『ジャンヌ・ダルク』の旅も、いよいよ8週目、12月に入りました。
今週は
12月3日 三潴高校 (福岡県) 城島総合文化センター
4日 瓊浦高校 (長崎県) 長崎ブリックホール
6日 北九州市教育委員会 北九州芸術劇場
7日 九州産業大学付属九州高校 Qコムホール
でした。
三潴高校
この学校では、風は3回目の公演となります。
演劇は5年前の『Touch』以来ということです。
開場してからずっと、生徒さんもとても楽しみにしていたことがうかがえます。 今か今かと開演を待っている熱気で会場がいっぱいになりました。
そしてそのままの勢いで開演となりました。
ひとつひとつの出来事に驚いたり、笑ったり、ジャンヌと一緒になって王子シャルルを探したりと、のびのびと芝居を楽しんでいました。
終演後に出演者がロビー入口に回って、生徒さんの退場の見送りを行うと、驚きながらも感想を述べてくれたり、質問をしてきてくれたり、握手を求めてきたりと賑やかな交流の場となりました。
瓊浦高校
この学校は、来年の創立100周年を迎えるプレイベントとして企画され、久しぶりに演劇鑑賞行事を開催することになったそうです。
生徒さんもとても楽しみにしているようで、10時開場なのに8時過ぎからホールに集まってきていました。
開演前に「来年の100周年に向けて『ジャンヌ・ダルク』で感動とともに生きる糧を見つけ出してください」という校長先生の挨拶に続き、「いよいよ始まります。充分に楽しんでください!」という生徒会長さんの元気な挨拶で開演です。
大盛り上がりで芝居は幕開けし、生徒さんたちは芝居を噛みしめるようにして楽しんでいます。
心の中の意見や声が自由に行き来しているような公演でした。
終演後の生徒会長さんの挨拶で「演劇の可能性をいっぱい味わいました。そしてジャンヌの人生は死なない伝説になることを願っています」という言葉に胸が熱くなりました。
北九州市教育委員会
北九州市教育委員会の事業で、市内の中学校8校による合同公演です。今回で風は5回目となります。
今回の参加校は、本城、木屋瀬、槻田、早鞆、中原、富野、大谷、飛幡中学校の8校です。
開演前に教育振興課長の大石さんから「単に見るだけでなく、共につくる客席として参加してください」という挨拶で開演しました。
旅役者たちが客席に登場すると、舞台から一番遠い3階席の生徒さんも賑やかに手を振って応えてくれます。
元気いっぱいの客席は、ジャンヌとそれを取り巻く人物の行動を見つめながら、批判や感想を述べる態度で芝居に参加してきます。
1100人を越える客席がそれぞれの動きを示しながら共にいるという、印象深い公演でした。
そして終演後は、ロビー入口にて交流をしながらの見送りとなりました。
九州産業大学付属九州高校
この学校は、コロナで中止になった年を除いて毎年、1年生が芸術鑑賞行事で風の公演を観ています。今回で11回目となります。
会場は学校の講堂(Qコムホール)です。Qコムホールは550~600席の大きさで、とても観やすいホールです。
前日の仕込みでは吹奏楽部の生徒さんが手伝ってくれました。2年生は、「去年、『ヘレン・ケラー』を観ました!」と声をかけてくれ、交流のなか搬入を行いました。
開演すると、笑いを交えながらも真剣に舞台に見いっています。
自分のことを問いかけながら、ひとりひとりのジャンヌ・ダルクが生まれていることを強く感じました。
終演後は、100人を越える生徒さんが舞台見学に残り、「こんな風になってたんだ!」と驚きの声が上がります。
さらにバラシと並行して、ジャンヌ役の高階ひかりと、演劇部をはじめとする希望者30人ほどで座談会が行われ、活発な交流で盛り上がりました。
こうして『ジャンヌ・ダルク』の九州ツアーも残すところ、あと2週間となりました。
ひとつひとつの公演での出会いを楽しみに、まだまだ旅は続きます。
文:語り手役 柳瀬太一
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