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橋下市長も ナベツネには 言われたくないと思っているのか?


 橋下大阪市長の発言や政治手法について、読売新聞のナベツネさんが「アドルフ・ヒトラーを想起する」と批判したとのこと。その批判は的を射ているが、橋下さんにしてみれば、「あんたに言われたくないよ」と思っているに違いない。

 上図が、ヒトラー率いるナチスが、当時のドイツの国会での議席数の推移。はじめは12議席だったけど。わずか5年で600を超えるまで一気に拡大したんだね。

 よく知られるように、ナチスは、ワイマール憲法体制の下で台頭してきた。このワイマール体制、いわゆる完全比例代表制度だったんだね。最も民主的な憲法に依った体制が、最もその対極にある勢力を生み出したというのも 歴史の皮肉だね。

 現在、日本でも選挙制度のことが激しく議論になっているけど、一般的には 完全比例代表制は、民意をもっとも忠実に反映すると考えられている。同時に、国民の間にいろんな考えがある下では(それが普通だけどね)おのずからいろんな少数政党が乱立することになる。なので、なかなか国会が「決定」できなくなる。

 国民はフラストレーションがたまる。強力な“リーダーシップ”をもつ英雄を期待するようになる。ここで、一人の超人気者がでてくると、彼を党首にすえた政党は、比例代表の下では、彼一人の影響力で、絶大な数の議席を得ることができる。一人ひとりの議員の実力は問われない。これが、100なり300なりの選挙区ごとに争うのであれば(小選挙区であっても中選挙区であっても)、100人のあるいは300人の「実力」のある候補者をそろえなければならない。

 しかし比例代表では その必要はない。一人の人気者がいればいい。ここが、比例代表選挙の「泣き所」だね。とりわけ「みんなそうしてます」と言われれば、何も考えず、自分もそうしていまう精神構造の日本では、なおさらだね。

 誤解しないように言っておくと、僕は比例代表反対じゃなく、むしろ大賛成派。僕が言いたいことは、選挙制度がどうであろうと、「自分の頭で考え、行動できる個人」になること、これがいちばん大切なんじゃないか ってことです。
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