かの村上智彦医師の新書です。
とにかく薬さえもらえれば、入院さえさせてもらえれば、注射さえしてもらえれば・・安心!! という悪習を糺す「たたかう医師」の面目躍如ですね。
この本のP169に「孤独死」の問題が取り上げられています。このテーマで、僕も2年前にこんな記事を書きました(これです)
村上氏もおんなじ問題意識ですね。氏曰く
たしかに 体調が悪くなって誰にも訴えることができず亡くなっていくようなケース、あるいは亡くなって数週間たっても誰にも気づいてもらえないようなケースは問題だろう。
(しかし、孤独死は)「あってはならないこと」と勘違いしているような報道を目にすることがある。孤独死の多くに、どこか行政や福祉の「怠慢」を責めるようなトーンがあるのは気になる。
社会とのつながりを維持した生活を送る中で、「住み慣れた部屋で一人静かに死んでゆく」ことは、必ずしも悪いこととは限らない・・。
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まったく同感です。「孤独死」がここまでマスコミで批判されるのは、「孤独」という言葉のイメージ故でしょうか。「孤独」は本来「一人で」という意味な訳だから、その発想でいけば、新聞やテレビは、明日から「一人暮らし」を「孤独暮らし」と言い変えてほしいですね。
テレビってものは あらかじめ設定されたストーリーにそって報道するものです。
僕自身 何度もテレビ取材を受けた経験から、そう実感しています。