山内 圭のブログ(Kiyoshi Yamauchi's Blog)

英語教育、国際姉妹都市交流、ジョン・スタインベック、時事英語などの研究から趣味や日常の話題までいろいろと書き綴ります。

高等学校英語検定教科書Communication English Ⅱ CROWN(三省堂)について

2014-11-30 00:20:00 | 日記
先日、岡山県高等学校教育研究会英語部会秋季研究大会の分科会「学習意欲を高める授業の工夫」で指導助言者を務めました(岡山県高等学校教育研究会英語部会秋季研究大会で指導助言者を務める(2014年11月18日)参照)。

その時の実践報告で、一人の先生が高等学校英語検定教科書Communication English Ⅱ CROWN(三省堂)を使った授業を報告されるということだったので、もしこの教科書を使って自分が教えるとなったらどのような授業展開ができるかを考えてみました。

まずは、この教科書は、私の大学院時代の先輩である電通大の松原好次先生や同期入学ですが年齢的には先輩の慶応大の由井ロバート先生が関わっている教科書ですので、以前から注目はしていました。

今回、じっくりと見て、とてもよい教科書であることがわかりました。

基本的に私が英語を教えるのは、次のようなことを重視します。

○教科書本文を本物の世界へとつなげていく
○教科書と世界のつながり(他教科とのつながり、教室外(学校活動)とのつながり、学校外(社会)とのつながり)

それらのことを考えると、例えば

Lesson 1 "A Boy and His Windmill"では、本文で述べられているWilliam Kawkwamba(ウィリアム・カムクワンバ)がBryan Mealerと書いたThe Boy Who Harnessed the Wind(2010)(翻訳版 『風をつかまえた少年』)や彼のブログの紹介が可能だと思いました。

また、YouTubeではTEDでのWilliam Kawkwambaのスピーチも視聴可能でしたので、それを活用することもできそうだと思いました(実際、実践報告をされた先生は、この動画を利用されたようです)。

Lesson 2 "Into Unknown Territory" では、羽生善治棋士を扱っていました。
また、optional readingでは、将棋のコンピュータ対人間のことが書かれていました。
英語圏ではよく話題に上るチェスのコンピュータ対人間について話題を広げてもおもしろいでしょうし、岡山県倉敷市には、大山康晴名人記念館がありますので、特に倉敷市周辺の学校では、大山康晴名人に話を広げたり、記念館を訪問することに結びつけてもおもしろいでしょう。

Lesson 3 "Paul the Prophet"では、ワールドカップ・サッカーの際、試合結果を「予想」したタコのPaulのことが述べられていました。
Optional readingでは、女子サッカーの「なでしこJapan」について書かれているのも興味深かったです。
英語のサッカー中継を見せたりするのもおもしろい展開でしょう。

Lesson 4 "Crossing the Border"では国境なき医師団について扱っていました。
これは、 1年生で勉強した同じ教科書シリーズのLesson 3 "Writers without Borders"から関連づけられると思いますし、3年生で習う予定の  Communication English Ⅲ のLesson 3に出てくる "God’s Hands"(心臓外科医 天野篤, Dr. Atsushi Amano)にあらかじめ関連づけておくのも来年を見据えた活動でよろしいと思います。また、Optional readingに出てくるTriage(トリアージ)についての英文も興味深いです。

Lesson 5の "Txtng"は、もちろんTextingのことですが、この題材を教科書で取り上げていること自体がとてもおもしろいことです。
生徒たちも興味を持って取り組むことができるでしょう。また、メール等で使われる日本語と比較したらおもしろいと思います。

Lesson 6のAshuraは、伝統日本文化についての内容ですが、1年生教科書Communication English Ⅰ 内のoptional reading"Sustainable Living in the Edo Period"からの関連づけや、3年生教科書Communication English Ⅲ内の "An American in the Heart of Japan (Donald Keene)"への関連づけがおもしろいと思います。
(さらに、ドナルド・キーン氏の日本文学論や、彼が翻訳した作品の原文と翻訳文との比較などへの展開も考えれれますが、それは3年次になりそうです。)

