カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

大統領選を日本でもやってみたいもんだね

2012-11-09 | 時事

 米国大統領選ではオバマさんの再選が決まった。結果的に大差ということだが、皆さんも知っている通り得票数で大差ということではない。各州の選挙人の数は人口によって割り当てられており、勝った方がその選挙人の数を独占できる。近年ではアル・ゴアの方が得票数が多かったにもかかわらずW・ブッシュが勝った例もある。つまりよく分かりにくいが、やはりそれなりに接戦だったのは間違い無いらしい。
 ようするに米国大統領選というのは、素直にみると随分不公平な選挙なのだが、もともと州というのは極めて国に近いものである所為でこうなるらしい。州ごとの意思というもののより合わせだから、不公平でも仕方がないということなんだろう。アメリカがひとつの国のように思っていると不公平だが、ヨーロッパみたいにいろんな国の寄せ集めの選挙ということなら、少しは分かりやすいかもしれない。そう考えると大統領というのが特殊なポストというのも、さらに理解されやすいのではないか。まあ、当たり前だが、日本の政党政治とはかなり違うようだ。
 とはいえ、やはり州によっては、最初から共和党でゆるぎないところとか、逆に民主党でゆるぎないところというのがあるらしい。そういうところはどんな選挙戦をしても、ほとんど何も変わりない。だから毎回話題になるようなフロリダのようなどっちつかずの州の得票が、大統領選を占うカギになるということだ。
 そうすると、考えようによっては、少しだけ日本の不公平に似ているところがあるということにも気付かされる。それは一票の格差問題である。最高裁判所から違憲状態という判決も受けている訳だが、いまだに改善されていない。人口の差があるので、必ずしも完全に同じ一票にすることはむつかしいのは分かるが、やはりそれは正確な国民の意思を反映させるということにはならないとは考えられる。都市部の人間の考えと田舎の人間の考えが違うとしたら、現在は田舎の住人の意見が政治に反映されやすくなっているということになる。それもこれはさらに考えると分かることだが、田舎に住む高齢者の意見がいちばん強いということでもあるのだ。
 米国の大統領選挙にも、ひょっとするとその様な日本的な政策決定の不公平というものが存在するのかもしれない。もちろん、公平性というのは完全に一致させることは不可能かもしれない。それでもそういうことを無視していつまでも不公平な政策ばかりやっていると、国が立ち行かなくなることは同じだろうと思われる。オバマさんには頑張っていただくしかないが(米国の影響を日本が受けることは明確だ)、このような構図で、本当に望まれる政策を実行できるのかは、それなりに疑問ではある。まあ、他所の国よりまずは自国の事を何とかしてほしいものではあるのだけれど…。


 追記: 聞くところによると米国の一票の格差は、最大70倍もある場合があるんだとか。驚いたね、まったく。米国ってほんとに不思議な国だよ。
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