瀬戸際の暇人

今年も休みがちな予定(汗)

歌え!!アニソン!!~キャッツ・アイ2~

2009年02月24日 21時31分57秒 | アニソン
――良い子は寝る時間です。(夜7時なのに)




――ツツツツツズズズズズズズズズズンッ♪

パァ~~~♪パパパァ~~~♪パァ~~~♪パパパァ~~~♪

パパパァ~~~♪パパパァ~~~♪

「ワッチュセイ…!アイ…セイテイケアブディス…!」

アイニードゥセィリンギン♪ ユアラァーーーヴ♪

アイニードゥセィリンギン♪ ユアフィ~~~リング♪

ユーニーミーセィリンウィズ♪ マイタァーーーイム♪

ユーニーミーセィリンウィズ♪ マイラ~~~ァイフ♪

混っじりぃ…♪ 合う~~~ロンサンドリーーーィム♪
(フーーーー…♪  ウーーーー…♪)

(ドリーーーィム♪)

「ユアマイドリーム…!インマイピロー……アッ…」

――ジャカジャンッジャカジャンッジャカジャンッジャカジャンッ…♪

シグナルに…♪ うっつるぅ♪ 昨日…♪ ヘヴィーディズ…♪

独りぼぉっち歩くぅ♪ ブラゥンアイズ♪

何時も誰かを捜してぇ~♪

今日まで…♪ 今日からっ♪ 生れぇ…♪ 変ぁるぅ~♪
(ウーーー…♪  ウーーーー…♪ ウーーーーー…♪)

ハートォのTVジグザァグのっ♪ 躊躇いはぁ~~デリンジャーーーー♪
(ウーーー…♪ ウーーーーー…♪   ウーーーー…♪  アーーーーーーーーー♪)

混線っ♪ してるねぇ~♪

誰でもっ♪ ほんとのぉ~♪

愛にはっ♪ 不慣れなぁ~♪

獣っ♪ のよぉ~にぃ♪ 震えるわぁ~~~~~~♪

――ジャ・ジャ・ジャ・ジャンッ♪

アイニードゥセィリンギン♪ ユアラァーーーヴ♪

アイニードゥセィリンギン♪ ユアフィ~~~リング♪
                     (セイリンユアフィ~~~リング♪)

ユーニーミーセィリンウィズ♪ マイタァーーーイム♪

ユーニーミーセィリンウィズ♪ マイラ~~~ァイフ♪
                      (アイセイリンラ~~~ァイフ♪)

魅ぃ~かれぇ♪ 合う~~~ロンサンドリーーーィム♪
(フーーーーー…♪ ウーーーーー…♪)

――ズズジャンッ♪ズズジャンッ♪ズズジャンッ♪ズズジャンッ♪ズズジャンッ♪ズズジャンッ♪
      「ハッ…       ハッ…!     ハッ…!    ハッ…!!  ハッ…!! ハッ…!!!」

ズーーン…♪ズーーン…♪ズーーン…♪ズーーン…♪

――パッパァ~パパッ♪




1984年10/8~1985年7/8迄日本TV系で放送、東京ムービー新社が制作したTVアニメ。
1983年7/11~1984年3/26迄同時間帯で放送していた第1期の続作に当る。
ちなみに第1期と第2期とのブランク(1984年4/9~9/24)には『ガラスの仮面』が放送されていた。
約半年間のブランクを空けて放送した理由は未だに謎…原作に話が追い着いたからってのが最も考えられるけど、ウィキの情報によれば最初から『ガラスの仮面』と交互に放送予定だったらしい。
つまりこんな風か…キャッツアイ→ガラスの仮面→キャッツアイ→ガラスの仮面。
生憎評判今一だった為『ガラスの仮面』第2期は放送されずに終ったんですが。
本当、何で半年間ブランク空けたんだろ?
原作に追い着いたから空けたにしたって、半年位じゃ大してネタ貯まらんだろうに。
てゆーか『キャッツアイ』が放送してた日テレ月曜夜7時台って、遡れば昔から短命に終ってる番組ばっかなんすよ。
ルパン三世セカンド以降、長期続いた番組は金田一少年と犬夜叉位で、この2番組にしても最後は打ち切り喰らい、尻切れトンボに終ってたりする。(原作連載があまりに長くやってたから仕方ない気もするけど…)
この枠で円満に最終回を迎えられたアニメ、自分は『ルパン2』と『キャプテン』しか思い当たらない…。
アニメ番組にとっちゃ「戦慄の枠」と呼べるかも。
今そこに『コナン』が入ってるんだよね……無事終えられれば良いなぁ~~。(笑)

閑話休題、『キャッツアイ』に話を戻して――

原作は北条司氏が週刊少年ジャンプ1981年40号~1984年44号迄連載していた漫画。
氏にとってメジャーの足掛りとなった記念作である。


――美術品を専門に盗む怪盗「キャッツアイ」、その正体は大胆にも犬鳴警察署の前で、同じ名前の喫茶店を切り盛りする美人3姉妹だった。
冷静沈着頭脳明晰な長女「来生泪」、スポーツ万能の次女「来生瞳」、メカ弄りの得意な「来生愛」…夜が更ければ3人はセクシーなレオタードに身を包み、警察の張り巡らした網を掻い潜って華麗な盗みを魅せる。
だがその真実を知る者は殆ど無く、犬鳴警察署の若い刑事「内海俊夫」は、キャッツアイの逮捕に失敗し上司に怒鳴られる度に、来店して愚痴を零しにやって来る。
皮肉にも次女の瞳と彼とは恋人同士だった。
瞳は俊夫を欺き盗みを続けてる事を後ろめたく思うも、密かに追われるスリルを楽しんでも居る。
それに3姉妹が盗みを繰り返しているのには理由が有った。
彼女らの獲物は「ミケール・ハインツ」と言う、ドイツから日本に帰化した画家関りの物ばかり。
この人物と3姉妹との接点、それは――


第1期放送時は原作ネタが豊富に有ったんで、基本的に原作通りの展開だったんだけど、第2期は直ぐに追い着いちゃってネタが枯渇、結果アニメのオリジナル話が急激に増えました。(だから半年位じゃネタ貯まらんと…)
それ自体は特に文句無いし、展開読めない分楽しめたりもしたんすが、原作で途中からレギュラーになったキャラが軒並み登場しないのは残念に感じたです。
特に「ねずみ」こと神谷真人、原作では「キャッツアイ」に(偶に)協力する怪盗として登場、軽い女好きのキャラが面白くて好きだっただけに不満だった。
オリキャラやオリ展開は面白ければ気にならない、けど原作ではレギュラーなキャラが登場しないのは地味にへこむんだよ。(汗)
『めぞん』で挙げれば二階堂君とか(映画では登場したが)、『らんま』で挙げれば五寸釘君とか(途中から登場したが)。
結果キャラ同士のコミカルな掛け合いが失われ、2期は非常に冷めた印象が持てた。
まさかと思うがキャラが増えて作画が大変になるのを危ぶんだとか?それ以前にキャラデザ起すのが面倒だったとか?(汗)
登場しなかったキャラ全員、放送上不味いキャラって訳でも無かったのに…強いて言えばロリコン刑事くらい?
一体何故4人も登場させなかったのか、未だに凄く気になってるのでした。

1期と2期ではスタッフもかなり変り、色々と方針の違いを感じられた。
2期のチーフディレクターを務めて居られたのはこだま兼嗣氏、後に『シティハンター』・『名探偵コナン』を監督された方です。
思い起すに『シティハンター』の時も、原作では後に続く人間ドラマをばっさり切り捨ててたような。
基本1話完結に纏める為に、キャラ関係を複雑にしないという、方針を立ててたのかもしれない。

紹介が遅れたけどOPタイトルは『デリンジャー』、作詞は三浦徳子氏、作曲は佐藤健氏、編曲は新川博歌氏、歌ってるのは刀根麻理子氏。
1期の主題歌『CAT'S EYE』が予想もしない大ヒット、二匹目のドジョウを狙い同じ路線の主題歌を発表するも、生憎これはヒットしなかったらしい。
アップテンポの良い歌なんですけどね、歌ってる人も巧いし。
恐らく理由は周囲の変化に有るんじゃと…『CAT'S EYE』がヒットした時、他アニメ番組も倣って、似た傾向の主題歌を作り出したんですよ。
結果この頃のアニメソングは皆『CAT'S EYE』みたく、英語歌詞を多用したテンポの速い歌ばっかになったという。
んでバックに歌詞カードには無い英語台詞や英語コーラスが流れるという。(笑)
「耳を澄ませど『CAT'S EYE』しか聴こえて来ない」と某雑誌で揶揄されてた時は笑った。
つまり2期主題歌は既に斬新でなくなってしまってたと…いやはやブームとは極端で恐ろしいもので御座いますな。
エアロビクスダンスも何時の間にか流行廃れてたしね。

そんなこんなで歌は特に評判呼ばなかったけど、映像は未だに語り草にされている。
「瞳さんの独りポルノ」とか「アダルトシアター」とか「セクシーピンナップ」だとか、兎に角激ヤバイ。
とても親と一緒には観られない(いや観てたけど)、その衝撃の映像はようつべから。(→http://www.youtube.com/watch?v=Kf1M1dVmciw)
スタッフが何を目論みこんな映像を流したのか…それは解明される事の無いミステリーナイル。




参考)…ウィキペディア、東京ムービー公式サイト。




【私信】

S条さん…「エリア88」は自分も好きで記事上げたかったんすが、残念ながらカセットテープに入れてないんで出来ません。
御期待に応えられず済みませぬ。(←大袈裟な)
「奇面組」とか「ジリオン」とか「モスピーダ」とか、上げたかった歌は他にも多いんすけどねえ。
カセットテープに入れてないとヒアリング繰り返せず、文にして書けない。
自分のカセットプレーヤー、このシリーズ終る頃には過労によりお亡くなりになってしまいそうです。
学生時代、英語のヒアリングに同じくらい励んでりゃ、後の人生変ってたかもしれない…。(自嘲)
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歌え!!アニソン!!~機甲界ガリアン~

2009年02月22日 19時54分50秒 | アニソン
――これは、TVの故障ではありません。




チャチャチャン♪チャン♪チャン♪チャチャチャン♪チャチャチャン♪

チャチャチャン♪チャン♪チャン♪チャチャチャン♪
――ギュルルルル…ギュオオオオ…!!

チャチャチャン♪チャン♪チャン♪チャチャチャン♪チャチャチャン♪
――パァーーンッ!!!――ジャキーン!!

チャチャチャン♪チャン♪チャン♪チャチャチャン♪――ジャジャジャンッ♪

せっ…♪ んねぇんっ♪ 眠ぅる…♪ 街はウィンディプレ~イン♪

いっ…♪ きづぅくぅ♪ ものぉがっ♪ 眼をっ覚ぁ~ますぅ~よ♪
――ドドドドド!!…ドドドド……!――ドドドドドッ…!!!

僕はぁ~群れぇ~からぁ♪ 逸れぇ~ったぁ~ミッシンチャーイルド♪

アイルメイキィットゥルー♪ アイルメイキィッリィ~~~~ル…♪

――ジャーーン♪

ピクチャインユァマインドゥィルテ~リュホワッチュドゥー♪
――ボコォンッ!!!――メコッッ…!!!――ズドォォンッ…!!!――ジャキィィン!!!!

――ツツチャチャジャンッ…♪

リッスントゥザッボイスフロムナウヘ~ヤセ~インチュー♪
――ビシュゥゥ!!!…ゥゥゥ……――ジャキィィンッッ!!!!

マァ~イスン…♪ マァ~イワールド…♪

ウィルスゥ~~~~ン…リィ~~~~~…ヴァ~~~~~~イヴ…♪
――ピシャンッ!!!!――ピシャァンッッ!!!!…ゴロロロロ!!

――ジャジャジャジャンッ♪――ジャジャジャンッ♪――ジャジャンッ♪

つっ…♪ るぎぃの…♪ 様ぉ~な♪ みかぁ~づぅ~っきい~まぁ♪

そっ…♪ の手ぇ~に…♪ 翳っし…♪ 走ぃ~りぃ~抜けぇ~ろっ♪
――ジャキィィィンッ…!!!!

――ヴーーーーーーーン……♪
――キュウウゥゥゥゥゥゥゥ………!!!
 
ザ・ガリアンワールドッ…♪
――ビカァァン!!!!…ォォォ!!