Lesson 7では、Biomimicryについて扱われています。
この中では、Biomimicry—Innovation Inspired by Nature, (2002) by Janine Benyus(翻訳『自然と生体に学ぶバイオミミクリー』(オーム社, 2006)が紹介されています。
この章を読むときまでは、ぜひこの図書を学校図書館に購入依頼しておくべきです。
あるいは教員が貸し出し可能として購入しておくとよいと思います。
そして、この章を勉強するときに、本校の図書館にも実は、この本がありますよとさりげなく紹介するのです。
多くのとは言いませんが、きっと何人かその本を読んでみようという生徒が出るはずです。
そして話は大げさになりますが、例えば、英語の教科書で読んだこの文章とそれに関連して読んだ書籍によって生物学に興味を持ち、そのような進路を選ぶ生徒が出たら英語教員にとっては大きな喜びであろうと思います。
高校の先生方にとっては、教え子が後輩の英語教員になることも喜びであろうが、他の進路であっても進路決定に大きな影響を与えることも大きな喜びとなるであろうと思います。
こんなことはなかなかあることではありませんが、例えばノーベル賞などを教え子が受賞して、そのインタビューで、あなたが科学に興味を持ったきっかけはと尋ねられ、高校の英語の先生が紹介してくれた本を読んだからです、などと言ってくれたらこれほど名誉なことはないでしょう。
まあ、そのようなことはめったにありませんが、もっと小さいレベルで考えても、たとえば、同窓会に恩師として呼ばれた時などに、先生が英語の授業で紹介してくれた本を読んで、あるいは先生の話を聞いて、この進路を選びましたなどと言ってくれることがあれば、教師冥利に尽きることとなるでしょう。

Lesson 8 "Before Another 20 Minutes Goes By"では、地雷除去に使われるロボットが紹介されます。
実践報告の先生は、HONDA ASIMOの映像を使った表現活動に展開されるようでしたが、それはとても興味深い活動になったことでしょう。
現代の高校生には少し古いかもしれませんが、英国のダイアナ元妃の地雷除去活動などへの展開も考えられます。

Lesson 9の"The Long Way Home"では、現代の高校生の職業人気のデータが紹介され、興味深かったです。
ちなみに、男子3位には「研究者・大学教員」が挙げられていました。
そして、女子1位には「保育士・幼稚園の先生」、女子2位には「看護師」が挙がっていました。
また、この章には、1年生のCommunication English Ⅰの Lesson 1 "Going into Space"からの関連づけも可能ですし、人気アニメ『宇宙兄弟』との結びつけや、国際宇宙ステーション観測アプリの紹介(または、実際の観測)なども面白い展開となりえます(なお、このアプリのことは妻が教えてくれました)。

Lesson 10の"Grandfather’s Letters"でも、やはり1年生の教科書Communication English Ⅰの "No Longer a Slave to the Internet"からの関連づけが可能です。また、Optional Readingには、Michael Jacksonが扱われていますので、様々な展開が可能です。

この教科書は、英語コミュニケーションのための教科書です。

この教科書で扱われている内容や、それに関連した活動をすることにより、生徒たちがそれぞれのテーマについて(英語で)話をする力をつけてあげることが大切です。

そのための道具として、巻末のToolboxで関連語彙・表現を示しているのがよい点でもあります。

そして、生徒たちが幅広い教養を持って、話が展開できるためには、授業を担当する教員が自分の引き出しをたくさん持って、「ちなみに」と関連づけながらうまく展開していく力が必要です。

そのためには、自分が授業で使う、教科書の教材研究はみっちりすべきですし、幅広い展開を可能にするための、いろいろな分野の情報収集が大切なこととなります。

ただ、思いついた関連事項をすべて披露すると、時間不足になってしまうこともありますので、適宜取捨選択することも大切ですね。

教育は奥が深いです。
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鬼の舌震(おにのしたぶるい)(島根県仁多郡奥出雲町)訪問(2014年11月23日)

