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甲府市の市民レポーターがこうふの話題をお届け!

南の大和郡山市と北の甲府との史談往来

2012-07-20 10:05:00 | 文化
 奈良県大和郡山市と甲州・甲府市との自然・歴史遺産の共通性

市民レポーターの内藤です。
甲府市広報誌の平成24年4月号の「姉妹都市提携20周年・大和郡山市」を読んだ市民グループの方に、
「大和郡山市と甲府市との交流事業で両市の自然・人文交流資料を深く知りたい。」と言われ、
同感した私は、今回このことをブログでお伝えしたいと思います。

≪大和郡山市と甲府市の共通した自然環境と歴史交流≫
大和郡山市は人口約6万人の歴史ある城下町です。
この街に甲州と類似した自然環境と人文的資料があることに驚きます。

それは江戸時代に甲府城から幕令で奈良大和郡山城主に転勤した
甲府城主・柳澤吉里の諸種の施策があったからです。

甲府盆地と自然環境が類似していることに気づいた吉里城主は、
甲府盆地の自然遺産の8つの類似遺産を大和郡山八景として指定して観光目的に使用したのです。

大和郡山八景・・・ 「三輪山花」、「西大寺古柳」、「伊駒山郭公」、「伏見里鹿」、
               「益田池月」、「竜田川紅葉」、「秋篠時雨」、「初瀬山雪」

また甲州八珍果として有名なブドウ、桃などを
大和郡山地区に特産品として栽培させたりした(大和郡山八珍果)うえに、
「積玉和歌集」等の和歌や絵画・書道史蹟を甲州に準じて流行させたのです。

これらの歴史的遺産は現在も大和郡山城境内にある
柳澤文庫(柳澤一族が残した史蹟資料)に見られます。

≪大和郡山市・史蹟解説盤に見られる「甲州(山梨県)」≫


甲府城主から大和郡山城主に移封した柳澤吉保公を祭神とした柳澤神社の解説盤 

甲府市と姉妹都市関係を結んでいる大和郡山市には
甲州武田一族関係の史蹟が幾つかあります。

その一つは「永慶寺山門」でしょう

柳澤吉里が国替えで奈良に赴任するに当たって、
甲州に建てた永慶寺を奈良に移築した山門が国の史蹟として保存されています

また、大和郡山市の金魚産業は日本一であることは知られています。
この金魚は甲州から赴任した柳澤吉保が広めたことはご存じですか

ご存じない方は、『ふるさと大和郡山歴史事典』や『甲府市羽黒地区文化協会・20周年誌』の中の
「甲府市と姉妹都市大和郡山市との観光と武田衆遺伝子の生涯学習」を参照してみてください。

≪南から北へ、北から南への史談往来と観光≫
甲府市と大和郡山市との姉妹都市関係交流が定着していることは喜ばしいことです

私が訪れた大和郡山市市役所の受付入口に、
甲府市から送られた甲州産水晶の大標本が展示してあり、感激しました


大和郡山市市役所庁舎入口に見られる甲府市から寄贈した大水晶。


大和郡山城内にある甲州出身城主・柳澤一族を祭っている「柳澤神社」。


柳澤神社(大和郡山)祭神碑に「甲府」と明記されています。 

また大和郡山城内に桜が満開の4月初旬は、
甲州出身・柳澤一族の柳澤神社が観光客で盛会でしたが、
山梨ナンバーの車が全然無いので、観光客の大半は地域地元民のみだろうと思われました

しかし、その後、市立図書館で1月に行われた両市の児童・生徒の記念絵画展で、
甲府市招待の大和郡山の子ども達が賑やかに散策している姿を見て、
両市交流の実情がわかりました

甲府市には日本一の宝飾産業や果樹産業、
武田一族の歴史史蹟の紹介をこれまで以上にして欲しいと感じた次第です。

 


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