1984年10/5~1985年3/29迄日本TV系で放映、サンライズが製作したオリジナルロボットアニメ。
OPタイトルは『ガリアン・ワールド―Run For Your Life―』、作詞は三浦徳子氏とKING REGUYTH、作曲&編曲は井上大輔氏、歌ってるのはEUROXなるグループ。
当時のブームに乗って英語歌詞を多用した事により、ファンからバイファムと並んで「子供が歌えないアニソン」呼ばわりされていた。
いやバイファムのOPよりかは日本語箇所多いじゃん。(笑)
「アニメ臭さから脱却、ポピュラーソングの様に、外で歌っても恥ずかしくないOPソングを!」ってのが、当時のアニメ音楽業界の流れだったのですね。
かつての「さいたまを『ダサイタマ』と呼ばれないようにしよう!」って運動と似て思えるけど(笑)…一昔前迄アニメは究極マイナージャンルで、とてもファンだなんて世間で大きな声では言えなかった。
当時のアニメファンはそんな空気を感じ取り、自虐的にひっそりと活動して居ったのです。(昔のジャズマニアみたいだな)(笑)
それは兎も角この時の「目指せメジャーソング!」なムーブメントは徐々に浸透し、現在ではアニソンらしいアニソンをあまり見掛けなくなってしまった。
ガリアンバイファムキャッツアイうる星等々、当時は斬新で格好良い主題歌だと感じたし、今でも好きだけど、罪深くもあるよなぁと…。


『ガリアン』について語る前に、同じサンライズが製作したロボットアニメ『ボトムズ』について少し…

『ガリアン』以前の1983年4/1~1984年3/23、TV東京系で『装甲騎兵ボトムズ』と言うアニメが放映されてまして、ロボットアニメファンからは『ガンダム』に匹敵する注目を浴びてました。

――アストラギウス銀河を二分して戦われた百年戦争末期、「キリコ・キュービィー」は小惑星リドにおける秘密作戦に参加。
任務を遂行する途中、キリコは謎のカプセルの中に裸の美女が横たわっているのを発見する。
それは軍が極秘裏に創った戦闘用人間、「パーフェクトソルジャー(PS)」だった。
だがキリコから「フィアナ」と名付けられた為に、彼女の中にはPSに有るまじき彼への愛情が芽生えてしまう。(インプリンティング)
最高軍事機密「PS」に接触した事で軍から追われる身となったキリコは、フィアナを連れて星から星へと逃亡を繰り返す――

ボトムズ以前の作品は、たとえガンダムと言えど主役メカはヒーローだった。
ところがボトムズの場合、主役の乗るメカですら大量生産品で、壊れたら乗り捨てる様な代物として描かれた。
主役のキリコ自体ただの一兵卒でしかなく、戦闘以外に興味を持たない人間性の欠落したキャラ。
70年~80年前半迄サンライズが推し進めた、リアルロボットアニメの究極版といえる。
後年放映されたパトレイバーはこの作品から影響を強く受け、押井氏もボトムズには少なからず衝撃を受けたと発言している。

作品中でキリコ達が乗る機体は「アーマード・トルーパー(AT)」と呼ばれ、ロボットの姿をしてはいても戦車的な扱いでした。
「ボトムズ」ってのはATの正式名称の複数形だそうで、作品中では殆ど呼ばれてなかったみたい。
それも斬新だったなと…だって普通、ロボットアニメのタイトルったら主役メカ名で、玩具販売目的からバンバン連呼するものでしょう?
許したスポンサー会社も偉いっつか、ボトムズ(AT)のデザインってぶっちゃけ不恰好なんだけど、不思議と格好良くて結構な売れ行きだったらしい。
あのローラーダッシュで滑る様な表現が、今迄に無い斬新さだとマニアに高く評価されたのですよ。
身長3.8mと巨大ロボ全盛期には考えられない小型なのもリアリティ醸してて良かった。
最も実現可能なロボットと考えられていたり…事実原寸大の機体モデルなら、2005年に某職人さんが造って業界を沸かせた。(笑)
ファーストガンダムも最近原寸大モデル造られたんだっけ?次はパトレイバーかなとワクワクしている。(笑)

監督高橋良輔氏は、富野氏と並ぶリアルロボットアニメ牽引の神。
富野氏に比較すれば地味で名は売れてないけど(失礼)、リアルロボットアニメファンでこの方の名前を知らない人は恐らく居ない。
それくらい偉大な監督さんなのですよ。
「絶対的な正義・悪役を据えない」のが作品の特徴で、登場する全てのキャラに奥深いドラマ設定を付けるのが好きらしい。
このボトムズにしても実は未だに視点を変えて作品を発表し続けている。
つい最近映画も公開された。(公式サイトを御覧下さい→http://www.votoms.net/)
それだけ作品を愛してた証拠で、良くも悪くも富野氏と好対照な方だと思う。(笑)


…このままじゃボトムズで話終りそうなんで、いいかげん『ガリアン』に戻しましょう。(汗)
てゆーかロボットアニメ史的にボトムズを語らないのは片手落ちなんだけど、資料不足で自分にはあまり語れず悔しかったり。
本放送時マミの裏番だった為に、きちんと観てなかったし。(汗)
単純にOPの歌が自分の好みから外れてるっつうのも有る。(ファンの方怒らないで…)(汗)


――舞台はこちらでいう所の中世に似た世界…嫡子誕生の喜びに沸くボーダー城に、征服王「マーダル」の人馬兵が侵攻して来る。
圧倒的な戦力で攻められ城は忽ち陥落、王は戦死し、忠臣「アズベス」と共に辛くも城を脱出した妃「フェリア」は、捕らえられコールドスリープさせられた上に、壁にレリーフとして飾られてしまう。
残された王子ジョルディをアズベスは自分の孫「ジョジョ」として密かに育て、放浪の旅を続けた果てに反マーダル勢力が立て篭もる白い谷に辿り着く。

時は経ち12の歳を迎えた少年ジョジョは、白い谷の指導者ダルタスの娘「チュルル」に導かれ、惑星アーストの伝説に残る古の鉄巨人「ガリアン」を発見、征服王マーダルを倒して己の母を助け出す事を…民の為に平和を取り戻す事を決意する――

一見してSFファンタジー、アーサー王伝説を想起させるよな筋立て、これはこれで当時かなり斬新だとファンから評価を受けた。
SFファンタジー的ロボットアニメの開祖は同サンライズ製作『聖戦士ダンバイン(1983年放映、監督富野氏)』で、決して新しいジャンルとは呼べないんだけど、失礼ながら作品の完成度はこちらの方が高い。
だってダンバイン……イデオン以上に救いの無いラストだったし。(汗)

ただまぁ放送期間の短さから察しが付くでしょうが、視聴率は芳しくなく玩具の売れ行きも宜しくなかった。
当時は未だファンタジーが受ける時代じゃなく、SF全盛期だったんですよ。
ロボットアニメの話だけでなく、70年代後半~80年代前半の業界キーワードは「リアリズム」。
徹底したリアル志向をアニメファンも強く支持したのです。
現在の傾向とは真逆ですな。
しかしこのリアル志向、突き詰めるとアニメの首を絞める事になる。
制作者の心中にはそんな不安が沈殿してたんじゃないかと。
アニメってのは悪く言えばまんま絵空事、リアルに向えば「アニメらしさ」を否定してしまう。
このまま行けばアニメらしい表現の自由を失ってしまう事に、制作者は80年代後半を迎える頃気付いてしまったんではないかと。
だから『バイファム』を作ったスタッフは後にギャグタッチの『ガラット』で、『ボトムズ』を作ったスタッフは後にファンタジーのりな『ガリアン』で、一旦リアル志向をリセットしようと目論んだんじゃないかと自分は考えてるのです。
けど生憎ファンはそれを許さなかった、リアルロボットアニメはブームが廃れるまで続き、結果ロボットアニメジャンルそのものが存亡の危機に立たされるという。
この話の続きは『星矢』・『ワタル』の回でまた語るとして…。

『ガリアン』自体は素晴しい傑作だったと思う。
マーダルの目的が単純に征服ではなかったのが深い、彼なりに世界の行く末を憂えて行った計画だったのがね。
監督はマーダルと「ヒルムカ」に思い入れが強かったらしい。
某アニメ雑誌で「ヒルムカはマーダルの娘という設定を考えても居た」って語ってらっしゃったのを聞き、是非観てみたかったなと思ったもんです。
もしも放送期間が1年だったら、もっと奥深いドラマが描かれてたかもしれない…そう考えると惜しい。
いやあの心地好い余韻を残すラストは最高ですが。
最終回、マミみたくEDの映像が違うんですよ。
大人になったジョジョとチュチュ(チュルル)が結婚して王と王妃になり、2人がかつての者達の顔を懐かしむという映像に制作者の粋を感じた。

玩具が売れなかった理由は設定が二番煎じだった為らしい。
「変形は大鉄人17、武器はシャイダー、走りはボトムズ」と某雑誌で揶揄されてて成る程なと。(笑)
確かにボトムズまんまなローラーダッシュには自分も笑ってしまった、監督同じなんだから、いっそ世界リンクさせれば良かったのに。(笑)
けどあの「ガリアンソード」はデザイン的に格好良かったと思う。
蛇腹状で剣になったり鞭になったりっつうのはガリアンのオリジナル設定だから、シャイダーは蛇腹じゃなかったから。
『ソウルエッジ』ってゲームで使われてたり…『アーマードコア』というゲームもガリアンの影響を色濃く感じられた。

『エスカフローネ』や『鋼の錬金術師』のヒットを見るにつけ、今再放送したらかなり人気を呼ぶ気がする。
時代を若干先取りし過ぎた作品だったんだよ…。

OP映像は毎度ようつべより。(→http://www.youtube.com/watch?v=s2CiX6ArmsQ)
出だしが妙にくぐもってて、放映された当時TVが故障したのかと思った視聴者が続出したそうな。(笑)
入る効果音は記憶してる限り後から入れられたもの、ロボットアニメの場合派手目に演出した方が良いと思い直したのかも。
爺様が格好良くて惚れます。
主人公の声はバイファムでフレッド役演じてた菊池英博氏。
フレッド同様、徐々に声変わりして行く様に、少年らしいリアリティを感じられた。(笑)
そんで書いた歌詞…断らんでも解るでしょうが、己の耳に聴こえた通りに書いた適当発音です。
信じないでね。(笑)




参考)…ウィキペディア、サンライズ公式サイト。




【私信】…そうですね、欲しがる人は大勢居るでしょうから…当日首尾良く行く事を願ってます!
      そちらも御体には気を付けて下さいね、これからまた寒くなるみたいですから。
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歌え!!アニソン!!~魔法の妖精ペルシャ 後編~

2009年02月21日 09時58分33秒 | アニソン
――マリンルックが流行ってた時代でした。




ズン♪ズズズズズズン♪――ズズズズン♪

おっ洒落お洒ぁ~落っ♪ アハンハン♪

お洒落召さるなっ♪

おっ洒落お洒ぁ~落っ♪ アハンハン♪

お洒落召さるなっ♪ お洒落召さるぅ~なっ♪

――ジャージャ・ジャンッ♪

まぁ~ちぃ~はっ♪ 陽ぃ~射しのパレット♪

パ~ステルカラーァのっ♪ プゥ~リズムッ♪

カ~タカナッ♪ こぉ~とばを喋っるっ♪

熱帯魚みたいなっ♪ 女の子達…♪

――パパパンッ♪パパパンッ♪

私と貴方はっ♪ と言えばぁ~初めてのデェト♪

ちょおっぴり♪ 気取ってるかしらっ♪

ときめきぃ♪ ハート縁取るぅ~~~~♪

おっ洒落お洒ぁ~落っ♪ アハンハン♪

お洒落召さるなっ♪

おっ洒落お洒ぁ~落っ♪ アハンハン♪

お洒落召さるなっ♪ お洒落召さるぅ~なっ♪

――ジャーン♪ジャーン♪ジャーン♪ジャーン♪
           ――ジャカジャッジャッジャッ♪

おっ洒落お洒ぁ~落っ♪ アハンハン♪

お洒落召さるなっ♪

おっ洒落お洒ぁ~落っ♪ アハンハン♪

お洒落召さるなっ♪ お洒落召さるぅ~なっ♪

――チャ・チャ・チャンッ♪




後半流れたOPタイトルは『おしゃれめさるな』、作詞は秋元康氏、作曲は古田喜昭氏、編曲は馬飼野康二氏、歌ってるのはMINA氏。
太田貴子ちゃんの時と違い、岡本舞子ちゃんに対してプッシュが控え目だったのは何故だろう?
可愛いし歌ってる人自体はこちらの方が巧いけど、作品OPとしては最初のが好きでした。
毎度映像はようつべにて。(→http://www.youtube.com/watch?v=zcXg2LHumzA&feature=related)
ファッションが世相を現しててノスタルジーを感じる、 ぴえろ魔女っ娘シリーズは時代の流行を率先して取り入れた為、後年見返すと放送された当時が透けて見えて面白いのだ。
例えば『マミ』が放送された当時は、クレープが原宿の若者達に大人気を呼んでいた。
リカちゃん人形の如く少女の身近に在り、流行を写し取ってたアニメシリーズなのです。