2014-11-29 23:11:13 | 旅行
2014年11月23日(日)、以前から名前が気になっていた島根県仁多郡奥出雲町にある鬼の舌震に家族で遊びに行きました。



説明看板によると、この地域には美女が住んでいて、日本海のワニ(山陰地方では「サメ」のことを「ワニ」という。「因幡の白ウサギ」でもそうですね)がその美女に会おうと、川を上ってやってきたそうです。女は、そのワニには会いたくなかったので、大きい岩を川に落としてワニが上ってくることができないようにしたそうです。だから「ワニの慕ぶる」が転化して「鬼の舌震」になったそうなのです。



だから川には、大きい岩がごろごろしています。





これは、鬼の落涙岩というようです。

なるほど、丸くへこんだ部分が目のように見えて、そこから涙が激しく流れているように見えます。

美女に会えずにワニ(鬼)が泣いたのでしょうか。

ちなみに、おそらくこの丸いくぼみは、甌穴(pot holes)だと思います。
(甌穴については、河床の甌穴群自然の丸石生産機を参照してください。)

次は、烏帽子岩。



烏帽子岩といえば、サザンオールスターズの「チャコの海岸物語」にも歌われている江ノ島の烏帽子岩が有名ですが、ここにも烏帽子岩がありました。

同じ名前同士、「兄弟岩」になればいいのにと思いました。

ここには、またスリル満点吊り橋もあります。



名前も舌震の恋吊橋、きっと恋の吊り橋効果が高い橋なのでしょうね

学生の皆さん、ぜひ、デートで行ってみてはどうでしょう


ちなみにこのような橋です。

写真では、あまり怖そうではないかもしれませんが、下から見るとこんな感じです。





鬼の舌震、自然探索もでき、とても楽しいところでした。
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奥出雲でそばを食べました(2014年11月23日)

2014-11-29 22:18:04 | グルメ
2014年11月23日(日)、この日は、語呂合わせからいいファミリーの日ということで、家族で外出。

新見市草間ではそば祭りが開催されましたが、奥出雲に遊びに行きましたので、奥出雲のそばを食べました。





新見から行く場合は車がないと少し不便ですが、車で行けば2時間弱で行けます。

途中にはループ橋もあって面白いです。

ローカル線に乗るのが好きな人は、鉄道で乗り継いで行くのもおもしろいと思います。

以前、この地域のそば祭りに行った時の記事は、奥出雲そば祭りをご覧ください。

ちなみに、そばのことは英語でbuckwheat noodleといいます。
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第239回新見英語サロン(2014年新見市国際交流協会英語講座第7回)開催報告(2014年11月18日)

2014-11-29 22:00:17 | 日記
2014年11月18日(火)、第239回新見英語サロン(2014年新見市国際交流協会英語講座第7回)を開催しました。

この日は、今年の夏まで新見市ALTを務めたDavidさんが新見に遊びに来て来るということで、特別参加してくれました。

ということで、Davidさんのあいさつです。


この日の担当AlexさんがDavidさんと模範会話をしているところです。

この日のテーマは「道案内」(directions)でした。

まず道案内の英語を習い、その後、練習を行いました。


これで、海外で道を尋ねるときや、国内で英語で道を尋ねられた時にも困りません。
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カンボジア・スタディツアー準備会(2014年11月28日)

2014-11-29 00:34:34 | 日記
2014年11月28日(金)昼休み、1月のカンボジア・スタディツアーに参加予定の学生たちの要望で、ビザ申請書の記入説明会をしました。

今年度の、本学のカンボジア・スタディツアーは、学生7名、引率教員2名で実施予定です。

有意義な研修になることを願っています。

帰国したら、ぜひ、新見英語サロンなどで報告をしてもらいたいと思っています。

これまでのカンボジア・スタディツアーについての新見英語サロンでの報告会は、以下の記事をご覧ください。
第128回新見英語サロン開催報告(カンボジア・スタディツアー報告)
第184回新見英語サロンのお知らせ
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第237回新見英語サロンについて『備北民報』に掲載される(2014年11月27日)

