和歌山での3日目。
実家から谷瀬の吊り橋には、最短ルートである国道480号線→県道53号線(高野天川線)→国道168号線を使いました。
そして帰り道は国道168号線で五條市に出て国道24号線を使うことにしました。
(興味のある方は地図で確認してみてください)
帰り道に五條経由にしたのには理由があります。
その理由とは「(国鉄)阪本線」の廃線跡めぐりです。
正確に言えば、阪本線は工事中のまま開業が断念されたいわゆる「未成線」なので、「廃線跡」とは呼べないのですが。
阪本線については、こちら(Wikipedia:五新線)を参考にしてください。
昨年も今回と同じ経路で谷瀬の吊り橋に行き、帰りも国道168号線で五條経由で戻ったのですが、その際に工事の痕跡を見つけていたのです。
昨年は写真1枚撮ることができなかったので、今回、一人ででも現地に来ようと思っていました。
そんなわけで、家族で吊り橋に行くという話しになったので、「その2」で書いたように「ラッキー」と思ったわけです。
前置きが長くなりました。
谷瀬の吊り橋から国道168号線で五條に向かう途中、阪本(五條市大塔町)付近にちょっと違和感のある「穴」があります。
(穴の場所はこのあたり。)
写真1. 穴です
近づいてみると・・・・
写真2. 「宇宙の謎に挑む」
もうお気づきかと思いますが、阪本線が通る予定だったトンネルです。
今は、「大阪大学核物理研究センター地下観測所『大塔コスモ観測所』」として使用されています。
トンネルを背に終点「阪本」方面を撮ったのが次の写真(写真3)です。
写真3. トンネル出口から延長線上を見る
五條に向かっているわけですが、500m程吊り橋方面に戻ったとこに現在の「阪本」バス停があります。
写真4. 「阪本」バス停
ちょうど大和八木行きのバスがやってきました。
写真5. 特急・大和八木行き(新宮発)
このバス、実は日本一距離の長い路線バスなんです。
(奈良交通:八木新宮バス)
五條~新宮間はかつての五新線のルートをなぞるように国道168号線を走ります。
阪本付近での観察を終え、国道168号線を再び五條方面に向かいます。
道路は阪本付近から天辻峠を越えていくのですが、阪本線では全長5000m超の天辻トンネルと2000m超の立川渡トンネルで潜り抜けていく予定でした。
このうち立川渡トンネルはループトンネルで計画されていました。
小学生の頃、地図帳にも「建設中」として阪本線が描かれていました。ループ線もしっかり描かれていたことを覚えています。
もし開通していれば、「国鉄で」もっとも新しいループ線になっていたはずです。
ループ線の経由地は国道から離れているのでトンネルの出口なども確認できません。
次に国道と関わるのは、西野地区(五條市西吉野町)付近です。
国道を跨ぐように色鮮やかな鉄橋が架かっています。
「宗川橋梁」と言うそうです。
写真6. 宗川橋梁
宗川橋梁の阪本側は国道を跨いですぐにトンネルです。
写真7. 国道168号線を跨いで西野トンネルに入る
今、列車が来ても違和感はありませんよね。
(宗川橋梁はこのあたり。)
西野からは阪本線は国道に平行して五条駅に向かいますが、やはりトンネルのためにその姿はほとんど見ることができません。
次は、城戸(五條市西吉野町)付近です。
ここには阪本線の路盤につながるアプローチ道があります。
写真8. アプローチ道がある!
アプローチ道を見てみます。
写真9. 頭の上が阪本線
看板には「路線バスが通行しますので・・・・」と書かれています。
ご存知の方もいると思いますが、ここ(城戸)から五条駅(の手前)までは阪本線の完成した路盤を路線バス専用道として路線バスが走っています。
このアプローチ道はそのバスのためのものです。
写真10. アプローチ道の上から
アプローチを登ってみます。もちろん「歩いて」ですよ。
写真11. アプローチ道の上は駐車場
資料によれば、この場所は駐車場になっているそうです。
それを裏付けるように駐車マスが書かれています。
駐車場の奥に見えるトンネルは城戸トンネルです。
(写真10と写真11は阪本方面を見ています。)
アプローチ道を登りきったところはバス停です。
バスが転回できるようになっています。
写真12. 五条駅方面を見る
バス停には「駅舎」があります。
ここはかつて国鉄バスの「城戸駅」だった場所です。
写真13. 旧「城戸駅」・・・
写真14. 現「専用道城戸」停留所
(城戸駅はこのあたり。)
「阪本線の線路(?)」は城戸の先、和歌山線・五条駅近くまで続いており、バス専用道として活用されています。
この先はトンネルも少なく、国道からも良く見えます。
今回は家族が一緒だったことや時間の制約があって阪本~城戸間だけの視察になってしまいました。
次回は「一人で(笑)」じっくりと観察しに来ようと思っています。
新宮までのバス(五条~新宮間 所要時間約5時間10分)にも乗ってみたいですね。
参考資料:
「鉄道未成線を歩く(国鉄編)」森口誠之著(JTBキャンブック)
実家から谷瀬の吊り橋には、最短ルートである国道480号線→県道53号線(高野天川線)→国道168号線を使いました。
そして帰り道は国道168号線で五條市に出て国道24号線を使うことにしました。
(興味のある方は地図で確認してみてください)
帰り道に五條経由にしたのには理由があります。
その理由とは「(国鉄)阪本線」の廃線跡めぐりです。
