金沢に暮らし始めて40数年.。この街で「見たものは、見た」。最近は「軒端に冬の山晴れて見ゆ」って心境に。
金沢暮らしの日々 ~努力は時々 報われる~
野町4丁目界隈 ~ 大将は御年83歳 @ 『日乃出寿司』
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広小路と有松の両交差点を結ぶ大通り、その真ん中あたりの野町側にあります。立派な店構えです。いつも明々と灯りがついています。この店の前は それこそ何百回と通り過ぎてきましたが、この度、ひょんなことから予約なしで入店してみました。左手にカウンターと板場、右手はテーブル席は2セットほどかな。意外と広い店内です。先客はおらず、見るからに職人気質の大将と内儀さんで切り盛りされています。
とりあえず、瓶ビールと刺し盛りお願いしましょうか。ほどなく出てきたのは 烏賊とマグロの赤身と白身(鯛??)の3種盛りです。「ずいぶんと長い間、冷蔵庫にいらっしゃたんですね」という感じの刺身でしたが(笑)、寿司屋の刺身はそれでいいと思いますよ。キトキトを食べたけりゃ居酒屋に行けばいいんです。
カウンターには昔の寿司屋によく見かけた、水道管から指洗い?用の水が落ちてくるやつがあります。が、故障したまま現在は使用してないとのこと。お話しを伺うと、この界隈も昔はずいぶんと賑やかだったけど、今は多くの飲食店も閉店したよし。「寿司屋の客もみんな“回転”に移ってしまって“たちの寿司屋”にはお客さん来なくなった」と懐かしい昔話でもするように女将さんが話します。いや~“たちの寿司屋”って言葉、久しぶりに聞いたねえ。
それにしても元気ハツラツな大将は御年83歳だそうです。いやあ~いい顔されています。お顔のしわに人生の年輪を感じます。かの土門拳の写真集『風貌』を彷彿させます。まさに生涯現役です。
この日も たぶん 僕らが最初で最後の客のようでした。今後も、この店に客が次々やってくるということは、たぶんないだろうけど、こういう昔ながらの町の寿司屋さん、いつまでも頑張ってほしいです。寿司以外にも「家庭料理」的な酒肴もメニューもいろいろとあります。
寿司屋は「客との会話」もまた、店の味ということを、この店では実感します。昨今の どこの寿司が美味いのいやあっちの店の方が美味いのとか、コスパがどうだとか そんなことより、寿司屋には、もっと大切なことがあるんだよということを教えてくれます。そういうことも含め、「昭和な雰囲気」をしみじみと感じた夜でした。
この日は 刺し盛りのあと、女将さんお手製の冷たい茶わん蒸し✕2、万寿貝の刺身、(夏だけど)ナマコ酢、握り寿司(上)3000円✕1をお願いしました。酒は、キリンの大瓶✕1、日本酒2合✕3をいただき、〆て10,800円でした。ごちそうさまでした。また伺いますね
明日の日曜日 ブログお休みします
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