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甲府市の市民レポーターがこうふの話題をお届け!

第49回藤村学校に行ってきました♪

2023-04-24 15:21:43 | 紹介

〜本と歩こう(46)〜


こんにちは。市民レポーターの 杉浦玲子 (すぎうら れいこ)です。

今回は3月13日(月)に行われた第49回藤村学校講座のご報告です♪

今回の講座は2部構成で行われました。

①「切手に描かれた甲州」

②「門守信仰と山崎方代」

第1部講師の中川清さん

甲府郵趣会の会報担当でもある中川さん。長年の趣味である切手収集をライフワークの一つとして、切手の楽しさや収集方法を伝える活動をされています。

はじめに、会場である「藤村記念館」「旧睦沢学校校舎」として、1983年2月15日に60円切手(近代洋風建築シリーズ第7集)で発行されたことを紹介。

切手・はがきの歴史にふれ、甲州ゆかりの人物・風景・芸術などの切手、各地の名所や特産品を描いた郵便印など、バラエティ豊かにご紹介いただきました。

『甲府郵趣』にご興味のある方は、ぜひネットで検索してみてくださいね

休憩をはさんで第2部へ。

講師は植松光弘さん

 

私設郷土資料館「奈麻余美(なまよみ)文庫」主宰でもある植松さんは、歌人・山崎方代(ほうだい)の作品研究や朗読会もされています。

玄関にイワシの頭やヒイラギの葉を飾り、疫病神を退散させる「門守(かどもり)信仰」

近年の山梨県では「ヨゲンノトリ」のお札が好例でしょうか。

かつて全国から甲州でも盛んにおこなわれ、方代の生まれ育った右左口村でもおなじみの風習でした。

植松さんは、そのような門守信仰の風習を基にした、方代の歌が多数詠まれていることを紹介。

「留守と言う札をかえすと留守であるそしていつでも留守の方代」

この札が功を奏して、押し売りも借金取りも退散したとか。

方代は次々と奇妙な「お札」を吊るします。

 

「封のまま女の手紙を束にして、軒に吊るして暮らしている」

人生の終盤は、鎌倉の住居小屋「方代艸庵」で過ごした方代

きっと、その出入口には得体のしれないものがぶら下がって…。

歌と酒に生き、多くの人に愛された方代の人となりや暮らしぶりが伺えて、興味深いひとときでした。

 

本と歩こう(46

『方代さん』

湯川晃敏写真

BeeBooks

光村印刷株式会社

1997年発行

著者親族の許諾を得て書影を使用しています

 

―「生き放題死に放題」―

そんな父の願いで名づけられた、甲府市(右左口村)出身の歌人・山崎方代

戦争で右目を失明。生還後は放浪生活に入り、姉の死で天涯孤独に。

若年より創作した短歌が認められ、58歳のとき、支援者の厚意により鎌倉へ転居。

本書には、方代63歳の夏から晩年までの写真が収録されています。

湯川晃敏氏のカメラの前で見せた、「方代さん」の素顔の数々。

撮影者と被写体という関係を超えて、二人の深い友情と信頼でつくられた、魅力的な写真集です。

 

―取材へのご協力、ありがとうございました―

 

 


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