2014-11-28 18:05:14 | 日記
2014年11月7日(金)、第237回新見英語サロン(山根洋子さんを囲む会・さくらんぼミニ演奏会)を開催しました(第237回新見英語サロン(山根洋子さんを囲む会・さくらんぼミニ演奏会)開催(2014年11月7日)参照)。

そのことは、11月16日に『山陽新聞』に掲載していただきましたが(第237回新見英語サロンについて『山陽新聞』で紹介される(2014年11月16日)参照)、昨日11月27日には、『備北民報』でも取り上げていただきました。



どうもありがとうございました。
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新見市立新見図書館平成26年度国際ふれあい講座のお知らせ(2014年12月6日)

2014-11-27 17:06:58 | 日記
2014年12月6日(土)14:00~15:30、新見市立新見図書館の4階視聴覚室において国際ふれあい講座「イギリス、アメリカからこんにちは!」が開催されます。

本日、同図書館の普門館長よりご紹介がありましたので、こちらにもお知らせ記事を掲載させてもらいます。

毎年恒例のこの行事、今年度の講座では、今年新見に新たに赴任されたALTのうちお二人がそれぞれの出身地やご自分の趣味などについてプレゼンテーションをしてくれます。

講師は、イギリス・ケント州出身の哲西中・新見第一中ALTのシャロット・ベストさんとアメリカ・ネバダ州出身の新見南小・刑部小ALTのアンジェラ・ジョージさんです。

アンジェラさんは得意のギター演奏も披露してくれるそうです。

私は残念ながらこの日は別の用事があり出席できませんが、とてもよい国際交流の機会です。

日本語の通訳もつきますので、お気軽に参加してください。

新見市立新見図書館の電話番号は、0867-72-2826です。
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David Taylorさんの来学(2014年11月21日・25日)

2014-11-27 16:39:50 | 日記
カナダ出身の元新見市ALTのDavid Taylorさんが新見を訪問し、2014年11月21日(金)と25日(月)の僕の授業に特別ゲストとしてお迎えしました。

Davidさんは、カナダのアルバータ州エドモントン(Edmonton, Alberta)出身。

授業では、エドモントンについてのプレゼンテーションをしてもらいました。

ちなみにエドモントンには、City of ChampionsとFestival Cityのニックネームがあります。

学生たちもDavidさんもとても楽しかったようです。


学生たちのポーズは、Davidさんがプレゼンテーション中、「いわゆる」とクォーテンションマークを表す時にカニさんのようなしぐさをしたのを真似たものです。
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国弘正雄先生逝去(2014年11月25日)

2014-11-27 00:37:21 | 日記
僕は学生時代、あらゆる手段を使って英語を貪欲に勉強しました(したつもりです)。

当時は、ラジオも英語学習の手段の一つでした(もちろん、今でも有効な手段の一つです)。

NHKの英語関係の講座はもちろん、文化放送で放送されていた『百万人の英語』も聴きました(夕方6時からの放送でした)。

学生時代のアパートは谷間にあったためかあまり受信状態がよくないこともある中、この『百万人の英語』も熱心に聴講しました。

テキストも発行されていましたので、そのテキストで予習復習も結構しっかりやっていました(このテキストは全て処分してしまいましたが、一冊でも保存しておけばよかったかもしれません…)。

その中でも、勉強になったのは、国弘正雄先生の番組でした(「國弘」と表記される場合もあります)。

国弘先生の番組は、骨のある英語の文章をどう読んでいくかの勉強になりました。

先日、a historic eventか、またはan historic eventかと題する記事を書き、その中で国弘先生のことについて少し触れましたが、これを書いたのは11月23日、奇しくも国弘先生が亡くなる2日前のことでした。

たまたまのことではありますが、因縁めいたものを感じます。

タイトルに書きましたように、その国弘正雄先生が2014年11月25日に亡くなられました。

ラジオ講座で学んだ師を恩師と呼べるかどうかわかりませんが、国弘先生の講座を聞いて、影響を受け、ご著書も何冊か読ませていただきましたので、直接的な恩師とは呼べなくても間接的な恩師と呼ばせてもらえるかもしれません。