さて前編で書いた通り、『ペルシャ』は前半と後半で作風が全く違う。
だから通して観ると初期設定に矛盾を感じるかもしれない。(通しては観ちゃ居らんが…)
前半は一応存在する原作品の設定&作風を意識してしまい、スタッフが自由に動かせなかった印象が持てたです。
逆に後半は監督の開き直りが感じられた、元在った「愛のエネルギー集め」の使命は徐々にフェードアウト、叶わぬ恋を知って大人の女に成長するペルシャの物語に変化してったという。

中盤ラブリードリームが何故凍り付いたか謎が明かされる。
愛の国(星?)ラブリードリームは、かつて「プリンセスフェアリ」と言う女性に統治されていた。
彼女は人間界に愛のエネルギーを集めにやって来た時、偶然出会ったピアニストの沢木研二に恋をしてしまう。
だが異なる世界の者との恋は叶えられぬ運命…絶望したプリンセスフェアリは内に閉じ篭り、結果ラブリードリームは凍り付いてしまう。
困った妖精は偶々世界に飛び込んで来たペルシャに、プリンセスフェアリの代理を求めたという訳だ。
だからペルシャが魔法で変身した姿は、彼女ではなくプリンセスフェアリなのである。
…後付設定に思えるけど、良くぞドラマティックな下敷きを創ったなと感心してしまう。(笑)

変身したペルシャを見て、沢木研二はプリンセスフェアリと勘違いする。
彼はプリンセスフェアリの為に曲を作り、彼女に詩を付けて貰う約束をしていた。
事情を聞いたペルシャは何とか2人の恋を成就させようと奔走する。

けどどうする事も出来なかった。
ペルシャは気付く、貰った魔法が万能ではない事に…。

この頃って躊躇わず子供に「無理」を教えるアニメが多かった気がする。
此処までは頑張れば出来るかもしれない、でもその先は難しいよ、希望の反対側には絶望が隠れてるんだよ。
けどそれは絶望の反対側に希望が隠れてる事も意味してるんだ…そんな作り手の意図を自分は子供の頃感じて居たなぁ。(笑)
「子供相手に絶望なんて教える事無い、夢だけで充分」って大人には余計なお世話だったろうけどね。




――ベェ~ンベベェ~ン♪

ヒィ~ゲを…♪ クルリン…♪ ゴメンねシン~バ~♪
――フヨフヨフヨフヨフヨ……!!

こぉ~んなぁ…♪ 姿にぃ…♪ する積りはぁ…無ぁかぁったのよ…♪

と~おくぅ…♪ 離れてぇ…♪ だ・い・す・き・シン~バ…♪
――フヨフヨフヨフヨフヨ……!!

背中にぃ~…♪ 乗~ぉってぇ~…♪ 走りま~わぁっただ・い・草~原~~~~♪

――ベェンベベベベベンベベェ~~~ン…♪――ズズズンッ♪

お前のタテガミにぃ…♪ 埋もぉ・れぇ・ながぁ~らぁ…♪

眠…ったあの頃にぃ~…♪ 帰りったい…♪ もう1度ぉ~~~~~♪

ビーッグキャット♪ ビーッグキャット♪

ブ~タ猫でも♪ 傍に居てぇ~~~~♪
――ンナァ~~~~~~ン!!!

――パーーン…♪パーーン…♪――パンパパーーーン……♪




後半流れたEDタイトルは『だいすきシンバ』、作詞は佐藤純子氏、作曲&編曲は馬飼野康二氏、歌ってるのは主人公ペルシャを演じた冨永みーな氏。
「シンバ」と言うのは前編で紹介した元ライオンのブタ猫です。
河童3匹にシンバに後半は「ボンボン」と言う氷の妖精(??)も加わり、主人公のお目付け役は総勢5匹にまで膨れ上がった。
これって魔女っ娘作品における記録じゃなかろーか?
バトンも新しくなったし…スポンサー様の御意向を汲まねばならん、制作スタッフの苦労が滲み出ていますね。(笑)
重ねて映像はようつべから。(→http://www.youtube.com/watch?v=qURJXFUvBso&feature=related)
使用されてるイラストはキャラクターデザインを担当した岸義之氏が描いたものと思われ。
色鉛筆を用いて描く氏のイラストは神懸りで見惚れる。

最終回間際、今度はペルシャに波乱が訪れる。
疫病からサバンナの動物達を救う使命感より、アフリカ・コンガリア国に永住の決意をするゴーケン。
だが長年の疲労が蓄積して倒れてしまう。
祖父の年齢を考えるに、誰かが付き添ってやらなければ――悩んだ末、学はゴーケンと共にアフリカに永住する事を決めた。
学にばかり苦労は懸けさせられないと力も永住を決意。
その頃までに学に対しての恋心を自覚していたペルシャは猛烈に反対。
だが力の恋人小夜が己の哀しみを隠し、彼の決意を信じる姿に心打たれる。
素直な気持ちは「行かないで欲しい…!」、けどこれは学が決めた道なのだから…。
魔法で解決を求めるも事態は変らない、絶望感に泣き崩れるペルシャ。
研二とフェアリの事を思い出したペルシャは、変身して思い全てをピアノの調べに乗せ、学に届けと願う。
思いは届き、学はドア越しに彼女に語り掛けた。
自分はペルシャが好きだと――だから、さよならは言わない。

丁度その頃研二がアメリカから帰国した。
毎夜プリンセスフェアリの夢を見る…彼の強い思いに呼び覚まされたか、自分の殻に閉じ篭り悲しみに暮れていたフェアリは遂に覚醒。
研二の側に居たペルシャと学も、2人の再会に立ち合せられる。
漸く巡り会えても互いの住む世界が異なる以上、叶わぬ思いに変りは無い。
それでもフェアリは研二の曲に詩を付ける事を約束してくれた。
結ばれない恋人達に自分達の姿を投影する学とペルシャ。
それでも絶望の裏に潜む希望に気付く…自分達は世界を違える訳じゃない、会おうと思えば会えるのだと。

旅立つ学を見送り、家に帰ったペルシャは、もう1つの別離を体験する。
プリンセスフェアリが覚醒した為に、ゲラゲラ・プリプリ・メソメソ・ボンボンのお目付け役としての任務が解かれ、ペルシャに告げる事無く去って行ったのだ。
次々と自分の元から親しい者達が去って行くのに耐え切れず、泣き崩れてしまうペルシャ…ただ1匹残ったシンバが必死に彼女を宥める。
シンバは河童達から密かに彼女への贈り物を託されていた。
それは彼女が心から望んだ時、1度だけ奇跡を呼ぶという魔法…。

この魔法をペルシャが何の為に使ったか、最後まで明かされる事はなかった。
視聴者の想像にお任せする狙いだったのでしょう。
ウィキでは「シンバを元に戻す事では~?」と有ったが…シンバはペルシャの元から離れない決意で居る気がする。
となると「アフリカに行く」か?しかしそれ位なら自分の力だけで行けそうである…。

それにしても最終回には泣かされた。
冨永みーなさんの演技がまた巧いから…再放送で最初適当にポツポツ観ていて、ちゃんと観出したのは最終回間際だってぇのに、泣かされるとは思わなんだ。(笑)

ラストは小夜とペルシャが並んで学と力に呼び掛ける。
大声で呼び掛けながら小夜が投げた石が、遠く離れた力の頭にぶつかるという。
漫画的なんだけど、感動したなぁ。
そしてバックに流れる「見知らぬ国のトリッパー」。


熱い♪ 砂の上から♪
貴方…♪ 1人に贈る♪
笑顔♪ とっておきなの♪
心遥か♪ 貴方の元へ♪ 飛んで行く…♪


もう1度観たいんだけど、一応原作付きなのが災いしてか、ぴえろの勝手には出来ないらしく、30周年記念コンテンツにも含まれてない。
(→http://streaming.yahoo.co.jp/special/spotlight/pierrot_30th/)
内容的には殆どオリジナルなのに…丁寧に作られてた傑作だというに…ネット配信すら無さそうなのが悲しいなぁ。
タイトルイラストが毎回違ってたっつうのも何気に凄かった、せめて何処かの局で再放送心から希望。




参考)…ウィキペディア、ぴえろ魔法少女シリーズ公式サイト。(→http://pierrot.jp/title/magicgirl/index.html)
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歌え!!アニソン!!~魔法の妖精ペルシャ 前編~

2009年02月20日 20時01分23秒 | アニソン
――そもそも何故アフリカで生まれ育ったのか??




ポン♪…ポロン♪…♪ポン♪…ポロン♪…♪ポン♪…ポロン♪…♪ポン♪…ポロン♪…♪――ジャカジャッジャッジャカッ♪

みぃ・なぁ・とぉ・へ・抜ぅ・けぇ・るぅ・路地からぁ…♪

し・お~のぉ香ぉ~りぃ…♪ なぁがぁれぇてぇ来ぅるぅ~のぉ…♪

駆・けぇ・出ぁ・しぃ・てぇ・見ぃ・上・げぇ~たらぁ…♪

鴎ぇ~がぁ~羽ばたいてぇ~~行ぅくわぁ~~♪

――ジャ・ジャ・ジャンッ♪

見知らぁ~ぬぅ~国のトリッパー♪

昨日・ぉ~とぉ~違うトリッパー♪

私ぃ~のぉ~心さ・え~♪

知ぃ~らずに居るぅ~のぉ~~~~~♪

ちょおっとぉ~~~~♪(レッツセィリングッマィオーシャンッ♪)

焦れぇ~ったい~のよっ…♪(ライフスターティッジャースッナウッ♪)

早くぅ~~~~♪(ザ・シーイズラーウバッツ♪)

気付いて欲っしい♪(アーゲシンズカレンッ♪ アーゲシンズカレンッ♪)

2人ぃ~~~~♪(ザ・ストーミズ・オーヴァー♪)

歩き出すぅ~のよぉ…♪(ザ・サンシャインズ・ブラーイトリィー♪)

目覚め立ってのぉ~…♪ 気持っち大事ぃ~にぃ~~♪
(フーーーーーーーーーー…♪) (フーーーーー♪ウーーーーーー…♪)

――リ・リ・リ・リンッ…♪

そぉ~だぁ~てぇ~てねぇ~~~~~~~……♪

――ポロロロン……♪




1984年7/6~1985年5/31迄日本TV系で放映、『クリィミーマミ』に引き続きスタジオぴえろが製作した魔法少女シリーズ第2弾。
OPタイトルは『見知らぬ国のトリッパー』、作詞は佐藤純子氏、作曲&編曲は馬飼野康二氏、歌ってるのは岡本舞子氏。
岡本舞子氏にとっての初レコード曲、『マミ』の太田貴子氏同様セールスしようという、レコード会社の目論見が透けて見える。
の割に主人公役はプロの声優、冨永み~な氏(バイファムでクレア役演じてた人です)が引き受けてたというミステリー。
舞子ちゃんもゲストでフェアリ役を演じてるんだけどね。
『ペルシャ』以外は売り出し中のタレントが主役の声を演じてるのに、何故この作品のみ違うのか未だもって謎…まぁその方が観ている人間にとっては有難いのだけど。


――主人公の「速水ペルシャ」はアフリカで生れ育った野生の美少女。
11歳の夏、動物学者の「ゴーケン(室井剛健)」によって、日本に居る両親に引合された。
一緒に帰国する途中、飛行機の中で独り異世界「ラブリードリーム」に引き込まれ、そこで出会った妖精から「凍り付いたラブリードリームを救う為に、愛のエネルギーを集めて欲しい」と頼まれてしまう。
唐突な依頼に戸惑うも、根が能天気でお人好しな彼女は、特に深く考えず安請け合い、妖精から目的を果たす為の魔法を授かる。
魔法は「様々な職業スペシャリストのアダルト女性に変身する」というものだった。
加えて妖精はペルシャを助けるお目付け役に、何故か関西弁を喋る雄河童「ゲラゲラ」、怒ってばっかの雌河童「プリプリ」、センチなオカマ河童「メソメソ」を派遣、「もしも変身した正体がペルシャとバレたら、彼女の好きな男性を女性にしてしまう」と脅迫した後、漸く現実世界に戻してくれた。

ペルシャには好きな男性が2人居る。
ゴーケンの孫でペルシャにとっては従兄弟の双子、1人は成績優秀で温和な美少年「室井学」、もう1人はスポーツ万能で「御友小夜」という美人の彼女持ちの美少年「室井力」。
2人が女の子になってしまうなんて、ペルシャ絶対嫌ですのー!!

