瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2012年、クリスマスには歌を歌おう♪その11

2012年12月31日 19時59分24秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
昨夜に続いて今夜も来てくれた貴方、有難う!

今夜はジルベスター、今年もとうとう終わるわね。
貴方にとって、この1年はどんな年だったかしら?

クリスマスは1年の内で一番平和で楽しいシーズンと言われてる。
でもそんな時だって忙しなく働いてる人が居る。
病気と闘ってる人も居る。
亡くなる人だって居るわ。
他人が楽しんでるのを見て、孤独感に苛まれる人も居るの。
悲しい事だけど、クリスマスには自殺率が上るそうよ。

生きる希望を喪わないで、周りを良く見て。
今夜紹介するのはそういう映画――「素晴しき哉、我が人生!」よ。

「子供の頃、ジョージ・ベイリーには、生れ故郷のベタフォードの町を飛び出して、世界一周するという夢が有った。
 彼の父は住宅金融会社の経営者で、町の貧しい人々に低利で住宅を提供し、尊敬を集めていたが、町1番の金持ちで銀行家のポッターは彼とその一族を目の仇にし、事有る毎に圧迫を加えていた。
 大都会の学校を卒業したジョージは、夢だった世界一周に出ようと思うも、父が過労の為に急死してしまう。
 ジョージは株主会議で後継社長に推され、承諾せねばならぬ羽目となり、弟が大学を卒業したら会社を譲る事にして、一時海外旅行もお預けになった。
 ところが4年後に大学を卒業した弟は、大工場主の娘と結婚しており、その工場を継ぐ事になっていた。
 ジョージの夢はまたもや破れる。
 やがてジョージは幼馴染みのメリイと結婚、豪勢な新婚旅行に出発しようとした時だ。
 世界中を襲った経済恐慌により、ジョージの会社でも取付騒ぎが起る。
 ジョージは旅費として持っていた5千ドルを、貧しい預金者達に払い戻してやり、急場を凌ぐ。
 その為新婚旅行は出来なくなったが、2人は幸福な結婚生活に入り、4人の子供にも恵まれた。
 住宅会社の業績も着々と上り、それに恐れをなしたポッターは、ジョージ懐柔策に出たが、彼は断固拒絶する。
 第2次大戦が起こり、海軍飛行将校として従軍していたジョージの弟は、殊勲をたてて大統領に表彰された。
 だがその喜びの騒ぎに取り紛れて、会社の金8千ドルを紛失、実はその金は手違いからポッターの手に入ったのだが、彼はそれを秘し、ジョージを苦しめようとする。
 そのうえ会社には会計検査官もやって来る仕末。
 絶望したジョージはクリスマスの晩、橋の上から身投げしようとする――と、その時、奇妙な老人が、彼より一瞬早く、川に身投げをした。
 慌ててジョージが救った老人は「クラレンス」と名乗り、「自分は2級天使で翼を貰う為に君を救った」と語る。
 勿論ジョージはその話を信じない。
 どころか自棄になったジョージは、「この世に生まれなければ良かった」と洩らす。
 それを聞いたクラレンスは、彼の望み通り「ジョージが生まれて来なかった世界」へ連れて行く…。」

監督:フランク・キャプラ
脚本:フランセス・グッドリッチ、アルバート・ハケット、フランク・キャプラ
原作:フィリップ・ヴァン・ドレン・スターン
製作:フランク・キャプラ
撮影:ジョセフ・ウォーカー
美術:ジャック・オッケイ
音楽:ディミトリ・ティオムキン
録音:リチャード・ヴァン・ヘッセン
編集:ウィリアム・ホーンベック
キャスト:ジェームズ・スチュアート(主人公、ジョージ・ベイリー)
     ドナ・リード(幼馴染で妻、メアリー・ハッチ)
     ライオネル・バリモア(金持ちだが非情な男、ヘンリー・ポッター)
     ヘンリー・トラヴァース(2級天使、クラレンス)
     トーマス・ミッチェル(ジョージの叔父、ビリー・ベイリー)
     サミュエル・S・ハインズ(ジョージの父)
     ボーラ・ボンディ(ジョージの母)
     トッド・カーンズ(弟、ハリー・ベイリー)
     H・B・ワーナー(勤め先の薬局の店主、ガウワー)

(↑ウィキ、goo、アマゾンのDVD紹介文より)