実は、先ほど紹介した僕の直接の恩師である故・長谷川潔先生のご著書の一つ『英語は聴くだけでモノにできる』(読書案内:長谷川潔先生著『英語は聴くだけでモノにできる』(ごま書房, 1985)参照)の背表紙に長谷川先生について書かれているのが国弘正雄先生なのです。



『國弘正雄の英語をどう読むか』の(I)と(II)は、『百万人の英語』が元になった書です。

『國弘正雄の英語をどう読むか(I) 4人のエッセイにズームイン』(日本英語教育協会, 1983)


『國弘正雄の英語をどう読むか(II) 3人のエッセイにズームイン』(日本英語教育協会, 1983)

また、『アメリカ英語の婉曲語法』(エレック選書, 1974)も書かれています。


『國弘正雄の英語をどう読むか』シリーズでも、エドウィン・ライシャワー(Edwin O. Reischauer)のThe Japaneseからのエッセイも取り上げられていますが、日本人論の名著The Japaneseの翻訳も担当されています。


『ザ・ジャパニーズ 日本人』(文藝春秋, 1979)

また、大学教科書として南雲堂よりThe Japaneseを出版され、注釈をつけておられます。


The Japanese(Nan'un-do, 1980)

国弘先生の注釈で素晴らしいのは、その量と内容です。

何と、80ページ分の本文に69ページにわたる注釈をつけられています。

僕も大学教科書の注釈をつけさせてもらったことがありますが(The City is Fun(『都市の生活と文化』)(学書房, 1994)を振り返る 『20世紀を振り返る』(20th Century in Review)(桐原書店, 1995)を振り返る参照)、なかなかそうはいきません。

国弘先生の注釈は、先生がお持ちの教養があふれているという感じなのです。

国弘正雄先生の講演は一度聴講させてもらったことがあります。

それは、本学に赴任して以降の1990年代後半、TOEICの実施団体の講演会でした。

また、国弘先生にまつわるエピソードをもう一つ書かせてもらいます。

今年9月のアメリカ研修旅行の引率中、お世話になるニューパルツ在住で三島由紀夫の翻訳家でもあるAlfred Marksさんのお宅を訪問させていただきました(アメリカ研修旅行(2014年9月19日)参照)。

Marksさんは、日本語で書かれた書籍も沢山お持ちなのですが、ご高齢のため、奥様も少しでも蔵書整理をされたいとのことで、日本語の本棚からあなたに役立つ本があったらぜひ持って行ってくださいと言われました。

興味深い本もたくさんありましたが、あまりたくさんいただくのも気が引けますし、帰国の際の重量オーバーになってしまいますので、私は一冊だけいただくことにしました。

そこで、選ばせてもらったのも、なんと國弘正雄先生編著の『英語ハンドブック』(パナジアン, 1973)だったのです。



國弘正雄先生のご冥福をお祈りいたします。

今頃、天国で長谷川潔先生やEdwin Reischauer氏とも再会されているのでしょうか。

ちなみに、新見公立大学・短期大学図書館(新見市学術交流センター図書館)には國弘正雄先生の本が8冊所蔵されています(蔵書検索の際は、「國弘正雄」と「国弘正雄」の両方で検索してみてください)。
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読書案内:長谷川潔先生著『英語は聴くだけでモノにできる』(ごま書房, 1985)

2014-11-26 22:51:50 | 日記
このたび、岡山県高等学校教育研究会英語部会秋季研究大会での分科会「学習意欲を高める授業の工夫」で指導助言者を勤めました(岡山県高等学校教育研究会英語部会秋季研究大会で指導助言者を務める(2014年11月18日)参照)。