魔法のかけ間違いからブタ猫に変化してしまった雄ライオン「シンバ」も加わり、ペルシャの破天荒な活躍が始まった――


粗筋書いてて今更ながら凄いかっ飛んだ設定だよなぁなんて思ってしまったが…一応この作品には原作漫画が存在する。
青沼貴子氏が週刊マーガレットで連載してた『ペルシャがすき!』と言う作品。
…なんだけどその実ペルシャと双子の相手男キャラ以外は、殆ど似ても似つかないアニメオリジナルだったり。
そもそも原作は魔女っ娘ものですらない。
原作はアフリカ育ちのペルシャが、その野生的能力&性格から騒ぎを巻起こす、スラップスティックラブコメで御座いました。
「女ターザン都会に現る!!」みたいなのをイメージして下されば宜し。
今風に言えば「最強ヒロイン」ジャンルに属する様な作品じゃないかな~?
全くのオリジナルにしなかった事で、その後『ペルシャ』は悲運の道を辿る…それはまぁ後で語るとして。

ぶっちゃけ私は当時このアニメを最初の数話観て止めてしまった。
理論皆無な少女漫画ノリが受け付けなかったのと、魔法が自分の好きだった「モモ」とあまりに酷似してたから。
まったくもって心が狭いが、子供の頃は自分の好きな作品と少しでも設定が被ってると、パクリに思えて許し難かったのですよ。(恥笑)

その後再放送した折、最終回近くから観出したという。
したら前半の作風と全く違ってて驚いた、てゆーかあまりの感動的シーンの連続で泣いた。
最終4話ははっきし言って歴史に残したい傑作ですよ。
もしも当時自分と同じく、観るのを前半で止めた人が居たら言いたい、「ペルシャの後半は神展開だ」と。
観るのを途中で止めなければ良かったと、心から後悔したですよ。
作品の評価は結末まで観終ってからするべきって事を、アニメペルシャは教えてくれた気がしますです。(笑)

後半の展開考えるに当初強いた「愛のエネルギーを集めよ」って使命は邪魔だったなと。
当初ペルシャが変身するのは大人の自分だった筈だけど、何時の間にか彼女以外の人物=「プリンセス・フェアリ」になってたのにはビックリした。
この設定が後半の展開に意味を為すんだけど…「それが何で様々な職業スペシャリストに??」という謎は残る。(笑)
まぁ大人ペルシャ、何故か口調が普段の彼女とは違ってて、不思議ではあったけどね。
主人公には所謂「ペルシャ語」なる、彼女独特の口調が存在する。
「わーのわーの!」・「~ですの!」・「うっすらぱー!!」等々、1度でも耳にすると離れない、妙な魔力を持っていた。
後年『ビックリマン』のヒロイン(?)が同じ口調で喋ってて、「うおぅ!?ペルシャ語だ!!」と叫んでしまったり。(笑)
初めはかっ飛び過ぎててついて行けなかったけど、あのヒロイン像は他に無い斬新な設定であったなと今なら受容れられる。

毎度(違法だが)ようつべより拾って来たOP映像です。(→http://www.youtube.com/watch?v=GXQhThORq8c&feature=related)
OP自体は歌と映像共に初めから大好きだった。
大人ペルシャが電車の窓に映るシーン等、今観ても見惚れる位美しい。
変身シーン、前半はマミ同様バンクを使用せず毎回描き起してたんすが、後半は金が掛かるからかバンクを使用する様になりました。
あのマミ以上に美しいと感心してただけに残念だった。

歌はバックコーラスが爽やかで印象深い、この部分歌詞カードには書いてなく、何て歌ってるのか不明だったんすが、カラオケには何故か入るのです。
その時己の耳に聴こえた記憶を元に再現してみた。(↑)
毎度合ってるかどうかは知んない、むしろまんま載せた分だけ著作権法上罪が重くなりそうなんで、空耳で行かせて頂く。(笑)

ついでに子供の頃作った替え歌を紹介…


見知らぁ~ぬぅ~国のストリッパー♪
昨日ぉ~とぉ~違うストリッパー♪
お客ぅ~のぉ~心さ・え~♪
知ぃ~らずに居るぅ~のぉ~~~~~♪

ちょおっとぉ~~~~♪(レッツショータイムハーリアップ♪)
焦れぇ~ったい~のよっ…♪(ナイスバディグラーマラスッ♪)
早くぅ~~~~♪(イエス・セクシーダイナマイツ♪)
脱いで欲っしい♪(ハーゲシイカナッ♪ ハーゲシイカナッ♪)

舞台ぃ~~~~♪(バスト・ヒーップ・ボンヴァー♪)
歩き出すぅ~のよぉ…♪(イエス・ライトァップ・シャーイニング♪)
盛り上がってくぅ~…♪ 気持っち大事ぃ~にぃ~~♪
こぉ~たぁ~え~てねぇ~~~~~~~……♪


如何にもガキが考えました的くだらなさだが、当時自分だけが考えてた訳じゃないと信じ……たいもの。(汗)



【後編に続くですの】
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歌え!!アニソン!!~ガラスの仮面~

2009年02月18日 19時28分23秒 | アニソン
――どう見ても阿波踊りです。




――キラリラリラリラ……!
「硝子の様に脆く壊れ易い仮面…
 人は素顔を隠してそれを、被る…」

――ズズンッ♪チャチャチャチャ~♪チャ~チャ~チャッチャ~♪

――ズズンッ♪チャチャチャチャ~♪チャ~チャ~チャッチャ~♪

チャチャチャチャ~チャッチャッ♪――パラララァ~ララァ~~~♪
ズズズズンッ♪ズンッズンッ♪

チャ~チャチャンチャンッチャンッチャチャチャチャーン♪――パパパパンッ♪

チャ~チャチャンチャンチャン♪―パパパンッ♪

あかりの…♪ 消えたステーェジ…♪

浮んだ…♪ 蒼~いかぁげぇ~達…♪

ダンシンラウンド♪ 拍手を♪ 聞ぃ~くよ~ぉにぃ♪

耳を澄ぅ~まぁ~すぅ~のよ…♪ 見えないトゥ~モロー♪

誰もが…♪ 夢と言う~名の…♪

星屑…♪ 胸ぇ~にぃ~ちぃ~りぃ~ばめぇ…♪

ステージライツ…♪ 輝くぅ~一~っ瞬に…♪

流星~になぁるわぁ…♪――ズ・ズ・ズンッ♪

こぉ~のまちぃ…♪

ガ~・ラ~・ス~♪ 細工ぅ~だねぇ…♪

こぉこぉろのぉ♪ はぁなびぃらぁ~~~~~♪

シャイニンドリィーーーーーム♪

ユーキャンドゥーイッ♪(ユーキャンドゥーイッ♪) イフユウォーンイッ♪(イフユウォーンイッ♪)

愛を抱ぁ~き…締めぇ♪

涙ぁ~のぉ…♪ 向ぉ~側でぇ♪

ほぉほ笑む♪ 人が居るわ♪

ユーキャンドゥーイッ♪(ユーキャンドゥーイッ♪) イフユウォーンイッ♪(イフユウォーンイッ♪)

胸につぅ~のるぅ~思い♪

消さなぁ~いで♪ キープォンランッ♪ アンッ♪ ランッ♪

サムデーーーィッ♪

――パーパパンッ…♪



1984年4/9~9/24迄日本TV系で放映、制作したのはエイケン。
OPタイトルは『ガラスの仮面』、作詞は売野雅勇氏、作曲はつのごうじ氏、編曲は大谷和夫氏、歌ってるのは芦部真梨子氏。

原作はこれまた紹介するまでも無い程有名だが、美内すずえ氏が隔週刊少女漫画雑誌『花とゆめ』に1976年1号~連載してる作品。
30年超えた現在も大人気御礼連載中。
隔週で連載30年超えしても未だに50巻到達しておらずというのにも軽い衝撃を受ける。
少女漫画界のエヴァンゲリオンとお呼びしたい。(ハンター×2とまで呼ばない辺り、己の良心を感じなくもない…)


――かつて伝説の舞台『紅天女』で主役を演じ、大女優と謳われた「月影千草」は、顔に大怪我を負ったのを切っ掛けに芸能界を引退、以来横浜で静かな隠居生活を送っていた。
そんな月影の元を度々訪れる大都芸能の社長令息「速水真澄」と演出家の「小野寺一」。
彼らは原作者から『紅天女』の上演権を譲られている月影に許可を得て、女優姫川歌子主演の『紅天女』を上演しようと目論んでいたのである。
しかし月影は『紅天女』の主演は自分、もしくは自分が育てた女優に限ると言って、彼らの申し出を拒絶する。
但し10年待っても自分が育てた女優が大成しなければ、その時こそ上演権を譲ると言い放つのだった。

月影が自分の後継者として目をつけた人物…それは貧しい中華料理店で育った少女「北島マヤ」だった。
マヤは実の母親をして「何の取柄も無い」と嘆かせる平凡な少女だが、一度観た芝居の台詞や役者の動作を正確に記憶するという天賦の才能を持っていた。
マヤの底知れぬ演技の才能を見抜いた月影は、後継者育成の為に旗揚げした劇団つきかげに、奨学生として彼女を入団させる。
月影に出会った事で己の中に眠る才能に気付いたマヤは、そこで水を得た魚の様に演技を上達させて行くのだった。

もう1人、マヤの類い稀な才能に気付いた人物が居た。
父は有名映画監督、母は大女優という芸能界のサラブレッド、「姫川亜弓」。
親の七光りに甘んじる事無く、己の美貌と才能と卓越した演技力で早くから頭角を現した亜弓にとって、脅威を感じる相手の出現は初めてだった。

一方『紅天女』の上演権を手に入れようと、速水と小野寺は劇団つきかげを潰す画策を諦めない。
しかしどんな嫌がらせにもめげず、ひたむきに演劇に情熱を傾けるマヤの姿に速水は心打たれて行く。
露骨な汚い手を使わぬよう小野寺を牽制する一方で、速水は「紫の薔薇の人」と言う匿名でマヤを支えるのだった。
だがマヤはその正体が自分の所属する劇団潰しを目論む速水だとは気付かず、感謝と親愛の情を募らせて行く。

紅天女』の主演を演じるのはマヤか!?亜弓か!?それとも第三の人物なのか!?
マヤと速水真澄の愛の行方は!?
様々な人物の思いが交錯しながら、物語は終盤を迎えつつある――


ウィキの粗筋が素晴しく解り易い名文だったんで、ほぼ引用してしまった。
特に最後の〆の文に、書いた人の切なる思いが篭められてる様で泣かせます。(笑)
物語は終盤を迎えてからが始まりだったっつうか…何時終るんでしょうねぇ?この作品…。
『王家の紋章』と共に先が見えない、ネバーエンディングストーリーだよ。
どっちもテーマが壮大なだけに致し方無く思えるけど…不謹慎ながら作者が亡くなる前にはオチ着けて欲しいものです。(汗)

漫画界に及ぼした影響は計り知れない傑作。
現在でもこの漫画をベースにしたよな作品は数多く発表されている。
例えば最近では『ヒカルの碁』なんて、設定がよく似て感じられた。
「サラブレッドVS最初は凡人の主役」というライバル構図を、漫画界のお約束まで高めた立役者じゃないかと思うのです。
興味深いのは設定は踏襲されても、演劇界を舞台に選ぶ作品は、後に続いてない事。(続いてないよねぇ…?)
あまりにこの作品が有名になり過ぎて、並び立つのすら避けようとするからかも。

