金沢に暮らし始めて40数年.。この街で「見たものは、見た」。最近は「軒端に冬の山晴れて見ゆ」って心境に。
金沢暮らしの日々 ~努力は時々 報われる~
『寿司処 松の』 は もう卒業します
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能登方面で夜に仕事があり、早めの晩御飯と思って、夕方の開店直後の『松の』さんに伺いました。宇ノ気にある、全国的有名鮨店ですね。かれこれ10回くらいは来ています。
今日の先客は二人連れのおじさんのみ。若き2代目に「こちらにどうぞ」とTV直下のカウンター席に案内されます。ここに座るとTVが見れませんが、毎度おなじみの僕の「指定席」です。
いつものように、「2000円の握りお願いします」というと、「あっすいません 2000円のは平日の昼だけなんです」といいます。「えっ」と思って壁に貼ってある筆書きの「握りのお品書き」をみると、たしかに「平日昼限定」との旨が書かれています。 へえ~ いつの間にかわったんでしょうねねえ。まあ仕方ない、「じゃ 3500円のをお願いします」と僕。
結局 夜の部は 13貫の3550円か 14貫の4550円の2種類のみです。僕が通い始めたころは1600円の盛り合わせもあったんだけどね。一番安い握り寿司が、消費税込みで3830円ってのは、『松の』さんも「高級店」の仲間入りですねえ。
まずが烏賊からでてきます。寿司が出てくるテンポが、スローモーションなので、1貫食べ待つこと暫し、次の1貫食べまた待つこと暫し の繰り返して、ずいぶんと間延びしてしまいます。
鮨は相変わらずの デカネタ鮨です。例えてみれば、シャリが枕とすれば、鮨ダネは掛布団みたいな感じ。もともとシャリの握り加減が弱く、しかもつけ台に置いた時点でデカネタの重量に押しつぶされているので、鮨を指でつまんだ瞬間、シャリがほろほろと空中分解しまいます。
なんとか細心の注意を払いながら、デカネタの「ぶ厚い絨毯」ですくいとって覆い隠し、醤油の小皿に向かいます。決してシャリに醤油をつけてはいないけど、小皿にシャリ粒が落ちてしまいます。少しでもそれを回避しようとするその作業にかなり集中力を要し、結構疲れます。鮨を食ってんこんなに疲れるのは この店だけです。
なんとか最後の玉まで行き着きました。13貫も食ったので、もう動けないほどおなか一杯です。でも「鮨を食った」という満足感はないですね。ここの寿司で酒を飲みたいとは 決して思わないです。はい。
もう『松の』さんは卒業だな。そう思った夜でした。老兵は静かに去りゆきます。
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