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The Japan News紙に先日(2020年4月17日)、An escape hatch for the grounded travelerというMelanie D. G. Kaplan氏のエッセイが掲載されました。
これは、
The Washington Post紙に"Great reads for the armchair traveler"と題して載ったものの転載でした。
Great reads for the armchair traveler
新型コロナウイルス感染症の流行の拡大を防ぐために外出の自粛を求められる旅と本が好きな人たちへ薦める本が何冊か挙げられていて、楽しく読みました。
いろいろ紹介されているうちの一冊に、John Steinbeck の
The Grapes of Wrath(『怒りのぶどう』)がありました。
ピューリッツアー賞を受賞した
All the Light We Cannot Seeという第2次世界大戦の小説の著者Anthony Doerr氏の薦める本の一冊として挙げられています。
そこには、このように書かれていました。
“The Grapes of Wrath” by John Steinbeck, “a masterpiece that, given our nation’s current economic uncertainty, is likely to stir in readers an empathy for the Joad family and its struggles during the Great Depression”
(私訳)現在の私たちの国家(アメリカ合衆国)の経済的不確実さを考えると、ジョン・スタインベックの傑作『怒りのぶどう』は、読者たちに、ジョード一家と大恐慌の中での一家の苦闘への共感の意を掻き立てるであろう。
The Washington Post紙に掲載されたのが3月27日、その時は"Great reads for the armchair traveler" ( 「旅行記を読むのが好きな人のための推薦書」)というタイトルだったものが、20日後の日本の新聞に転載される時には、非常事態宣言による外出自粛の流れを受けて、"An escape hatch for the grounded traveler" (「足止めを食らった旅人の隠れ家」)と見出しが換えられていることも面白いことです。
ちなみに、ここに使われている "armchair traveler"とは自分のアームチェアーに座って、他人の書いた旅行記を読んで、自室にいながら旅を楽しんでいるように読書を楽しむ人、のことを言います。
さて、間もなくゴールデンウィーク、慣れない遠隔授業の準備に追われつつ、少しでも読書にも勤しみたいところです。