その他前時代的な効果が独特の世界を構築してるせいか、頻繁にパロディーされているのでも有名。
特に『パタリロ』がよくパロってて、1話丸々描いた時は、流石にガラかめファンから剃刀が届いたらしい。(笑)
「○○…恐ろしい子!!」なんて台詞と共に、あの目玉喪失表現は業界で数え切れない位続出してるし。(笑)
私自身この作品を知ったのは某漫画が描いてたパロからでした。
変らない事で個性を確立する場合も有るのです。

え~アニメの話に移りましょう。(汗)
あの『キャッツアイ』の後番組として放送されたけど、覚えてる人少ないんではないでしょか?
ぶっちゃけ出来は今一…に思えた、いや冒頭で挫けて、その先殆ど観てなかったんだけど。(汗)
悪い意味で原作通りだったのがねぇ…挙げると月影さんが「貴女は此処にどうしてやって来たのです!?」と詰問して、マヤが「私、女優になりたいんです!!女優になりたいんです!!!」とオーバーアクションで返す。
その背後で雷がピカゴロドカーン!!!!と閃くという…

…そこまで原作を再現しなくても、と思ってしまった。(笑)
当初はキャッツアイと交替で放送予定だったのが評判芳しくなく打ち切り。
その後アニメ化の声は長く聞かれなかったです。

当時は少女漫画のアニメ化に、業界が慣れてなかったんじゃないかと。
少女漫画の絵ってアニメにして動かすとエグく感じられる。
アニメ=動かしてなんぼな時代には、向かない素材だと敬遠されてた気がします。
このアニメにしても「どう動かすか」試行錯誤してる内に打ち切られた印象が強い。
その後『ガラスの仮面』はドラマ化で再びTV業界から脚光を浴び、2005年に今度は東京ムービーによってアニメ化されました。
この時のアニメは結構ファンを獲得したらしい。(~09年3/16迄ヤフー動画で無料配信中→http://streaming.yahoo.co.jp/p/t/00114/v06115/)
放送されるまでに幾つかの少女漫画がアニメ化され、業界全体が演出のノウハウを蓄積したからかもしれない。

さて、それじゃ何で採り上げたかっつうと、記録に残したいOPだったから。(笑)
恐らくはパントマイムを表現してるのだろうけど、一見して阿波踊りの様にしか思えず。
当時ファンだった友人と「ガラかめ音頭」なんて呼んでいた。
その衝撃的映像はようつべより。(→http://www.youtube.com/watch?v=WDjLx4BZSbw)

それだけじゃなく歌は好きだったんですよ。(笑)
「涙の向う側で微笑む人が居る」なんて、心に深く刺さるフレーズだと思う。
初っ端のナレーションも、身が震わされるよで印象深いなぁ。(笑)




参考)…ウィキペディア、エイケン公式サイト。
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歌え!!アニソン!!~Gu-Guガンモ~

2009年02月16日 20時54分00秒 | アニソン
――実は自分も酔うんだ…。



ジャッジャッジャッジャッジャ~ジャジャッジャッ♪

――プンップンップ~ンプププププンプン♪

エライこっちゃ何のこっちゃあ♪ チャチャチャグーグー♪ ガンモ♪

すげぇやっちゃどんなやっちゃあ♪ チャチャチャグーグー♪ ガンモ♪

焦んげそにキースミー♪ ふられちゃ地ぃ~味ぃ~♪
(ウーーーー♪ウーーーー♪ ウーーーーー♪ウーーーーー♪)

恋のぉ~♪ 行方はぁ~♪ 出たトコ勝負ぅ~~♪
(ウーーーー♪ ウーーーー♪  ウ~~ウ~~ウ~~~♪)

ギン♪ ギン♪ 派ぁ手にぃ♪ 抱っきっ締めぇ~グーーッ♪

――ジャララララッ♪ジャラララァ~♪ジャララララッラァ~ラッラッ♪

――ジャララララッ♪ジャラララァ~♪ジャララララッラァ~ララッラッララッ♪

そんじょそこらのこぉいじゃあ~ないの私としてぇ~はぁ♪

胸が膨らみブ~ラがぁ~破け恥ずかし乙ぉ~女ぇ♪

あっあ~~~~♪ 見ぃ~詰め合い~~~~♪
                        (ウーーーーーー…♪)

キ~ラキラとぉ~~~~♪ 嫌われるぅ~~~~♪
       (ウーーーーーー…♪)

――チャンッ♪チャンッ♪

涙に濡ぅれてぇ♪ 泣いてるう~ちにぃ♪

カ・エ・ル・に・な・り・そ・な・ロン・リー・ナイツ♪

――ゲゲゴ!ゲゲゴ!

エライこっちゃ何のこっちゃあ♪ チャチャチャグーグー♪ ガンモ♪

すげぇやっちゃどんなやっちゃあ♪ チャチャチャグーグー♪ ガンモ!!

とことんラーヴミー♪ どおゆう意~味ぃ~♪
(ウーーー♪ウーーー♪  ウーーーー♪ウーーーーー♪)

恋はぁ~♪ 会う度ぃ~♪ オカルトめい~てぇ~~♪
(ウーーー♪  ウーーー♪   ウ~~~ウ~~~ウ~~~~♪)

いっ♪ ちゃん♪ あ~つくぅ♪ 抱っきっ締めぇ~グーーッ♪

ギン♪ ギン♪ 派ぁ手にぃ♪ 抱っきっ締めぇ~グーーッ♪

――ジャッジャッジャッジャッジャッジャジャッジャ~♪ジャッジャッジャジャ~ジャンッ♪




1984年3/18~1985年3/17迄フジ系で放映、東映動画の制作したアニメーション。
原作は細野不二彦氏が週刊少年サンデー1982年19号~1985年16号迄連載していた漫画。
前番組『さすがの猿飛』に引き続き、同時間枠で同じ原作者の作品がアニメ化された訳です。

OPタイトルは『ガンモ・ドキッ!』、作詞&作曲は森雪之丞氏、編曲は戸田誠氏、歌ってるのは故)スージー・松原(みき)氏。
森雪之丞氏は80年代に頭角を現して以降、幾編ものナイスな作詞を世に出しアニメファンを沸かせた達人。
『らんま』とか『ドラゴンボールZ』とか…氏の作詞はノリが良く笑えて、ジーンと感動するものも多い。
今回紹介するOPにしても、「恋は会う度オカルトめいて」なんてフレーズ、実に深いと思うのだ。(笑)
凡人にゃあとても浮ばんよ、うん。
これからちょくちょく名前を挙げる事になるので、覚えて頂けると嬉しい。


――「空を飛べども鳥でなく、人語を解せど人でなく、しかしてその実体は…!?」と、さながら多羅尾伴内の如き台詞と共に、巨大捨て卵から現れたUMA(いやこの場合確認はされてるが)…その姿はスニーカーを履いたニワトリモドキであった。
運悪く卵を拾っちまった佃家は、長女「つくね」、長男「半平太(徒名はハンペン)」の名にかけ、ニワトリモドキ→ガンモドキ→「ガンモ」と命名、なし崩しにペットとして買う破目になってしまう。(ちなみに命名者は一家の母)
そんなよく解らん生物ガンモと半平太の友情を中心に、佃家や近所のガキ共や大人達までも巻込み繰り広げられるドタバタギャグ――


…なぞとウィキの粗筋が面白かったんで、ほぼ内容文同じくして紹介。(すいません)
作風から例えるなら『オバケのQ太郎』に最も近い気がする。
ガンモ、ドラえもんみたく便利グッズを出してくれるでもなく、ただ飯食らいなだけだから。
『オバケのQ太郎』さながらに、個性的なキャラがドコドコ登場するのを楽しむ漫画です。
中でもガキ共は兎に角悪たればっかで、良い子が1人も居ないのが凄まじかった。
特に「市ヶ谷あゆみ」ちゃん…半平太の憧れで近所の男の子達にとってもマドンナ的存在、けれど内面は底意地悪く、権力欲しさにガキ大将の西郷に交際を持ち掛けたり。(そんで意図を見透かされてふられる)
普通だったらヒロインの立場に着くだろう少女が、そうならずに終る辺りに斬新さを感じたです。(笑)
てかこの原作者の描くヒロインって、皆性格にかなり問題が有るのが、他作品には無い個性に思える。(笑)
当時「あゆみ」ちゃんはファンから嫌われてて、ヒロインとしての人気はむしろ「リンダ」の方が高かったという。
まぁ確かに「あゆみ」ちゃんの様なコが現実に居たら(居そうだが)恐ろしいけど…。
てゆーかヒロイン不在な漫画だったなと、思い起せば。

アニメも原作のエキセントリックなキャラを巧く活かして傑作に仕上げてました。
特に作画の素晴しさで、『ガンモ』は業界からも注目を浴びてたのです。
『ウイングマン』の出来はアレだったけど(汗)、当時の東映は特に作画の点で黄金時代を迎えておったのですよ。
東映だけでなくTVアニメ全体の作画クオリティが非常に高かった。
それが世紀末に向って次第に低下してく訳ですが…原因としてエヴァやセラムンの大ヒットにより本数が増加した事がある。
アニメーターさん達の手が回らなくなる位、1週間に放送する作品数が増えてしまったのですよ。
それとCG化により会社のシステムが変化した等で、人材の流出が起きたっつうのも有るのではと…これは個人的推理ですが。
優れたアニメーターさんが海外に出て行ったり、ゲーム開発会社に流れて行ったりなんて話も、世紀末頃によく聞こえて来ましたし。

話をガンモに戻して(汗)…レベルの高いアニメーターを集め、アニメガンモは兎に角面白い遊び絵を魅せてくれた。
チョロッと他作品のキャラが飛出したり、メカアニメに変化したり、そうかと思えばハートウォーミングな話を作ってみせたり。
アニメのあゆみちゃんは原作よりも人が好く思えた(笑)、リンダとの友情話なんか結構好きだったなぁ。
OPからして止った絵が殆ど無いんですから…モブ(集合)シーンでも動きっ放しなんて、今のアニメ常識では信じられないですよ。
という訳で毎度ようつべより。(→http://www.youtube.com/watch?v=sWXH6VoFJ2o)

こんなに面白くて当時は人気も高かったのに…何故か再放送されない不思議。
『さすがの猿飛』は制作プロが倒産してるのが絡んでるのかな?と推理出来るけど…ガンモは判らない。
終った作品は復刻本出版の動きでも無い限り振向かず…ってトコだろうか?




ドゥルッ♪ドルゥ~♪――パヤパヤッ♪

ドゥルッ♪ドルゥ~♪――バ・バ・バ・バンッ♪

会うと何~時もケ~ンカしちゃあ~う♪ 2人なのぉ~にぃ♪

背中♪ 向けた♪ そのままじゃあ♪ 何故か寂し~い♪

――ズズズズンッ♪

2度と会~わない~よと言~ってぇ♪ 別れたのぉ~にぃ♪

5分♪ したら♪ テレホンがぁ♪ リンリン騒ぁ~ぐぅ~~~~♪

――ジャ~ジャジャッジャジャ♪ジャ~ジャジャッジャッ♪
――ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ…!!!

(あのねぇ♪)あれこれぇ♪ つべこべぇ♪

(そのねぇ♪)かくかくぅ♪ しかじかぁ♪

(つまりぃ♪)き・み・が・居・な・く・ちゃ♪ ケ~ンカ~出来なぁ~い~~~~~♪

――ズーンズズズズズズン♪

くぅ~ろくて♪「チビ!」 ピィ~ンクで♪「デブ!」

ヒョ~コポン関係パッパヤ~~~♪

気ぃ~障で短気♪ 馬ぁ~鹿に呑気♪
        (短気♪)      (呑気♪)

ハ~チャピカ冒険チュッチュワ~~~♪

忙しい~ねぇ♪(ハヘッ!ハヘッ!ハヘッ!ハヘッ…!)