正確に言えば、阪本線は工事中のまま開業が断念されたいわゆる「未成線」なので、「廃線跡」とは呼べないのですが。
阪本線については、こちら(Wikipedia:五新線)を参考にしてください。
昨年も今回と同じ経路で谷瀬の吊り橋に行き、帰りも国道168号線で五條経由で戻ったのですが、その際に工事の痕跡を見つけていたのです。
昨年は写真1枚撮ることができなかったので、今回、一人ででも現地に来ようと思っていました。
そんなわけで、家族で吊り橋に行くという話しになったので、「その2」で書いたように「ラッキー」と思ったわけです。
前置きが長くなりました。
谷瀬の吊り橋から国道168号線で五條に向かう途中、阪本(五條市大塔町)付近にちょっと違和感のある「穴」があります。
(穴の場所はこのあたり。)
写真1. 穴です
近づいてみると・・・・
写真2. 「宇宙の謎に挑む」
もうお気づきかと思いますが、阪本線が通る予定だったトンネルです。
今は、「大阪大学核物理研究センター地下観測所『大塔コスモ観測所』」として使用されています。
トンネルを背に終点「阪本」方面を撮ったのが次の写真(写真3)です。
写真3. トンネル出口から延長線上を見る
五條に向かっているわけですが、500m程吊り橋方面に戻ったとこに現在の「阪本」バス停があります。
写真4. 「阪本」バス停
ちょうど大和八木行きのバスがやってきました。
写真5. 特急・大和八木行き(新宮発)
このバス、実は日本一距離の長い路線バスなんです。
(奈良交通:八木新宮バス)
五條~新宮間はかつての五新線のルートをなぞるように国道168号線を走ります。
阪本付近での観察を終え、国道168号線を再び五條方面に向かいます。
道路は阪本付近から天辻峠を越えていくのですが、阪本線では全長5000m超の天辻トンネルと2000m超の立川渡トンネルで潜り抜けていく予定でした。
このうち立川渡トンネルはループトンネルで計画されていました。
小学生の頃、地図帳にも「建設中」として阪本線が描かれていました。ループ線もしっかり描かれていたことを覚えています。
もし開通していれば、「国鉄で」もっとも新しいループ線になっていたはずです。
ループ線の経由地は国道から離れているのでトンネルの出口なども確認できません。
次に国道と関わるのは、西野地区(五條市西吉野町)付近です。
国道を跨ぐように色鮮やかな鉄橋が架かっています。
「宗川橋梁」と言うそうです。
写真6. 宗川橋梁
宗川橋梁の阪本側は国道を跨いですぐにトンネルです。
写真7. 国道168号線を跨いで西野トンネルに入る
今、列車が来ても違和感はありませんよね。
(宗川橋梁はこのあたり。)
西野からは阪本線は国道に平行して五条駅に向かいますが、やはりトンネルのためにその姿はほとんど見ることができません。
次は、城戸(五條市西吉野町)付近です。
ここには阪本線の路盤につながるアプローチ道があります。
写真8. アプローチ道がある!
アプローチ道を見てみます。
写真9. 頭の上が阪本線
看板には「路線バスが通行しますので・・・・」と書かれています。
ご存知の方もいると思いますが、ここ(城戸)から五条駅(の手前)までは阪本線の完成した路盤を路線バス専用道として路線バスが走っています。
このアプローチ道はそのバスのためのものです。
写真10. アプローチ道の上から
アプローチを登ってみます。もちろん「歩いて」ですよ。
写真11. アプローチ道の上は駐車場
資料によれば、この場所は駐車場になっているそうです。
それを裏付けるように駐車マスが書かれています。
駐車場の奥に見えるトンネルは城戸トンネルです。
(写真10と写真11は阪本方面を見ています。)
アプローチ道を登りきったところはバス停です。
バスが転回できるようになっています。
写真12. 五条駅方面を見る
バス停には「駅舎」があります。
ここはかつて国鉄バスの「城戸駅」だった場所です。
写真13. 旧「城戸駅」・・・
写真14. 現「専用道城戸」停留所
(城戸駅はこのあたり。)
「阪本線の線路(?)」は城戸の先、和歌山線・五条駅近くまで続いており、バス専用道として活用されています。
この先はトンネルも少なく、国道からも良く見えます。
今回は家族が一緒だったことや時間の制約があって阪本~城戸間だけの視察になってしまいました。
次回は「一人で(笑)」じっくりと観察しに来ようと思っています。
新宮までのバス(五条~新宮間 所要時間約5時間10分)にも乗ってみたいですね。
参考資料:
「鉄道未成線を歩く(国鉄編)」森口誠之著(JTBキャンブック)
当時は奈良を朝2本でて、午後に2本到着するダイヤで、他にも湯の峰温泉発着なんかもありました。
八木~高田は特急接続と共に、路線免許維持も兼ねております。郡山市南部の車庫から八木までは、バスが走らなくなってしまいました。
十津川村は日本一広い村としても有名ですね。
北海道への移住はおっしゃる通りで、北海道の新十津川町は旧十津川町民が開拓したとのことです。
阪本線には近鉄も(鉄道で)乗り入れる計画もあったようですが、それも路線免許の確保の意図があったとか。
> 70年代は奈良(大仏前)から運転されていました。
奈良から新宮までとなると「乗りで」もあったでしょうね。
当時は道も悪かったでしょうし。
当時はともかく、今、八木・新宮間は一人のドライバーが通しで運転しているのでしょうか。
私はバスは直通、ドライバーは途中折り返しだと思っているのですが。