」の払拭に努めた。
 中国の国防予算は、実際の額が公表額の「2~3倍」(米国防総省報告)とされ、透明度が極めて低い。昨年1月にミサイルによる衛星破壊実験を行ったが、戦略目的など具体的な説明をしないまま、「宇宙の平和利用」を主張している。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」  平成20年(2008年)  3月4日(火曜日) 弐 通巻第2111号

ペンタゴンの「中国の軍事力」報告は「台湾侵攻能力を超える」と予測
 中国の軍事予算は1390億ドル(公表の450ドルの三倍強)

 ワシントンタイムズの辣腕記者ビル・ガーツがすっぱ抜いた。
 3日付け同紙は、ペンタゴンが作成中の「中国の軍事力」報告に依ると中国の軍事予算は公表されている450億ドルの三倍強、1390億ドルに達した、とした。
 ロシアからの武器購入を止めて、国内システムの整合を急いでいるとするNYタイムズの観測とは真っ逆さまの予測である。
ペンタゴンは中国の軍拡が
(1)スピードをあげており
(2)周辺諸国に脅威を与えており、
(3)ハッカー技術が革命的に向上し、
(4)先制攻撃能力を地域的戦力としては備えだし、
(5)公務員、ビジネスマン、科学者をスパイにリクルートしようとする大規模で大胆な諜報活動が同時に進んでおり、米国だけでも400件のスパイ事件の捜索がなされ、
(6)台湾向け短距離ミサイルのCSS6,CSS7が990基から1070基実戦配備済みさらに、毎年百基のペースで増えている。
(7)もしシーレーン防衛能力も備えるようになれば、目前の台湾侵攻以上の軍事力を保有することになるだろうと結んでいる。

 「ワシントン・タイムズ」紙は老舗「ウォール・ストリート・ジャーナル」、名門「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙とならぶ保守系の新聞。共和党政権、ペンタゴンなどの情報源からの速報が多い。

 媚中政府、議員、北京詣での民主党幹部はこれをどう見ているのでしょうか。