甚く、黄泉の世界に行った我が身の穢れたるをイザナギは憂へて、その禊<ミソギ>をしなくてはならないと心に堅く決めますします。それが
“御身之禊”
です。
此の読み方について、宣長は、「御身<オホミマ>」について
“「身」は、古言に「牟<ム>」とも多く云ヘれば、「麻<マ>」とも云しにこそ”
と、「ム」を「マ」と読んでも差し支えないと言っております。続けて「禊」ついて、「これもなるほど、そうか」と、十分我々に納得させる説明がなされておりますので、クドクドとは成りますが、それも読んでみてください。
「禊」は、“波良比<ハラヒ>”で、自分からするもので、これと同じ言葉に“波良閇<ハラヘ>”があるが、これは「人にさせられる」時の言葉で、今は同じように使っているが元々は違うのだと。
これからも分かるように「イザナギ」がやった“御身之禊”は、誰からかに云われてしたのではなく自らが進んで行ったのです。念のために。此のお祓いが日本の元を作る事になります。