「学習意欲を高める」ということについて考えてみるため、自分が学生時代に学習意欲を高めてくれた本を読み直してみました。

これは、大学・大学院の恩師のお一人、故・長谷川潔先生のご著書『英語は聴くだけでモノにできる』(ごま書房, 1985)です。



出版から30年近くたつので、技術的なことについては古くなってしまっていますが、今、読み直してみてもいろいろと参考になることが書かれていました。

この本を読ませていただき感化を受けた私は、長谷川先生にサインをしてもらいました。



長谷川先生には、同じ「キヨシ」としてかわいがっていただきました。

大学院在籍中には院生を食事に連れて行ってくださったこともありました。

また、学研GICで教える仕事もご紹介いただき、その仕事は、奨学金とアルバイトで生活していた私の大学院時代を財政的に大きく助けてくれましたし、個別指導と一斉授業で教える練習の場にもなりました。

そして、大学院終了後も様々な形でご指導いただき、長谷川先生が編集者のお一人であった『ニュープロシード英和辞典』(福武書店(現ベネッセコーポレーション), 1994)の執筆のお手伝いもさせていただきました(英和辞典の紹介参照)。

先生が亡くなられた時(2009年2月23日に81歳でご逝去)には、横浜の教会で行われたお別れの会にも参列させていただきました。

この本は、新見公立大学・短期大学図書館(新見市学術交流センター図書館)にも入れてもらっています。

英語は聴くだけでモノにできる /  長谷川潔著

よろしければ、お読みください。

日本人の英語の記事でも長谷川先生のご著書に少し触れています。
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第241回新見英語サロン(ケニアスタディツアー参加学生による報告会)のお知らせ(2014年11月28日)

2014-11-26 22:10:13 | 日記
11月28日(金)、18:30から新見市学術交流センター交流ホールにおいて、この夏、ケニアスタディツアーに参加した学生たちによる報告会を第241回新見英語サロンとして開催します。

このケニアスタディツアーは大学を超えたスタディツアーで、複数の大学からの学生たちがケニアのマサイ族のお宅でのホームステイを含む研修を行うものです。

本学の学生も以前より参加させてもらっています。

新見英語サロンでもこれまで報告をしてもらっています。

これまでのケニアスタディツアーの報告については、以下をご覧ください。
第111回新見英語サロン開催(ケニアスタディツアー報告)
第139回新見英語サロン報告
第197回新見英語サロン報告(2013年10月24日)
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高梁市郷土資料館見学(2014年11月16日)

2014-11-26 00:24:48 | 旅行
高梁市立高梁中央図書館での調査を終え(高梁市立高梁中央図書館にて調査(2014年11月16日)参照)、隣にある高梁市郷土資料館の見学をしました。





この建物自体が、1904年に建てられた尋常小学校の校舎であり、郷土資料と言えます。

館内に展示されているものも、この規模の資料館としては(失礼!)、とても充実しています。

本学では、特に地域福祉学科の学生たちは将来、高齢者を相手とする仕事に就くわけですので、昔の生活文化を知っておくのはとても大切なことです。

その意味では、ぜひ、この資料館は訪問する価値があると思います

もちろん、看護学科、幼児教育学科の学生たちも、ぜひ訪問してみてください。

息子も小学生なりに、いろいろなことを感じながら見学していたようです。

資料館の前には、高梁ゆかりの山田方谷像が立っております。

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高梁市立高梁中央図書館にて調査(2014年11月16日)

2014-11-26 00:10:05 | 旅行
2014年11月18日(火)に実施される岡山県高等学校教育研究会英語部会で指導助言を担当する(岡山県高等学校教育研究会英語部会秋季研究大会で指導助言者を務める(2014年11月18日)参照)ための準備として、11月16日(日)、高梁市立高梁中央図書館に現在、高等学校で使用されている教科書を調べに行きました。

週末に本を読んで、一言感想を書く宿題が出ている息子を誘っての図書館での調べ学習です。





この図書館は、車で行く場合、駐車場が少ないのがデメリットではあるのですが、中学校や高等学校の各教科の教科書を閲覧できることがメリットです。

息子の宿題も終わり、僕の調べものも完了し、親子で充実した時間を過ごすことができました。
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第240回新見英語サロン(2014年新見市国際交流協会英語講座第8回)開催のお知らせ(2014年11月25日)

