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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/97/37fb5455d12439fc0a9e08236ec5c4f9.jpg?1610675150)
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この作品は私が「犬神家の一族」を見て横溝正史さんにハマった頃に公開された作品
私は同じ犬神と言うつくタイトルに一時興味を持ちましたが、ミステリーではなさそうなので
あまり見たいとまでは思いませんでした
大人になり、こんな映画も過去にあったと思い出した時に日本初?のオカルト映画とか言われていて改めて長年興味を持ってましたが、いよいよ待望の鑑賞(新世界東映とかでやってたのかな?やってたら絶対行ってましたな)
地方の山村にウラン鉱の調査に来た大和田伸也率いる調査員は車で走行中に小さな祠を破壊してしまう
村で知り合った泉じゅん扮する村長の娘と結婚する大和田伸也だが、それを境に不可解な事件が2人の周りに起こり、やがて新婦の山内恵美子扮する親友も実は大和田伸也に想いを寄せていた事を知り、精神を病みやがて祠を破壊した事がキッカケに一連の出来事が犬神の祟りではないかと思うようになる…
そして悲劇が次々と起こり…
日本に伝わる犬神憑きをテーマにした作品で、特に大和田伸也に対する片思いに終わる山内恵美子の家が代々犬神憑きの家系と言う事で村人から嫌われて、差別を受けたりする部分はホラー映画を超えて人間の心の中に潜む狂気的な怖さを感じさせます
何しろ大量のうんこを家に投げつけられ、その中の家で家族でご飯を食べると言う壮絶なシーンも出てきます
今の時代から見たら珍作ぼい場面も多々あるんですが犬を首だけ下を地面に埋めて、地中から出た首だけを鎌で狩ると言う方法で犬神の呪いをかけるオドロオドロしさは不気味で強烈です
泉じゅんに憑いた犬神の憑き物を落とす儀式のシーン(泉じゅんが妙に艶っぽい演技を見せる)やクライマックスで犬神に憑依された少女が目を真っ赤に輝かせ襲いかかってくるシーンなど当時のオカルトブームの作品を意識した作りになってますね
また憑き物を落としのシーンで祈祷師に扮した白石加代子は期待通りの怪演でした
普通ならもっと怪談映画寄りの作りにも出来たのでしょうが、折りからのオカルト映画ブームに刺激されて作った作品だけに欧米のオカルト映画を意識した感じになってます
でもラストのワンカットはよくわからんけど…
一応ショックシーンのつもり?
一般公募で選ばれて本作で子役デビューした長谷川真砂子さんの犬神に取り憑かれたクライマックスの芝居はなかなか良かったですね
リンダブレアーのリーガンを意識してんか大人の声で喋ります!
しかも足はすね毛ボーボーのオッさんの足になってる!
大和田伸也、室田日出男、岸田今日子、小山明子、泉じゅん、山内恵美子、長谷川真砂子と何気に豪華な布陣の70年代の映画らしいJホラーとか呼ばれる前の和製ホラー映画として私は結構楽しめた