1946年にアメリカで公開されたモノクロ映画、古い作品だけど、今もって映画ファンの口に上る名作なの。
アメリカ映画協会が選ぶ「感動の映画ベスト100」では1位に、同協会の「アメリカ映画ベスト100」では11位にランクイン。
更に某所で行った「世界のクリスマス映画ベスト20」でも1位に選ばれてる。(→http://donicchi.jp.msn.com/special/xmas2011/photo_movies.aspx)
メリーもこの結果には至極納得行くわ。
「主人公がもしも生れなかったら?」、「もしも居なくなったら?」というのを、生きる気力を喪った主人公に見せる――というパターンを確立した映画、今や日本の小説・漫画でも頻繁に見られる王道だわね。

主人公ジョージは子供の頃から、自分より他人の事を優先する、或る意味損な性質。
そのお陰で町の人に慕われ、友人・家族に恵まれたけど、ふと自分の人生を振り返った時、子供の頃の夢は叶えられず、貧しい暮らしに目が行ってしまったの。
そして突発的に命を絶とうと考えてしまった。
2級天使のクラレンス(どう見ても変なおじさんだけど)は、そんな彼を「彼が居ない世界」に連れて行く。
目には見えなくとも周囲にとって、如何に大事な歯車を担ってるか、彼本人に解らせようとするのね。

ラストでジョージに届けられたクラレンスからのクリスマスカード、その文章にメリー感極まって涙が零れてしまったわ。

「友が在る者は敗残者ではない。
 翼を有難う。
          ――クラレンス」

それとね、冷酷な人間に思ってたポッターが、ジョージが戻った時に、「皆が待ってるぞ」って声かけた事にも、メリーちょっと感動しちゃった。
良く考えると彼が諸悪の根源なのにね。
彼としてはジョージ(とその父)が羨ましくて、目の仇にしてたのかな~なんて考えたら、心底悪い奴に見えなくなったのよ。

孤独に耐えられなくなった時は、息を吐いて周りを見回して。
貴方が今迄頑張って来たなら、希望はきっと残ってる筈。

それじゃあ今年最後に紹介するクリスマスソングよ――映画でラストに流れた「Auld Lang Syne(オールド・ラング・サイン)」!
日本では「蛍の光」の名で知られるけど、元はスコットランド民謡で、英語圏の国々では大晦日のカウントダウンに歌われるの。
その習慣が明治時代に日本へ入り、同じく大晦日に歌われるようになったのね。
日本版の「蛍の光」は明治10年代初頭に稲垣千頴が作詞して生れ、以後その内容から卒業式等の別れの歌として、有名になったそうよ。

日本人の感覚ではクリスマスソングに思えないでしょうけど、大晦日に歌うにはぴったりじゃない?
今年最後の歌声、高らかに聴かせてね♪
じゃあまた明日、新年も楽しく歌いましょう♪



【Auld Lang Syne(オールド・ラング・サイン)】




Should auld acquaintance be forgot♪
And never brought to mind♪
Should auld acquaintance be forgot♪
And auld lang syne♪

(コーラス)
For auld lang syne, my dear♪
For auld lang syne♪
We'll tak a cup o' kindness yet♪
For auld lang syne♪


【意訳】

忘れがたき古き友よ
思い出す事がなくとも
忘れがたき古き友よ
どれだけ時間が経とうとも

(コーラス)
遠き昔の為に、友よ
遠き昔の為に
友情の杯(さかずき)を酌み交わそう
遠き昔の為に


…びょりです、今年1年お世話になりました。
また来年も宜しくお願い致します。
歌については毎度ようつべを御参考にされてください。
イギリスではこんな風にカウントダウン時歌ってるらしいです。
曲は古くからスコットランドに伝わるもの、現在まで伝わる歌詞を書いたのは、スコットランドの詩人ロバート・バーンズだそうな。
歌い方については、こっちのバージョンが解り易いです。(ラップ風味で、大晦日に歌う雰囲気ではないが…)
ウィキで検索すると、もっと詳しく歌詞等出て来ますよ。

映画を観て「美人妻娶ったんなら、それで充分勝ち組じゃん」なんて思った私。(汗)
少なくとも家族が居る人は、絶望するには早い。
家族の1人でも欠けると、バランスが狂うもんだって、最近実感している。

日本が敵国として出て来るのが時代を反映してますね~。



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