忙しい~~ねぇ~~~~~♪

――ズゥーーーーーーン…♪




EDタイトルは『ヒョコポン関係』、OPと同じく作詞&作曲は森雪之丞氏、編曲は戸田誠氏、歌ってるのは故)スージー・松原(みき)氏。
ガンモと、彼(?)のライバル「デジャブー」の関係をイメージして歌にしたものです。
デジャブーはあゆみちゃんのペットの鳥、ベラベラ喋ってたトコ考えると、九官鳥だったのかも。
気障でシティ派気取りで、例えるなら「イヤミ」の様なキャラ鳥だった。
ED映像はこちら…これも細かく良く動くんだよなぁ~。(→http://www.youtube.com/watch?v=GQd33TXY0r0&feature=related)

最終回は原作とアニメでは全然違う、アニメは「振り出しに戻る」なんだけど、原作は「存在が消える」という切ない結末。
原作の最終回には納得するも、子供は泣くと思う。(自分も後で読んで切なくなった)
そういう意味でアニメの最終回は、あれで悪くないと自分は考えてるのでした。

最後にもう1つ…ガンモは「珈琲を飲んで酔っ払う」という設定が有る。
実は自分も珈琲飲んで酔った様な症状が出るんだ。(汗)
だから絶対乗り物乗る前とか最中とか、動き回る時も飲むのを避けている。
珈琲自体は好きなので結構厄介。
推理するに細野氏も珈琲で酔っ払うんではなかろうか?
或いは氏の知人にそういう症状持ちが居るんではなかろうか?
それで思い付いた設定なんじゃないかなぁと…。

今迄こんな症状出るの自分くらいかと思い黙ってたけど、ちょっと以前同じく持ってると言う方に巡り会った。
Yさん見てますか?ずばり貴女の事です。(笑)
ひょっとしたら他にも沢山密かに悩んでる人居るかも…。
カフェインには興奮させる成分が含まれてると言うからねぇ。
でも珈琲以上にカフェインが強い筈の紅茶は飲んでも大丈夫なんだ。
誰かマジに研究して解明して欲しい謎なのです。




参考)…ウィキペディア、東映公式サイト
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歌え!!アニソン!!~ルパン三世PartIII~

2009年02月14日 15時25分05秒 | アニソン
――今度コナンと共演するんですってね。




――ズズンッ♪――ズズズンズンズンズンッ♪

チャ~ラララララァ~ララァ~~~♪(ハァーー…!)

チャッララララララランッ♪――ズズズンズンズンズンッ♪

揺れるぅ…♪ 瞳ぃ…♪

神秘ぃ~~のぉ…♪ 海かぁ…♪

胸のぉ…♪(胸のぉ…♪) 奥はぁ…♪(奥はぁ…♪)

妬け付ぅ~~くぅ~…♪ 砂漠ぅ~~かぁ~~~~♪

あ・ざぁ~むくぅ~言葉ぁにぃ♪ と・どぉ~ろくぅ~銃声~♪

セクシーーーーーィ…♪ アドベンチャーーーーーァ♪

危険なゆぅ~~めと♪ 言~われてぇもぉ~~~~♪(ルパンザ・サーード…!)

スリルのたぁ~~めにっ♪ すぅ~べってを♪

お~れは賭けてもいいっ♪

――ッチャン♪

イッツザターーイムトゥ・プレーイザゲーーィム♪

熱い~ときめっきぃ~~~~♪

甘っい~♪ コロン~にぃ♪ 火ぁ~薬の匂~い~~♪

イッツザターーイムトゥ・ティークァチャーーンス♪

派手にぃ~決めるっぜぇ~~~~♪

デリィ~シャスな勝ぉ~利がぁ♪ おれを~~~~~♪

待ぁっているぅ~~~~♪

今夜こそ女ぇ~神のぉ♪ キスを~~~~~♪

――ズッズーン♪

奪うのさぁ~~~~~~~♪

――ジャララッジャッジャッジャジャッジャンッ♪――チャンッ…♪




1984年3/3~1985年12/25迄日本TV系で放送された、東京ムービー新社制作のアニメ。
原作はモンキー・パンチこと加藤一彦氏が、『WEEKLY漫画アクション』1967年8/10創刊号~連載開始した青年漫画。
余談だが当初は実の兄弟である加藤輝彦氏と共同で執筆しており、2人合せて「モンキー・パンチ」と名乗っていたそうな。
ストーリーやキャラ自体は加藤一彦氏が請負っていて、それが段々と独りで作画もこなすようになったらしい。
話も作画も手掛けられる天才故、独りで気侭に創る道を選んだのかもしれない。

OPタイトルは『セクシー・アドベンチャー』、作詞は宮原芽映氏、作曲&編曲は大野雄二氏、歌ってるのは中村裕介氏。
ルパンの歌はどれも粋で格好良いが、この歌も負けず劣らずです。
ただ今迄の歌含めて通しで聴くと浮いて思えてしまう。
「ルパンザサード」コールが極めて少ないからか?
このOPの浮き加減が、シリーズに於いての立ち位置をも表してるような…。


――怪盗アルセーヌ・ルパンの孫にして神出鬼没の大泥棒、「ルパン三世」。
相棒の凄腕ガンマン「次元大介」、剣の達人十三代目「石川五ェ門」、謎の女「峰不二子」らと組んで、世界中の至宝を狙う。
そんな彼らを不屈の執念で追うのがICPO所属ルパン専任捜査官、「銭形のとっつあん」。
最早説明不要の無敵チームが、所狭しと繰り広げる大活劇――


いや本当、最早粗筋不要だとは思うんですがね、観た事無い人でもどんな内容かイメージつくような、そんな国民的メジャーアニメじゃないでしょか?
もっとも最初から人気高かった訳じゃないんですけどね…それについては以前記事に書いたから割愛するとして。

人気のビッグウェイブに乗って、終了しても度々リメイクされるのは良く有る話。
ルパンも鳴り止まぬラブコールに押されて、前シリーズ終了から約4年の時を置き、復活した訳ですよ。
その割にはこの「PartIII」、ファンからの認知度は低い。
ファンには存在を知られてても、ひょっとして一般からは「在ったの?」扱いかも。(汗)

最大の原因は毎週土曜日19時~19時半という放送時間に有ったと言われてる。
未だ娯楽がTV観賞にほぼ絞られてた当時、この時間帯は強力な人気番組が並び立つ激戦区だったのです。
先ず裏にあの『まんが日本昔ばなし』が在った。
子供の教育に相応しいとPTAが推奨するこのアニメの裏じゃ、幾ら無敵の大泥棒といえど戦わずして勝負有ったなと。
それくらい当時『まんが日本昔ばなし』の人気は凄まじかった、例えるなら日曜18時半の『サザエさん』、好むと好まざるとに関らず、日本国民は習慣でチャンネル合せてしまう様な、そんな番組だったのだ。
ちなみに19時半からはクイズダービー、20時からはドリフ、21時からはGメン観る習慣でした。(え?訊いてない?)

加えて放送していた時代は未だ巨人の人気も下がってなく、ナイター中継は確実に20%以上の数字が取れるコンテンツだった。
土曜の夜はビール片手にナイター中継、これ仕事帰りのお父さんにとってお約束…そういう高度成長期時代だったんすよ。
日本(読売)TVは巨人戦を何より重要視し、結果主に割を食ったのがアニメ番組だったのです。
殆どがゴールデンタイムに据え置かれてた割には、当時のアニメ番組の地位は低かったからねぇ。(今もジブリアニメ以外は高いと言えないが)

一応『日本昔ばなし』と交互に観てたけど(御免…好きだったんだよ、昔話)、ルパンいっつもナイター中継でお休みしてた印象が有る。(汗)
そんなんが続いてる内に観る気無くして…気が付いたら終ってたという。
日テレはルパンPartIIIの制作スタッフに謝罪すべきだと思うよ。(笑)

「PartIII」自体にも原因が無かった訳じゃないでしょうけどね。
ルパンのジャケットがピンクだったり、次元の目が帽子で隠されてなかったり、タイトルがルパン独特のタイプライター演出で出るんじゃなかったり…OPが普通に歌付きってのも今迄のルパンらしくないよなぁ。
今迄のルパンノリから敢えて脱却した事で、付いてたファンから違和感持たれたんだと思う。
自分も告白すればその1人で、ぶっちゃけるとまともに観てなかったから、今回語れる感想殆ど無いのです。(汗)

ウィキでの情報によると、総作画監督を置かない手法で、毎回の演出&作画スタッフに任せるという、大胆な制作体制を敷いてたらしい。
結果毎回作風が違ってたと…思い起せば特に前半と後半じゃ、全然絵が違ってた覚えが有る。
OP映像も歌は同じだけど、フィルムが2本在りまして、前半と後半絵が著しく違ってる。
後半はルパンスペシャル第1回「バイバイ・リバティー」の作画に似たアクの強いギャグタッチ。
生憎前半しか見付からなかったんですが、毎度ようつべより…。(→http://www.youtube.com/watch?v=K9v21NURE1U)
こうして観直すとカラーセンスとか悪くないっつか好きだ。
五ェ門が刀を鞘に収めるタイミングに合せて音が入るトコとか、不二子ちゃんがマシンガン抱えてビルの鉄骨に立つシーンとかも格好良い。
はっきり言って好きなOPだから採り上げたという。(笑)

毎回作風が変る様な実験的アニメは大好きだ、再放送してくれれば観るんだけどなぁ。
他シリーズと違って殆ど再放送してくれないから…DVD借りて来るしか無いんだろうか?(汗)
何だかんだで1年以上放送してた点見ると、それなりに人気付いてたんだろうに…TV局に愛されてない不遇な作品に思えて仕方なく。




参考)…ウィキペディア、月刊『OUT』。
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歌え!!アニソン!!~とんがり帽子のメモル~

2009年02月12日 20時25分42秒 | アニソン
――SFとはスペースファンタジーの略。(←嘘です)





ヒュルルルゥ~~~~~~~~~~♪
――キラリラン!キラリラン…!

ヒュヒュ~ヒュ~~♪ヒュヒュ~ヒュ~~♪ヒュヒュ~ヒュ~~♪ヒュヒュ~ヒュ~~♪
          ――キラリロン!キラリロン!キラリロン…!

メッ♪ モォ~ルゥ~♪ メッ♪ モォ~ルゥ~♪
               ――キラリラン…! ――キャロリン…!

おっしゃまなチィビきぃらっきらっと朝露浴びってぇ♪

水~車のリズムに…♪ 合せってぇ踊っるぅ♪

まるでっ♪ タ~ンポポのっ♪ 綿ぁ~毛♪

――ススコンッ♪スコンッ♪スコッコーン♪
           ――ジャジャッジャーン♪

さぁ~あ♪ 扉のかぁ~ぎを♪ さぁ~あ♪ 開けて御ぉ~覧♪

そうよっ♪ 人せぇ~いはっ♪ お~もっちゃぁ~箱♪

何がっ♪ 何がぁ~♪ 飛出すのかなぁ~~~~~♪

リルリトルメモルゥ~~~~♪ ちぃちゃなレィディ~~~~♪

とんがり帽子にぃ~~~~♪ 優しさ詰めぇってぇ~~~~♪

煌く星からぁ~~~~♪ 夢色飛行ぉ~~~~♪

ようこそ可愛い~~~~♪ 天使ぃ・達ぃ~~♪

天使ぃ・達ぃ~~~~…♪――ルルルゥ~~~~…♪




1984年3/3~1985年3/3迄TV朝日系で放映、東映動画(現、東映アニメーション)が制作したオリジナルアニメ。
OPタイトルは『とんがり帽子のメモル』、作詞はちびまる子ちゃん役を演じる声優TARAKO氏、作曲は古田喜昭氏、編曲は青木望氏、歌ってるのは山野さと子氏。


――身長10cm前後と極めて小さい種族リルル星人達は、宇宙船の事故により已む無く地球の中部ヨーロッパ山中に不時着した。
抱える人数の多さから、彼らは帰還の手立てが見付かるまで、その土地に村を形成し生活する道を選択する。
小人並の極小サイズと穏やかな性質が幸いして、地球人に存在を気取られず長き平和を貪って居たが、或る日一族の長老の孫娘「メモル」が、地球人の少女「マリエル」と接触してしまう。
自分達より何十倍も巨大な種族との遭遇に動揺するリルル星人達、期せずして始まった二星間の交流の行方は一体どうなるのか…?――


とまぁ敢えてSFっぽく粗筋書いてみたけど、実際の作風はどう見てもメルヘンです。(笑)
ムーミンの様な雰囲気をイメージして貰えば大体OK、スナフキンに似たキャラも居た事だし、東映版ムーミンなんて言う人も居った。
メルヘンワールドに説得力を持たせようと、SF伏線を下敷きにする辺りが、80年代アニメらしいと思う。(笑)
毎度OP映像をようつべから拾って来たんで宜しければどぞ。(→http://www.youtube.com/watch?v=Zo4e9K6zdww&feature=related)