2014-11-24 23:49:21 | 日記

2014年11月25日(火)、第240回新見英語サロン(2014年新見市国際交流協会英語講座第8回)を18時30分より開催いたします。

場所は、いつもの新見市学術交流センターの交流ホールとなります。

今回のテーマは、仕事(work)です。

現役でお勤めの方も、退職された方も、お仕事について語ることは多いと思います。

専業主婦(主夫)や学生も、立派なお仕事です。

皆さんで、お仕事についての英会話を練習しましょう。
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岡山県高等学校教育研究会英語部会秋季研究大会で指導助言者を務める(2014年11月18日)

2014-11-24 12:57:07 | 日記
2014年11月18日(火)、新見高等学校南校地で開催された岡山県高等学校教育研究会英語部会秋季研究大会に参加させていただきました。
(大会要綱)
(分科会のテーマと担当者)

午後開かれた分科会「学習意欲を高める授業の工夫」での指導助言者を依頼されたからです。

分科会では、最初3校3名の先生方から各校の事例報告がありました。

それらの報告についての講評と自分が普段行っている授業での工夫などについてお話しさせていただきました。

今回お話をした内容は、普段、自分が教えながら感じている以下のような考えに大体基づいています。

教育というものは、乱暴に例えれば釣りと同じで、いろんな魚がいる中で、このエサですべての魚が釣れるというエサはない。
いろんなエサでいろんな魚を釣っていかなければならない。
多様な生徒(僕の場合は「学生」ですが、以下同様)に基本的に一人で教えるのは難しい。
例えば50人の生徒が教室にいたら、50通りの目的・興味・能力・性格・学習法などを持った生徒がいるということである。
実は本日の研修も同様で、先生方は「英語教員」であるという共通項はお持ちだが、先生方それぞれ異なった要素や環境を持っているので、ここにいらっしゃる全ての皆さんが全部役に立つという話はできない。私がこれからする話の中で、皆さんそれぞれに合った、あるいは役に立つことが1つか2つはあるといいなあと思って話をするので、ご自身で役立つことを見つけていただき持ち帰っていただければ幸いである。
授業という教室内の活動をいかに空間や時間を超えて、他教科とのつながり、教室外(学校活動)とのつながり、学校外(社会)とのつながり、そして卒業後とのつながりを持たせることができるか

自分の学習意欲を高める授業の工夫としては以下のようなことを話しました。

○講義ノート⇔授業内容⇔ブログ の融合(パワーポイントを使う教員が増える中、紙のプリントにこだわる)(違うエサで釣る) ブログへ誘導→何かの刺激になれば…
○「ちなみに」話(必ず興味を持って聞いてくれる学生がいると信じて)
○海外で集めた「おみやげ」類の披露(自分の足で稼いだ資料は、インターネット等で手軽に入手した資料より説得力がある)(同じく、自分の訪問時・交流時の体験談、友人の話などは、インターネットやテレビで入手した情報より強力)
○教科書(授業)内容からの展開(他教科や社会とのつながりを持たせる)(他教科の教科書ものぞいてみるくらいの余裕が欲しい)
○学生の専攻との関連を持たせる(動機づけにつながる)
○必要な場合の個別指導(進学・就職・外部試験対策・留学準備等)
○とにかく教材研究を徹底的に行う+幅広くいろいろなところから情報収集を行う(読書・新聞・SNS・国際交流・インターネットなど)

また現ALTのみならず、元ALTの活用(海外からの直接の情報源)などについても述べました。

まだまだ言わせてもらいたいことはありましたが、与えられた時間でこのような内容を話しました。

以前2007年に、第40回岡山県私学教育研修会での第4部会(国際理解)で指導助言者を勤めさせていただいたことがありますが、岡山県高等学校教育研究会英語部会への参加は今回が初めてでした。

先生方が熱心に研鑽を重ねられている様子に感銘と刺激を受けました。

この度は、岡山県高等学校教育研究会英語部会の先生方、お招きをいただきましてありがとうございました。
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