MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.092 「しんぼる」 (2009年 93分 ビスタ)

2009-09-22 00:01:01 | 2009年劇場鑑賞
監督 松本人志
出演 松本人志



今、話題の邦画を見に久々にアポロシネマ8のレイトショーへ!
その邦画というのが松本人志の監督作の第2弾「しんぼる」。
前作の「大日本人」は賛否のあるなか、同時に見た北野武監督作「監督、ばんさい」より笑えた点ではなかなか楽しめた作品でした。
あの作品も要はハマるかハマらないか・・・のどっちらかだと思いましたが、今回も予告&前評判だけで行けばその感覚前作以上に強いかも?

(あらすじ)

家族と幸せに暮らすプロレスラー、エスカルゴマンはメキシコのとある町でいつもと変わらぬ朝を迎えていた。
一方、水玉のパジャマを着た男は、目を覚ますと四方を白い壁に囲まれた部屋に閉じ込められており、途方に暮れ出口を必死に探すが見つからない……




松本人志と言う人は映画の批評本も出すぐらいの映画マニアで、映画に対するこだわりもあると思います。
前作「大日本人」でも今、彼はこういう映画を撮りたいんだな~という感じは受けてそれなりに納得もいったんだが、この映画は・・・???
結局、何がしたいのかよくわからない映画でした。

冒頭の広大な荒野を1台の車が走ってくるシーンのロングショットは、何となくこだわりのような物は感じたけど(「アラビアのロレンス」のオマー・シャリフ登場シーンをやや連想)そこからメキシコのシーンと真白な壁の部屋に閉じ込められた松本人志のシーンが交互に描かれるんだが、どういう風にしてこの2つの設定を関連させていくのか?とその持っていきかたに注目していたんだが、見事に裏切られた・・・いい意味でなく、「なんじゃそれ?」的な落胆が大きかったね。
まぁ、そういう風に観客を惑わすのが元々の手ならまんまとやられた!となるんだろうけど・・・

しかしこの映画はやたらと笑いが起こってました・・・白い壁の部屋から脱出しようとするこの男の行動が、見事なまでの松本人志の一人コントで演じられていき、場内爆笑の連続でした。
設定だけでシリアスに見れば「キューブ」や「SAW」のようなシュチエーションスリラーのような話だけど、実にバカバカしく進行していきます。
お笑いという点では面白かったですよ・・・でも単にお笑いだけで行くのなら、映画でなくバラエティのスペシャル番組でやればいい訳で、映画館で映画として上映するからには、そこに映画らしい要素が欲しいですね。
巨大なお尻が出てきて、オナラを一発!「ハイ!くさ~い!」と松本人志が叫んで、場内も私も爆笑するんだが、このネタがもう一回後で使われます。
このネタ、後半かもしくはラストあたりで更にもう一回意表ついたところで出てきたら映画的なオチとして付いたかもしれないと思ったけど・・・



「しんぼる」というタイトルどうりにこの映画天使のチ○コがやたら出てきて、そのチ○コをやたらさわりまくる映画でもあります。
指で押し、足で踏みつけ、ご飯で固めたり植木鈸の下敷きにしたりetc・・・
コメディセンスとしてはさすが非凡なところを見せつけた松本人志だけど、ラストシーンのやや宗教感のある描写はチョットうんざりだった。



☆☆☆ 2009.9.19(土) アポロシネマ8 スクリーン7 21:05 F-3