物語の主軸はメモルとマリエルの友情。
病弱で孤独だったマリエルが、メモルと出会う事で生きる喜びを見付けるという。
1度死の淵から蘇ったマリエルが、「別に助からなくても良かったのに…」と呟く場面には、重い衝撃を受けたものです。
大金持ちのお嬢様でも彼女は母親を小さい時に亡くしてしまってる。
父親は遠い外国で仕事をしていて殆ど帰って来ない。
伏線の様に存在が語られながら、最後まで物語中に姿を見せなかった父親の事が長年不思議でならなかったのですが、ウィキによるとどうやら密かに死んでた設定が立ててあったらしい。
もしや天涯孤独ですか(汗)…何故そんなにも悲しい裏設定を立てるんだスタッフよ。(汗)
メモルに出会うまで友達すらマリエルには居らんかった。
この世に不幸は色々在れど、やはり最大は「孤独」だと思う。
そういう意味ではマリエルはとても不幸な少女だった、メモルと出会うまでは。

独りでピアノを弾いてた或る日、絵本の中から飛出して来た様な、とんがり帽子を被った小さな少女が、マリエルの前に現れる。
大人しいマリエルとは正反対の快活な少女は「メモル」と名乗った。
性格の違い故か2人は互いに惹かれ合い、直ぐに仲良くなる。
今迄は御飯を食べても美味しくなくってお腹も空かなかったけど、メモルと一緒に食べれば不思議と美味しく感じられた。

こうして段々と元気になったマリエルは、サナトリウムを出て街の寮学校に通うようになる。
色んな人と出会い、メモル以外の友達も出来た。
一方メモルはマリエルと別れたくなくて、寮まで会いにやって来る。
再びメモルと一緒に過すマリエル、けれどメモルの存在が他の人にバレないよう、冷や冷やの毎日を送る事に。
ただ1人にだけ、メモルの存在を知られてしまった。
宇宙人の存在を信じる天文好きな少年、「オスカー」。
優しく爽やかなオスカーに、マリエルは恋心を抱いてしまう。
だがオスカーに恋する幼馴染「グレイス」が、嫉妬して彼女の恋路を邪魔する。

こっから先がとても子供番組とは思えない愛憎劇にまで発展してって凄いんですが…。(笑)

嫉妬からマリエルにエグイ意地悪を繰り返す「グレイス」。
ところが日頃の行いの悪さが災いしたのか、彼女は交通事故に遭い、そのショックで記憶を失ってしまった。
そんな彼女を献身的に世話し、何とか記憶を取り戻させようと、マリエルとオスカーは努力する。
だが実はグレイスの記憶はとっくに戻っていた、彼女は愛するオスカーが自分の心配をしてるのが嬉しくて、彼の気持ちを独占したくて、記憶を失ってる振りをし続けて居たのだ。
グレイスがピアノを弾いてる姿を見て、彼女の記憶が戻っているのに気付くメモル達。
自分を見詰める小さな影の気配を感じて振向くグレイス、とうとうメモル達は彼女に見付かってしまう。
だがグレイスは驚く素振りも見せず、静かにメモルに話し掛けた。

「…貴女が、メモルね?」

彼女はメモルに泣きながら頼んだ、「私の記憶が戻った事は、オスカーに内緒にしといて」と…。
彼女は言う、私は幼い頃からオスカーが好きだった、オスカーさえ傍に居てくれれば何も要らないとすら思っていた。
そこへマリエルが現れ、私の心中は不安にざわめいた――マリエルにオスカーを取られてしまう――と。
天使の様に優しいマリエル、私には無いものを持つ彼女、とても敵わないと思った。
嫉妬心と劣等感でドス黒く汚れて行く私の心、それすらも許してしまう彼女の真っ白な心。
大好きなオスカーに嫌われたくないのに、彼女の傍に居ると私の心は醜く汚れてしまう…それが辛くて耐えられなかった。

此処のグレイスの心理の描写が凄く深いなと幼心に感心してしまった。
嫉妬心で終らせず劣等感まで表現したのがね。
それで結局どうなるかをバラしちゃうと、マリエルが身を引くんですよ。
「私にはメモルが居るから」って、孤独を知る彼女の心が、グレイスを思い遣るという。
この展開も子供番組という事を考えると凄いと思った、てゆーか最早子供番組じゃないって。(笑)
小道具の使い方も素晴しく、非常に感動しました。

「東映が制作したTVアニメで№1を選べ」と言われたら、私はこの作品を推すなぁ~。
土田勇氏がデザインする美術と、名倉靖博氏がデザインしたキャラの融合により、さながら絵本を観てる様な錯覚を持ってしまう映像。
これは今のアニメ制作現場を考えるに、2度と現れない作品だと思う。
雪室俊一氏の著した世界観も素晴しかった。
脚本と作画の2点に達人が揃ったのが成功の大きな要因でしょう、いや演出も悪くなかったと思うけど。(汗)
この作品に影響を受けてオマージュ的なアニメが幾つか続いたけど、どれもメモルを越えるまでは行かなかった。
当時の東映からして「社運を懸けて製作した」らしく、間違い無く日本のTVアニメを代表する名作ですよ。

唯一引っ掛かったのは最終回…起承転結の「起」を意識するなら、「結」でメモル達は○○○○べきだったんではと。
そうしなかった理由は「それじゃマリエルがあんまり可哀想」と思ったからでしょうね。
父も母も居らずボーイフレンドも去ってしまい、この上メモルまで……そう考えた結果の結末だったのかもしれない。
それでも充分名作です、特にメルヘンが好きな人は、機会が有ったら御覧下さい。
つか解釈なんかはあくまで自己流、ぶっちゃけ遥か昔に観た記憶で書いてるから、どっか間違ってたら御免なさい。(汗)




参考)…ウィキペディア、東映の公式サイト。(→http://www.toei-anim.co.jp/tv/memole/)
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歌え!!アニソン!!~夢戦士ウイングマン~

2009年02月10日 21時45分16秒 | アニソン
――ひょっとしてデス・ノートの御先祖様!??




チャチャッチャチャッチャチャッチャチャッ♪――チャン♪

チャチャッチャチャッチャチャッチャチャッ♪――チャン♪

チャチャッチャチャッチャチャッチャチャッ♪――チャン♪

チャッチャッチャッチャッチャチャッチャ~チャ♪

ツツツッツッツツ♪ツツツッツッツツ♪ ツツツッツッツツ♪ツツツッツッツツ♪
――……シュゥーーーン!!――キュイン!!!

決まりきらぁない♪ ポーズでも♪
――キィーーーン!!――ブゥーーーン…!!!

異次元だったらぁ♪ それでオッケイーー♪
――チャキィーーン!!!――ゴォーーー…!!

無理は承知の♪ 相談も♪
――ギュイーーーン!!!――ガシャンッ!!――ピキリンッ!!

やれば出っ来るねと♪ 笑うあいつぅ♪
――シュバーーン!!――ズキューーーン!!!!

カモン♪ カモン♪ カモーン♪ 異次元ストーォリィー♪

恐れない~でぇ♪ 人はみん~なぁ♪

異次元の天使ぃ~~~♪

――チャチャッチャ~チャッ♪

カモン♪ カモン♪ カモーン♪ 誰かが呼んでるぅ~~♪

熱い振~動♪ その胸で今♪

キャッ…チしぃ~・たぁ~・らぁ~~~~~♪
――パピューーーン!!

何かが変・わるぅ~♪ 君の目のぉ前~♪
――ギュオッ!!!――ズゥーーー…ン!!!!

あ~~~~……不思議なストーォリィーーーー♪
――キュオン!!――シューーーーー……オン!!!!

ツツツッツッツツ♪ツツツッツッツツ♪

――ズンッ♪ギュルルルルルルルルルルルルルルル♪

ジャジャ~ジャッジャッ♪ジャンッ♪ジャンッ♪



1984年2/7~1985年2/26迄テレビ朝日系で放映、制作は東映動画(現、東映アニメーション)。
OPタイトルは『異次元ストーリー』、作詞は竜真知子氏、作曲は林哲司氏、編曲は奥慶一氏、歌ってるのはポプラ。
OP映像については毎度ようつべで。(→http://www.youtube.com/watch?v=T85IqlZYbYQ)

原作は桂正和氏が週刊少年ジャンプで1983年5・6合併号~1985年36号迄連載していた漫画。
特撮ヒーロー番組が大好きな氏が、デビュー前から温めてた設定を盛込んで形にした、言わば氏の集大成的作品。
その拘りはタイトルロゴを自分でデザインしたり、約100万かけてウイングマンのコスチュームを自作・着用するまでに及ぶ。
そのコスプレ写真を単行本に載せたり、コスプレして某アニメ雑誌に登場したり、非常に正しいマニアの姿をそこに見た。(笑)
『ウイングマン』は氏にとって夢そのものなんだろうなと思う。
ちなみに原作のタイトルはまんま『ウイングマン』。


――変身ヒーローに憧れる広野健太は、中学生になっても学校でヒーローごっこに興じては、先生から「早く現実的な大人になれ」と説教を喰らう毎日。
しかし或る日学校からの帰宅途中、頭上に突如現れた異次元ホールから、謎の美少女とノートが落ちて来るのを目撃する。
謎の美少女は肌も露なビギニ姿で気を失っていた。
正義のヒーローに憧れる者としてはこのまま捨て置けず、怪しむも自宅に連れ帰る健太。
少女の目が覚めるのを待つ間、彼は一緒に落ちて来たノートに、つい自作のヒーロー「ウイングマン」を落書きしてしまう。
だがそのノートは書き記した内容を実体化させる「ドリムノート」だったのだ。
偶然にも本物の超人ヒーローになる能力を身に付けた健太は、ドリムノートを持って現れた美少女「アオイ」と共に、三次元人(主人公の世界です)の奴隷化とドリムノートを狙う異次元世界ポドリムスの独裁者リメルの差し向けた怪人達を相手に戦う事を決意する。
ヒーローに憧れるだけの少年を卒業し、真のヒーローとなって…!――


正面図しか描いてないのに、背面まで実体化したのは何故と、多数ネタながらツッコみたい所。(笑)
それはさて置き「ドリムノート」の発想は当時斬新に感じられたものです。
以前から無かった訳じゃない…けど卓越した作画の力有ってこそ、無い物を実体化させる夢が真に迫るという。
もし絵が下手な作者が描いてたら、ちっとも格好良くないどころか、結局「絵」でしかないんだよね~で終っちゃいますよ。
巧い絵や彫刻は時に「深夜独りでに動き出した」なんて伝説を作り出す。
それ位活き活きした魅力を持ってると言う訳ですな。

桂正和氏の絵の巧さは漫画好きなら誰もが知る所。
ヒーローものが好きな氏だけど、少女を描かせたら右に出る者無しとまで言われた。
「初恋は桂正和氏の描くヒロインだった」って声もチラホラ聞えた程で。
氏の作画力に目を付けた当時の担当鳥嶋氏は、ウイングマンに美少女を入れるよう説得し、結果ヒーロー+ラブコメというジャンルが出来上がったという。
これって今の漫画にも続いてる流れですな。
桂氏自身はラブコメはそんなに…だったらしい。
事実ウイングマン終了後はラブコメから離れた作品に挑んでるし。
けれどヒットせず、苦悩してた折に再び鳥嶋氏からラブコメを描くよう説得を受け、『電影少女』を描いたらば大ブレイク。
以来吹っ切れたのかラブコメ要素を迷わず作中に入れられる様になったらしい。

氏の描く少女はリアルな中に二次元の儚さ危うさが篭められてる。
その二.五次元?の魅力が主に思春期の少年達の心を惹き付けずにおれないのだろう。
女だったけどアオイさんが好きだったよ。(笑)
年上の姉御肌で勇敢でセクシー、お色気シーンにはドキドキしたなぁ。(本来の容姿は違うらしいが)
電撃型したスティックで変身するのが格好良くてまた惚れる。
最終回の展開見るに原作者の拘りを最も強く感じられたキャラだった。
これは個人的見解だが、途中で髪型を変える女キャラは、作者からの愛情が結構深かったりするような。
勿論そーいうお洒落キャラだって設定からコロコロ変えられるのも居るけど…髪型を印象的に変えられたり、それで特に決まったお相手キャラが居ない場合は、作者お気に入りのコという疑いが濃くなる。(笑)
当時は「桃子がお気に入り」って噂で、実際ピンクが好きだったんだろうけど、後年描いたヒロイン像見るにつけ、アオイさんへの強い拘りを感じずにいられない…別に自分が好きだったから言う訳じゃないよ。(笑)

