先日の日曜天国でもお話しましたが、放送当日TBSラジオに向けて急いでいたらやっぱり現れました。
しかも築地場内以外ではあまり見ない(全く見ない訳ではない)、軍手の介入型だったので暫く立ち止まって観察してしまいました。もう一度書きますが、“急いで”いたんですがね…。
ところが放送終了後、この場所に戻ってみたらもう変化していました。
片手袋を分類する上で一番重要なのは“放置型”と“介入型”の違いなのですが、その際に注意して欲しいのは、「それはあくまで鑑賞者が出会った瞬間の状態である」という事。一つの片手袋が辿る運命は固定されたものではなく、もっと複雑です。
例えばこの片手袋。放置型の状態で出会ったのに、僅か数分後にここを通ったら、もう介入型に変わっていました。
これなんかは介入型になったり放置型になったり、また介入型になったり、運命に翻弄され続けている片手袋でした。
片手袋という現象として見れば変化はないのですが、放置型や介入型という細かい視点で見れば常に変化し続けているんですね。そもそも介入型は必ず一度放置型の状態を経験している筈ですし。
うん、これが生物学の世界で言う「動的平衡」というやつか!
…違うな。ただ、化石の世界では「タフォノミー」という概念があるそうですし、一つの対象を継続して観察していく視点も重要なんでしょうね。
P.S それにしても、人が片手袋を落とす瞬間は何度か目撃しているのに、人が片手袋を拾い上げる瞬間はこれだけ研究を続けているのに見た事ないんですよね。