日本語教育学会が委託を受けて進めている事業、いろいろなところで、このモデルプログラムの研修会が開催されるようになっています。
莫大な調査と報告書。
愛教大にいた時に、この事業に手を上げようという話もあったんだけど、ここまでのことはとても単科大学一つでできるようなことじゃないよなあ。
気になるのは、大学での日本語教員養成は、それぞれの担当の教員の守備範囲を超えることが難しいから、全国一律のことは無理だという前提で組む必要があるだろうということ。
それと、現場の先生方のご負担。
担当になった小中学校の先生から、「何をすればいいですか」「どうすればいいですか」という問い合わせがあるのは確かだし、そうやって問題意識を持って取り組んでくださっているのはとても能力の高い先生方なんだけれども、ただでさえ、多忙化している学校現場で、どれだけの時間を捻出していただけるのか、そこがやっぱり心配。
まあ、僕がそうやって、現場に負担をかけないで何ができるのか、と考えているのは、結局現状の追認でしかないのかもしれません。
現状ではとても無理なことを「やって当然だ」というスタンスで取り扱うことで、周囲の考えが変わるということは、確かにあるでしょうし。
いや、敬服してます。この調査と報告書。
科研でご一緒していた先生方がかかわっていらっしゃることだけに、研究会で議論していたことが生かされているのもうれしいし。
とにかく、私が何かをやる、という立場でなくてよかった。こんなこと、あの多忙な状況では無理だわ。
あとはこれをどう広めていくか、ですね。