かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『日曜天国の補足』

2017-02-19 19:17:28 | お知らせ

本日、『安住紳一郎の日曜天国』出演してまいりました。起きてる時間の相当な割合をTBSラジオと共に過ごしているので、嬉しい反面、大緊張でしたよ…。

当然のことながらラジオなので、話の中で触れた片手袋を実際に見て頂く事は出来ません(それでも安住さんの説明スキルに物凄く助けられましたが)。なので、本日の補足として、幾つか実例を挙げておきたいと思います。

・片手袋分類図

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この分類図はあくまで暫定的なもの。実際これまでに何回も改訂しています。また、ここに載っていない片手袋の方が多いというのも大事です。むしろこの分類図は見た事がない片手袋に気付くのに役立つのです。

しかしこんな細かい分類は置いといて、ひとまず落ちたまま放っておかれている「放置型片手袋」と、

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落ちている片手袋を、落とし主が見付けやすい場所に誰かが移動した「介入型片手袋」

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の二種類だけ覚えて貰えれば十分です。

・片手袋に魅かれるのはマニアックなのか?

僕が片手袋に魅かれるきっかけは、小学校一年生の時に出会った絵本『てぶくろ』です。

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他にも沢山の絵本や映画、漫画なんかに片手袋は登場します。また近年、SNSで片手袋の写真をアップする人が世界中に現れ、その様子は『lost glove』などのキーワード検索で伺い知る事が出来ます。伊集院光さんやトム・ハンクスも片手袋を撮っているんですよ。

それらをまとめたのが以下の表です。

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1800年代には既に、マックス・クリンガーというドイツの作家によって、人間が片手袋を落とし、それを第三者が拾おうとしている瞬間が版画として残されています。

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※『手袋』という作品です

スキー場の片手袋についてお便りをくださった方がいらっしゃいましたが、『フレンチアルプスで起きたこと』という映画をよーく見ると、スキー場の片手袋が生まれる瞬間が映ってます。

勿論「片手袋研究家」に出会ったことは未だにありませんが、果たして片手袋に魅かれてしまう、という事自体はマニアックな事なのでしょうか?

・スマホ対応片手袋&委築地の片手袋

ある土地や時代の変化が、片手袋にも表れる事があります。その例としてスマホと築地の話をさせて頂きました。

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手袋をつけたままタッチパネルが操作できるタイプは当初、このような素っ気ないデザインでしたが、

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やがてこのようなお洒落なタイプが出てきて、

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遂には子供用のスマホ対応片手袋と出会うまでになりました。この事は日本にスマホが完全に定着したことを物語っていますよね。

また築地場内の片手袋は、

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このように軍手やゴム手袋など、作業に用いるタイプが多いのです。しかし場外に目をやると、

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特に冬場なんかはこういったお洒落なものが目立ちます。勿論それぞれ例外はありますが、片手袋を通じて場外と場内の役割の違いを感じられますよね?

場内にも介入型はあるのですが、

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こんな風に、普通は介入型になりにくい軍手やゴム手袋が拾われてるんです!これって場内で大事にされるものと、場外で大事にされるものの価値観の違いを現していてとても興味深いです。

しかしさらに!近年、場内でも

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このように子供用の片手袋が介入されていたりするんです!これは僕が築地に通い始めた15年くらい前では考えられませんでしたよ。つまり、築地の変化というのは「河岸と観光地、二つの側面のバランスの変化」であるという事が分かりますね。

・ガードレールとシュシュ

最後に話題に出た、「ガードレールとシュシュ」がこちら。

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ただでさえ片手袋で本当に忙しいのに、どんどん自分を追い込んでしまっています…。

公共の電波を使って30分も訳の分からない話をしてしまいましたが、「この世界の片隅にある断片的なものにこそ、時代の変化や人間の行動は表れる」という事がお伝えしたかったのです。

冬型の片手袋(ファッション類の介入型など)は大体、桜が咲くころまで楽しむことが出来ます。まず手始めに、ガードレールなどに注目してみると、比較的見付けやすいと思いますよ!

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私の個人的な研究(というか呪い)を聞いて下さった皆様、本当に有難うございました!