いいかげんアニメの話をしましょう。(汗)
原作は面白かったけど、アニメの出来は微妙だった。
作画も微妙なら演出も脚本も微妙微妙。
東映の闇歴史なのか、再放送すら殆どされず。
なまじっか原作の絵が巧いもんだから、その差は歴然としていて、存在すら黙殺するファンは多かった。
…ちょっと可哀想。(汗)
最終回なんかアオイさんとの別れのシーンなのに、古臭い演出が過ぎてちっとも感動出来なかったもんなぁ。
まぁ最終回の微妙さは原作も……だが。(汗)

ファンだからって言いたい放題ですね。(御免なさい)

原作がハイティーン向けなのに対して、アニメはお子様向けに感じられた。
ファミリー向けに変更するのは、当時のアニメではよく見られる事だったけど。
近所の生意気なガキがレギュラーになるっつうのが、当時の東映カラーを醸していて微笑ましい。(後年原作にも出て来たけど)
その割には原作以上にお色気路線ゴーゴーだったのがよく解らん。
担任の松岡先生が主役を凌ぐ活躍を観せてくれたのには笑ったが。
島本須美さんの演技力も有って圧倒されましたよ。
そうそう、アニメでは美紅ちゃんは、主人公と幼馴染関係にされていた。
恐らくメイン脚本家の趣味からに違いない。
アオイさんの声が甘く色っぽくって好きだったなぁ。
「ケン坊~v」って台詞が未だに耳に残ってたり…演じてたのは川浪葉子氏だそうな。
文句色々書きつつも、このOPは凄く好きで、テープに録音して持ってるんだ。(恥笑)

もしリメイクするならいっそ特撮番組にしてみたらどうかと思う。
少なくとも原作者は色めき立つ気がするぞ。(笑)
CG使ってのデルタエンドが観たい、次元が変る時の天地逆転演出なんかも観たいな~。
こういう作品のキモはリアリティなのだと思う。
だから余程の作画力でもって表現するか、実写化するかしないと、途端に嘘っぽくなる。
そう考えると(失礼ながら)アニメ『ウイングマン』がコケたのに納得行く気がするのだ。



参考)…ウィキペディア、東映公式サイト、それとこちらのファンサイト。(→http://www015.upp.so-net.ne.jp/wingman/index.html)
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歌え!!アニソン!!~牧場の少女カトリ~

2009年02月08日 17時12分59秒 | アニソン
――全国のお兄ちゃんもカトリのトリコ。




ジャンッジャラララララララルゥ~~~ウ~~~~~~♪
                ――ズンッ♪ズーン♪ズンッ♪

ヒュ~~ウ~~~ウ~~~~♪――ヒュルルルッルゥ~~♪
――ズンッ♪ズーン♪ズンッ♪

ルゥ~~~ウ~~~~~~♪
――ズンッ♪ズーン♪ズンッ♪

ヒュ~~ウ~~~ウ~~~~♪――ヒュルルッ♪ルゥ~~♪
――ズンッ♪ズーン♪ズンッ♪

ヒュルルルルッヒュ♪ヒュルルルルッ♪

ヒュルルルルッルゥ~~ルゥ~~~~♪

ヒュルルルルッヒュ♪ヒュルルルルッ♪

ヒュルルルルッル♪ルゥ~~ルゥ~~~~♪

悲し・い~♪ 朝っや♪ 眠れっない夜ぅ~~♪

静か・にぃ~♪ 目をっ閉じっ♪ 思ぉって居~ますぅ♪

何処かにぃ~私…♪ 待つ人が居るぅ♪
(チュッ♪チュー♪ チュッ♪チュー♪ チュッ♪チュー♪ チュッ♪チュー♪)

このそぉらぁ~の下で♪ 息をし・て・居るぅ♪
(チュッ♪チュー♪ チュッ♪チュー♪ チュッ♪チュー♪ ア~~ア~~~♪)

ラーーーヴイズユー♪誰もみぃーーーんなぁ…♪

初め独りぼぉっちぃ~~~♪
(……アーーーーーーーーーーーー♪)

ラーーーヴイズミー♪そ・し・て・何ーーー時かぁ…♪

愛~~するぅ~~人にぃ……♪
(アーー♪アーーー…♪アーーーー…♪)

包まれて星の中ぁ…♪ 寄添い合い…♪

幸せ紡いで行くのぉ~~♪

――チャンッ♪チャーーン♪チャンッ♪




1984年1/8~12/23迄フジ系で放映、日本アニメーションが製作した名作アニメシリーズの10作目。
OPタイトルは『Love with You~愛のプレゼント~』、作詞は伊藤薫氏、作曲は三木たかし氏、編曲は鷺巣詩郎氏が手掛けたとの事。
知って聴いてみれば、成る程曲の出だしが確かに鷺巣タッチで、エヴァに似て感じられる。
歌ってるのは小林千絵氏…これまでの名作劇場らしからぬ、普通のポップス調に聴こえるOPでして、その珍しさ故か記憶に残ってます。
個人的には好きな歌だったり、聴いた後フレーズが自然に口をついて出る。
ヤフーだと林檎環境の方は観られないそうなので(笑←失礼)ようつべからOP映像どぞ。
(→http://www.youtube.com/watch?v=zmpED3ojN2M&feature=related)

原作はフィンランド出身の作家アウニ・ヌオリワーラの著作『牧場の少女』。
なんでも作家の祖母の少女時代をモデルにして書いた作品らしい。
とは言え実際は殆どアニメのオリジナルで、後年アニメに嵌って原作読んだ人が、全然似ても似つかない内容に愕然としたなんてエピソードが有る。
そもそもカトリ自体が存在しないとか何とか…いや私は原作読んだ事無いんですけど…てゆーか復刊希望が出てた位現在入手困難らしい。
『名作劇場』と銘打っていながらも、その実オリジナルって作品は案外在るんですよ。
『母をたずねて三千里』なんか原作が『クオーレ』の挿入話でしかなく、頗る短かった為に基本の筋だけ踏襲して後はオリジナルという。
それで名作にしちゃうんだから、手掛けた制作スタッフは偉大だ。(なんせ監督高畑氏だからねえ)

だったら何で最初からオリジナルとして制作しないのか疑問に思います?
オリジナルじゃスポンサーが付き難く、上層部が首を縦に振らんからですよ。
例えば『ナウシカ』は「原作が無いから」という理由で映画化して貰えず、仕方なく監督宮崎氏が雑誌で漫画を連載した(原作を作った)なんて話。
オリジナルアニメを作りたいけど許して貰えず、妥協策としてあんまり有名じゃない原作の名だけ借り、好きに制作した強かなスタッフも存在するんですよ。(笑)
今や名作と言われる『ハイジ』や『フランダースの犬』だって、日本がアニメを発表しなければ此処まで名が売れんかったでしょう。
『フランダースの犬』なんて人気が有るのは日本だけで、舞台にされた国は存在すら知らず、作品に感動し続々と訪れた日本からの観光客を知り、後日主人公ネロ&パトラッシュの銅像を建てたそうな。

んでまぁ、この『カトリ』も所謂そんな作品に当たると思う。
ただモデルにするにしても、ちょっと内容が地味過ぎたかもしれない。


――舞台は1914年南フィンランドの農村、主人公カトリが未だ6歳の頃、母はドイツへと出稼ぎに行く。
当初は3年もすれば帰って来るだろうとの話だったが、折悪くヨーロッパで第一次世界大戦が勃発、母からの連絡すら途絶えてしまった。
預けられていた祖父母の家は貧しく、カトリは家計を助ける為、他の屋敷へ働きに行く決意をする。
幼いながらも身を粉にして働くカトリ、勤勉な彼女は多くの人々から信頼を得て、賢い女性に成長して行くのだった――


ウィキペディアでもヤフー動画でも、粗筋ったらこんなものしか書いてなく。
リアルで観ていた自分に訊かれても、そんな筋しか浮んで来なかったり。(汗)
主人公、母を訪ねるでもなく、淡々と仕事に励むだけですから。
視聴率低下して打ち切り迫った際、後半梃入れとして泥棒騒ぎ起したりしてたけど。
OPからして働いてばっか居るんで、すっかり「西洋版おしん」のイメージが染み付き、「名作アニメ史上最も働き者な主人公」の冠を戴いてるそうな。
ただでさえ働き者な良い子揃いの名作アニメ主人公の中から選ばれただけに、殊更素晴しい栄誉に感じられますな。(笑)
逆に「名作アニメ史上最も遊び人な主人公」はトム・ソーヤーじゃなかろうか?いや、ピーターパンがその上に居るな。

第1話の母親との離別以外は、お涙頂戴シーンすら殆ど無いんですよ。
だから人によっては「退屈」って意見も出てましたね。
なんだけど自分は……結構好きで観続けてた。
自分だけでなく、或るアニメ雑誌で歴代の名作アニメ中で人気投票した際は2位に挙がってて、ちょっとびっくりしたり。
探したらファンサイトも見付かったし、思ったより人気は高いと見た。

自分が好きで観てた理由は面白いと感じたから。
淡々としてても不思議と面白いんですよ。
一貫した演出に監督のポリシーが感じられたから、かなぁ。
挙げれば音楽とか…「フィンランディア」に「カレリア組曲」等、ほぼフィンランド出身の作曲家ジャン・シベリウスの曲のみ使用してたという拘り振り。
淡々としてる分押し付けがましさが無いのにも好感が持てた。
個人的に「マジカルエミ」に似た、生活観を大事に描く演出だなぁと。

何より主人公カトリが魅力的でしたよ。
努力家で賢くて弱音を絶対吐かない、ちょっと頑固なトコが玉に瑕だけど、そこがまた人間的で良いと思える。
外見的には猫口な所が可愛かったなぁと。
ちょっと前に11話迄ヤフーで無料で配信されてて観たけど、やっぱり面白くて続きが気になったという。
諦めてDVD借りて来ようかと考えてますよ。(笑)

思うに今放送されたら同人的な人気が付いてただろうなぁと…。
話の筋とは関係無いですが、カトリを巡って2人の男が恋の火花を散らすんですよ。(笑)
1人は勉強嫌いで怠け者だが人の好い大屋敷のお坊ちゃん、「マルティ」。
もう1人はカトリ同様家畜番をする、彼女より年上で口の悪い少年、「ペッカ」。
2人の少年はカトリが大好きで、どっちも彼女を独占したくて、会う度に喧嘩を繰り返す。
だけどカトリが困った時は一時休戦、力を合せて彼女を護ろうとしたり。

それだけじゃなくカトリは兎に角皆から愛される子で…いや解らなくもないけど…出会った当初は邪険にあしらったりしても、彼女の賢さ頑張り屋な部分に感心して、一目置くようになるというのが作品内のお約束という。(笑)
自分が考えるに「名作アニメ史上最もモテモテな主人公」じゃねえかと、魅了した人数では小公子セディを超えるか好い勝負かだね、多分。(笑)
そんな訳で再放送が始まった際には御覧下さいませ…関東局では東京MXに期待しよう。
ヤフーで現在1話だけなら無料で観られます。(→http://streaming.yahoo.co.jp/p/t/00189/v00448/)
ただ生憎1話はキャラが未だ揃ってなく、そんな面白くはないんですがね。

もう1つファンが騒いでる要因に、カトリの「声」が在る。
演じてる声優及川ひとみ氏は、あのくり○むレ○ン『亜美ちゃん』役で、一世を風靡した方だったり。
演技も達者だったけど、元の声からして素晴しく澄んでおり、耳が自然と惹き付けられた。
亜美ちゃんが有名になったのは、彼女の力も大きいと思われ。
結婚した後は活躍を聞かないけど、記憶に残る声優さんの1人です。

記憶を頼りに書くと、最終回はカトリが母親に再会して大団円、ナレーションが「その後カトリは成長して作家になりました」っつって〆だったような。
その「作家になりました」っつうナレーションがあまりに唐突に感じられた事を覚えてる。
特に必要無かった様な…何の意味有って解説したのだろう、あれは??
纏めると決して名作ではなかった、けど傑作というか怪作だったなと。
如何にも名作アニメ風で在りながら、名作アニメらしからぬ作品でしたよ。
だって教育的テーマも何も説かなかったしねぇ、無理矢理なら「勤勉にしてれば幸せが訪れる」とか説けそうな気もするけど。(笑)
歴代の名作アニメ中で異端だったからこそ、逆に印象に残った気がするのです。




参考)…ウィキペディア、ヤフー動画の作品紹介頁、日本アニメーション公式サイト。
     そしてこちらのファンサイト様。(→http://homepage3.nifty.com/katri/katri/katri-index.htm)
コメント (2)
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