AWA@TELL まいにち

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娘の音読

2008年03月16日 | 日本語教育
娘が学校の宿題で音読を毎日やります。大きな声で、正しい姿勢で、句読点にも気を配って。

徳島で育っているのですから、アクセントが関西系になるのは仕方がないと思うのですが、さて、東京式のアクセントを教えたほうがいいものかどうか。

私は山口県で18歳まで過ごしましたから、自分の母語は東京式のアクセントなんですよ。ですから、自宅での会話ではあまり気にならないのですが、音読となると、友達の影響も大きいようで、アクセントが気になります。

かといって、小学1年生に方言の話をしても、と思いながら、先日、アクセントの話を娘にしてみました。別に徳島の言葉が悪い、というわけではありませんから、同じように、東京式のアクセントがいい、というわけでもありませんから、言い方が難しいのですよ。

思えば、娘は2歳まで広島、7歳まで徳島で暮らし、言語形成期にいろんな地域で暮らすわけで、自分の母語にどんなアイデンティティを持つのか、ちと気にしています。

そういえば、国立国語研究所が大学共同利用機関法人に移管されるという話。
国が日本の言語に口を出すことはないとは思うのですが、国が日本の言語を調査、維持していく必要性は強く感じています。幼少期からの英語教育を主張するのであれば、失われつつある方言の調査をもっともっと積極的に、予算を投じて行ってはどうでしょうか。

何事もバランスが大切だと思うんですよ。そうはいっても、母語教育をおろそかにしたら、すべての教育は台無しになっていくと思います。母語教育のための母語調査をもっと行ってほしいものです。
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